銘・精選

NEWS1 テスラ上海ギガファクトリーが拡張へ 投資総額213億円

 上海市の企業・事業機関環境情報公開プラットフォームが26日に伝えたところによると、電気自動車(EV)メーカー米テスラは現在、上海ギガファクトリープロジェクト(第1期)第2段階の製造ライン最適化プロジェクトに対する環境アセスメント(環境影響評価)を公開している。それによると、同プロジェクトの投資総額は12億元(1元は17.8円、約213億円)で、12月に着工し、早ければ2022年4月に竣工するという。中国新聞社が伝えた。

 テスラによれば、このプロジェクトは作業時間を延長し、作業員の数を増やし、材料の回転効率を引き上げて、生産能力の向上を実現する。同社の試算では、ライン最適化プロジェクトが完了すると作業員が4千人増え、ファクトリー全体で作業員が1万9千人になる。また同社のアセスメントによると、テスラはプロジェクトにおけるカーボンフットプリント(CFP)と二酸化炭素(CO2)排出量の算定作業を終えたという。

 ギガファクトリーには現在、完成車製造エリア、テストエリア、部品製造エリア、共同工場の4つのエリアがある、今年第3四半期(7-9月)末現在、1日で「モデルY」を1600台以上、「モデル3」を2千台以上製造することが可能で、部品は現地化生産目標の90%を達成した。製造ラインの最適化プロジェクトが進むのに伴い、ギガファクトリーの生産能力がさらに上昇することが期待される。

 今年7月、テスラはギガファクトリーを全面的にモデル転換してテスラの主要輸出ターミナルにすると発表。中国市場での引き渡し作業の役割だけでなく、モデル3とモデルYをアジア・太平洋、欧州などの市場へ大量に輸出する役割も担うとした。

 テスラは21年第3四半期の会計報告会議の中で、「第3四半期を通して、中国は常にテスラの主要輸出センターだ。ギガファクトリーは同期に自動車13万3200台を製造し、そのうち輸出は5万9579台に達し、同期のテスラの世界販売量の25%近くを占めた」とした。

NEWS2 日本の働く高齢者増加中 ギグエコノミーが高齢化時代の処方箋?

 日本は1970年という早い時期に高齢化社会に足を踏み入れており、高齢者の就業率の高さが大きな特徴だ。就業率を見ると、高齢者の4人に1人が働いている。日本の高齢者は退職してからまたどんな仕事をしているのか。高齢化が世界各国の等しく直面する難しい問題になる中、日本のどのような経験が参考になるだろうか。

高齢者の雇用が企業の当たり前に

 日本で会社を経営する中国人の張さんは、「当社は社員のおよそ20%が高齢者」と話す。張さんの会社の主な業務は、日本で病気の治療をしたい中国人のために橋渡しをすることで、受診に関する問い合わせ、受診時のガイド、医療機関とのマッチングなどのサービスを提供することだ。

張さんは、「高齢者を雇用することはこちらの企業では当たり前のことだ。当社では高齢者は主に一部の事務職を担当し、退職前とほぼ同じポジションで働いている。高齢者は若い人と比べると、より落ち着いていて、経験もある。そして日本政府は高齢者を雇った割合に応じた企業への奨励措置を打ち出している」と説明した。

ギグエコノミーが高齢化時代の処方箋?

 張さんは、「日本の高齢者は基本的にパートで、労働時間の長さ、評価や任務、雇用保証などは若い人と変わらないが、賃金は一般的に正社員の3分の1しかない」と説明した。

 大阪大学医学系研究科の劉克洋特任助教は、「日本人の平均寿命は85歳くらいで、60歳で退職すると、それから25年の時間がある。さらに日本の企業や機関の退職制度はそれほど厳格でなく、退職後も働き続けることを選ぶ人が多い。大阪大学の教授を例にすると、体に問題がなければ、70歳や80歳まで働き続ける人が大半だ。65歳で退職しても、大学には再雇用制度があり、他の研究所の理事長や病院の院長などを兼任することもできる」と述べた。

 劉さんは、「退職後に何もすることがなければ、退屈で仕方ないだろう。日本の高齢者が退職後にする仕事は本来の意味での仕事ではなく、どちらかというとアルバイトで、自分の予定に合わせてバイトのシフト表を調整し、しばらく働いてはしばらく休むというようにしている」と続けた。

 実際、日本のバイト産業は成熟している。劉さんは、「日本各地の地方自治体が高齢者の雇用のためのサービスを打ち出しており、これには植木の剪定、清掃、帳簿付けなどが含まれている。高齢者が自分のできる仕事の内容を自治体に登録し、法人や個人のニーズにマッチすれば、高齢者を派遣することができる」と説明した。
 
 また劉さんは、「一般の家事サービスの場合、専門の訓練を受けた若者なら時給は3000円を超えるが、高齢者はこの半分ほどで済む。しかし高齢者側も自分の体調に合わせて、仕事の時間を適宜調整することができ、双方にとってウィンウィンの状況だ」と述べた。

高齢者の雇用はどんな挑戦に直面しているか?

 日本の総務省が発表したデータを見ると、高齢者は卸売・小売業で働く人が最多で128万人に上り、以下、農林業が106万人、サービス業が104万人、製造業が92万人と続く。

 劉さんは、「高齢者がサービス業界を選択するのには一定の社会的な背景や要因がある。日本の各種規定では年齢に関する制限が中国より緩い。たとえば中国では運転免許を取得できる最高年齢は70歳までだが、日本では18歳になれば取得でき上限はない。また日本では民泊施設の多くが家族経営の昔ながらの旅館スタイルで、高齢者が看板を守り旅館を存続させているというところが多い。

高齢者の雇用が直面する挑戦は?

 突如発生した新型コロナウイルス感染症はオンラインソフトウェアの利用を激増させる一方で、電子機器を使いこなせるかどうかが高齢者にとって難しい課題となり、徐々に適応し学ばなければならなくなった。

 また高齢者の健康問題も雇用者側にとっては心配な点だ。張さんは、「うちの会社にも生活習慣病を患う高齢の社員がいて、定期的に病院で診察を受けて薬をもらわなければならない。そんな時は大体社員の間で調整してカバーし、できるだけ業務に支障が出ないようにしている。雇用主としては、やはり仕事のペースが変わらないようにしてほしいというのが本音だ。ただ日本の高齢者は元気で、70歳や80歳でも一日中働ける健康状態の人が多い」と話した。

NEWS3 ライブコマースが正式な職業に 国家技能基準を発表 

 人的資源・社会保障部(省)と国家インターネット情報弁公室、国家広播電視総局(国家ラジオ・テレビ総局)はこのほど共同で、インターネットマーケティング担当者の国家職業技能基準を発表した。中央テレビが伝えた。

 これはインターネットマーケティング担当者という職業にとって、国の新職業に認定されたのに続く重要な出来事だ。2020年、同部などの複数当局がこの新職業に関する情報を発表した。うち職種にライブ配信販売員が加えられ、ライブコマースが初めて正式な職業となり、人気KOLの李佳琦さんや薇婭さんの仕事が正式に認められた。

 新職業に認定されたとなれば職業基準が欠かせないものとなる。そして今、この新職業の国家職業技能基準がついに発表された。

 定義によれば、インターネットマーケティング担当者とはデジタル化された情報プラットフォームにおいて、ネットワークの双方向性と発信の信頼性を運用し、企業の製品のマーケティングを行う人を指す。

 この新職業に就くには中学校卒業の学歴(または同程度の学力)を有することが求められる。5段階のレベルに分かれ、5級/初級者、4級/中級者、3級/上級者、2級/技師、1級/上級技師となっている。

 この新職業には、商品選択担当者、ライブ配信販売員、動画制作発信担当者、プラットフォーム管理者の4職種がある。

 このうち商品選択担当者、ライブ配信販売員、動画制作発信担当者はそれぞれ5段階のレベルに分かれ、5級/初級者、4級/中級者、3級/上級者、2級/技師、1級/上級技師となっている。プラットフォーム管理者は3段階のレベルに分かれ、5級/初級者、4級/中級者、3級/上級者となっている。

 李佳琦さんと薇婭さんはどのレベルだろうか。おそらく多くの人が、「ライブコマース界の『アニキ分・アネキ分』なのだから、『1級/上級技師』に決まってるでしょう?」と思うだろう。

 では1級/上級技師の認定申請条件を見てみよう。

 以下の条件を備える者は1級/上級技師の認定を申請することができる:(1)この職業または関連の職業の2級/技師の職業資格証明書(技能レベル証明書)を取得した後、この職業または関連の職業に従事した経験が累計3年以上あり、この職業の1級/上級技師の正規研修を受けて規定の標準学習時間に達したうえ、研修修了証明書を取得している。

 (2)この職業または関連の職業の2級/技師の職業資格証明書(技能レベル証明書)を取得した後、この職業または関連の職業に従事した経験が累計4年以上ある。

 申請して認定を受けるには試験に合格する必要があり、試験の評価認定方法には理論・知識テスト、技能チェック、総合評価がある。このうち総合評価は技師と上級技師を対象に行われ、認定審査に当たって提出された書類の審査、質疑応答などの方法を採用して全面的な評議と審査が行われる。

職業ルールが「質の厳格なコントロール」を要求

 ショート動画やライブコマースといったインターネットマーケティング業界の発展に伴って、カバーするユーザーの規模が8億人を超え、インターネットマーケティングの仕事に従事する人が急速に増加し、直接もたらした取引額は1千億元(約1兆8千億円)に達した。

 よく見てみると、インターネットマーケティング担当者の国家職業技能基準の職業ルールには「質の厳格なコントロール」が組み込まれている。

 インターネットマーケティング担当者の職業ルールでは次のことを明確に要求する。法令を遵守すること▽誠実で信用を守ること▽職務を忠実に果たすこと▽イノベーションに積極的であること▽業務のために研鑽を積むこと▽チームで協力すること▽質を厳格にコントロールすること▽意欲的にサービスを提供すること。

NEWS4 中国11月の自動車消費指数72.3 市場は好転の見込み

 中国自動車流通協会が1日に発表した今年11月の中国自動車消費指数は72.3で、自動車市場はこれから好転するものと予測される。中国新聞社が伝えた。

 同協会によると、気温の低下や複数地域での新型コロナウイルス感染症のリバウンドの影響を受けたこと、感染症対策と寒さ対策ということへの考慮から、一部の消費者の間で自動車購入意欲が高まっている。同時に、ディーラーが年内に売上げ目標を達成したいために各種の販促活動を展開していることから、一部の消費者が自動車購入ニーズを前倒しして年内に放出するようになった。またチップ不足の問題が緩和されるにつれ、自動車の供給状況が改善し、押さえ込まれていた市場ニーズが部分的に放出されたという。

 自動車消費指数を構成する個別指数を見ると、11月は需要指数が前月比やや上昇の80.9となり、12月も市場のニーズは増加し続けると見込まれる。

 同協会は、「現在はチップ不足の問題がやや緩和され、自動車の供給が徐々に回復しており、各ブランドのディーラーが年末の販促キャンペーンを強化することもあって、市場全体の状況は好転すると見られる。しかし同時に、感染症のリバウンドという不確実性によって、個人消費はなお一定の打撃を受けており、全体として見ると、12月の中国自動車市場の状況は好転するものの、上昇幅は例年には及ばないだろう」との見方を示した。

NEWS5 パスタに火鍋、小籠包…「一人食」の食卓はどれほど充実か


(写真著作権は東方ICが所有のため転載禁止)


 艾媒諮詢がこのほど発表したデータによると、2021年には中国の消費者の32.9%が長期にわたり一人で食事を取っているという。このような市場背景のもと、中国では1千億元(1元は約17.8円)規模のデリバリー市場やインスタント食品市場が誕生し、「一人食」のインスタント食品の流行も必然的な流れになった。インスタントラーメンにソーセージを入れるといった程度のものでは、もはや現代人の味覚を満足させることはできない。タニシ麺、手打ち麺、パスタ、インスタント火鍋、小籠包……新しい手軽なインスタント食品が次々に登場し、爆発的な成長を遂げている。「北京青年報」が伝えた。

 人気上位のメニューを見ると、インスタントラーメン、手打ち麺、平打ち麺、パスタなど小麦粉を使った食品の種類が非常に多い。インスタントのスパゲティやマカロニの登場で西洋料理もインスタントのジャンルの1つになり、「難しさゼロ」の手軽さで、とにかく調理時間を短くしたいというサラリーマンのニーズにぴたりとはまった。説明通りに麺をゆで、水加減をし、ソースを入れて炒めるだけでよく、最後にお皿に盛って粉チーズと粉末バジルを振りかければ、おいしい料理をすぐに味わえる。

 インスタントの春雨、ライスヌードル、タニシ麺などのメニューの中では、広西壮(チワン)族自治区柳州市のタニシ麺が「全国区でのデビュー」に最も成功したケースだ。この地方のグルメが冷凍食品の後押しを受けて流通のハードルが下がり、全国的な「ネット人気食品」に成長し、過去約1年間にわたり人気はとどまるところを知らなかった。

 より多くのブランドがインスタント火鍋の競争に参加するようになると、種類や味もますます豊富になった。選び抜かれた食材をスープに加え、パック入りの発熱剤で鍋を温めると、熱々のミニ火鍋がすぐにできあがり、単身生活でも火鍋を楽しむことができるようになった。昔からある麻辣味スープやトマト味スープだけでなく、キノコ鶏スープと麻辣牛肉スープがセットになった太極鍋などが次々登場して、一度にいろんな味を楽しみたいというニーズに応えている。

 またインスタントご飯、インスタントのおかずなどの通常のもの以外に、小籠包のような作り方が複雑な食品もインスタントの仲間に加わった。インスタント小籠包にはマイナス35度の急速冷凍でおいしさを封じ込め、簡単な調理ですぐに食べることができる技術が採用されている。調理の手順はこうだ。鍋に水を沸騰させて、付属のせいろ用紙を敷いたせいろを乗せ、冷凍庫から取り出した小籠包を冷凍のまま並べ、強火で10分間蒸せば、本場の淮揚(江蘇省の淮安と揚州)風味グルメができあがる。

 今では便利なインスタント食品が世代交代の時期を迎えている。食事ではタンパク質を摂取しなければならないが、同時に脂肪とコレステロールを控えめにすることも必要で、カロリー控えめと低脂肪が新たなニーズになった。ミシュランや高級食材入りのインスタント食品は味と食材の両面で飛躍的なイノベーションを達成し、インスタント食品を単にお腹を満たすためのものから味を楽しむものへと発展させた。技術が基礎になって食材の味を損なわないようにし、凍結乾燥(フリーズドライ)技術が食品を低温で乾燥させ、水分だけ蒸発させて、栄養分を閉じ込める。スープの急速冷凍技術が登場してこれまでの粉末スープは出番がなくなり、冷凍スープを温めればすぐに風味豊かなスープが味わえるようになった。

 注目されるのは、これまで冷凍食品の価格が従来のインスタントラーメンを基準に考えられていたことだ。しかし、製品が世代交代を続けるにつれ、今度はデリバリーやレストランでの価格と比較するようになり、インスタント食品の質に対する期待と価格に対する心理的予測が急速に上昇している。

NEWS6 中国平均消費データが発表 南方は食・北方は衣を重視?

 このほど発表された「中国統計年鑑2021」は、2020年の全国31省(自治区・直轄市)の個人平均消費支出の構成を整理・分析した結果、食品・タバコ・アルコールの支出が消費支出に占める割合が全国平均を上回る省(区・市)が14あり、主に南方地域に分布することがわかった。また衣類の支出の占める割合は、北方地域が一般的に南方地域よりも高かった。交通・通信関連の支出の割合は北京市と上海市が低く、住居関連の支出は北京、上海、福建省、浙江省、江蘇省が上位5位に並んだという。「第一財経」が伝えた。

南方の人々は食品・タバコ・アルコールをよく買う

 個人の平均消費支出の構成を見るとき、消費支出には次の8項目がある。食品・タバコ・アルコール、衣類、住居、生活用品・サービス、交通・通信、教育・文化・娯楽、医療・ヘルスケア、その他の用品・サービスだ。

 20年の全国個人平均食品・タバコ・アルコール支出は前年比5.1%増の6397元(1元は約17.8円)に上り、消費支出全体に占める割合は30.2%。住居関連支出は同3.2%増の5215元で24.6%を占めた。この2項目を合わせると全体に占める割合が55%に迫る。

 食品・タバコ・アルコール支出の平均が全国平均を上回ったところが10省(区・市)あり、それぞれ上海、広東省、浙江、天津市、福建、北京、海南省、重慶市、江蘇、四川省となっている。このうち北方地域にあるのは天津と北京の両直轄市だけだった。上海は1万1224.7元に達して、全国で唯一1万元を超えた。全国トップの経済大省である広東は9629元で2位だった。

 厦門大学経済学院の丁長発准教授は、「気候要因による夜間の過ごし方に差があるほか、こうした結果は人口の年齢構成と大きな関係がある。南方地域は全体的に若者の占める割合が他の地域より高く、特に東南沿海地域には労働力人口として大量の人口が流入しており、こうした若者は飲食関連の消費が多いとみられる」という。

北方の人々は衣類をよく買う

 20年の住居関連消費支出の平均データを見ると、北京、上海、浙江、広東、江蘇、福建、天津がいずれも7千元を超えた。このうち北京と上海は1万5千元を超えて、他地域を大きく引き離した。浙江は9千元を超えて3位。地域分布を見ると、平均7千元を超えた省(区・市)は東部沿海の発達した地域に分布し、こうした地域は全体的に住宅価格と家賃の水準が高かった。

 住居関連消費支出の占める割合が最も高かったのは北京で40.4%に達し、上海も35.8%と高かった。東部地域の山間部が最も多く、平地が最も少ない福建も29.1%に達し、浙江、江蘇、広東を上回って3位になった。

 衣類の消費支出を見ると、北京、天津、浙江、上海、内蒙古(内モンゴル)自治区は平均が1500元を超え、中でも北京が1803.5元で1位だった。衣類が消費支出全体に占める割合は、北方地域が南方地域を明らかに上回った。標高が高く、気候が寒冷な西蔵(チベット)自治区が1位になったほか、他の7%を超えた地域はすべて北方地域にあった。このことは北方地域の冬は寒く、厚い衣類を着るため、衣類の価格が高くなることと関係がある。南方地域にある海南はわずか3.46%、広西壮(チワン)族自治区も3.64%、広東も3.67%だった。南方地域は気温が高く、一年のうちで薄手の服を着る時期が長いため、出費が少なくて済む。

 交通・通信関連支出の占める割合が最も低いのは北京で9.74%、次が上海で10.71%。一方、割合が高かったのは青海省、寧夏回族自治区、雲南省だった。

NEWS7 折りたたみ式スマホの折り目なしに?ロール式がまもなく登場



 中国国内のスマートフォン競争はどれほど激しいだろうか。スマホは今や基本的な性能だけでなく、外観では大型ディスプレイ、曲面ディスプレイも珍しくなく、フレキシブルディスプレイ技術がもたらした折りたたみ式が市場を席巻しつつある。折りたたみ式はたたんだ時のコンパクトさといい、開いた時の大きな画面といい、新鮮な感じを楽しみたいという人々のニーズにある程度応えている。このほど国産ブランドが開発したロール式スマホのコンセプト機がSNSで広がり、独特のデザインにはテクノロジー感や近未来感が満載だった。「北京青年報」が伝えた。

 フレキシブル有機ELディスプレイ(OLED)が成熟し世代交代を続けるのに伴って、市場には折りたたみ式ディスプレイを採用したデザインの新機種が次々に登場した。昨年11月には、国産スマホブランドのOPPOがOPPO未来科学技術会議で世界初のロール式ディスプレイのコンセプト機を発表し、業界の注目を集めた。コンセプト機には最小で6.7インチ、最大で7.4インチのフレキシブルロール式無段階調整OLEDが搭載され、側面のキーを押すと、ディスプレイが巻物のようにくるくると形を変え、ディスプレイに折り目が付くことはほとんどない。


資料写真(写真著作権は東方ICが所有のため転載禁止)


 今年3月、OPPOは世界知的所有権機関(WIPO)のサイトで伸び縮みするディスプレイの特許1件を出願した。中国国内の特許サイトでもOPPOがロール式ディスプレイ技術で蓄積したかなりの数の関連特許を検索することができる。


資料写真(写真著作権は東方ICが所有のため転載禁止)


 持ち運びしやすい大型ディスプレイがこれからのスマホディスプレイの発展方向の1つであり、折りたたみ式はすでに相対的に成熟したソリューションだが、寿命、折り目、バッテリー駆動時間などの問題があり、これらはメーカーが1つ1つ解決しなければならない難問でもある。このほどの消息によると、OPPOが年内に複数のスマホ新機種を発売する計画であり、その中にコードネーム「孔雀(ピーコック)」という折りたたみ式が入っていることが伝えられた。同スマホのディスプレイ素材には新型のフレキシブルOLEDが採用され、スムーズに自由に伸び縮みし、従来の折りたたみ式と比べた時の最大の優位性は、使用する中でディスプレイに折れ目が付かないことだという。


資料写真(写真著作権は東方ICが所有のため転載禁止)


 さきに発表されたロール式と異なり、「孔雀」のディスプレイは上下が反転する方式を採用し、サイズはサムスンの画面ごと折りたためるスマホ「Galaxy Z Flip(ギャラクシーゼットフリップ)」に似ており、全体的に非常にコンパクトで持ち運びしやすいという。

 ロール式ディスプレイは全く新しいハードデバイスの形をもたらし、各アプリが新たな対応を迫られることから、より大きな可能性を秘めていると言える。どんな面白い使い方ができるのか、期待が広がっている。

NEWS8 ユニバーサル・スタジオ・北京第2期建設計画 敷地面積2.2平方km

 北京市の党委員会常務委員を務める常務副市長の崔述強氏は1日に行われた記者会見で、ユニバーサル・スタジオ・北京の第2期の建設計画が進められており、敷地面積は2.2平方キロメートルに上ると明らかにした。毎年延べ1千万人ほどの観光客が訪れる見込みのユニバーサル・スタジオ・北京は、北京市副都心と周辺地域の発展を牽引する役割を果たすものと期待される。中国新聞網が伝えた。

 ユニバーサル・スタジオ・北京の第1期建設の敷地面積は1.8平方キロメートルに及び、10数件のプロジェクトを擁し、娯楽施設は40ヶ数所ある。次の第2期には2.2平方キロメートルの土地で建設が進められる計画だ。

 崔氏によると、ユニバーサル・スタジオ・北京の従来の計画では文化・観光エリア1ヶ所を建設し、ホテル7軒を建設することになっていた。まだホテルは2軒しか建設されていないが、ホテルの室数に限りがあることから、通州区、副都心周辺、北3県と呼ばれる香河県、大廠回族自治県、三河市などで民泊施設を利用した観光をある程度掘り起こしたという。

 また崔氏は、「現在、ユニバーサル・スタジオ・北京の1日あたり受け入れ観光客数は1万人あまりだが、最大で11万人の受け入れが可能だ。今年の冬が終われば、もっと多くの観光客を受け入れることになると見られ、予測では1日あたりの受け入れ人数は10万人になり、1年間で1千万人規模に達するとみられる。このことは副都心と中心エリア全体の発展にとって非常に良好な牽引的役割を果たすだろう」と述べた。

 このほか、ユニバーサル・スタジオ・北京の外側には360メートルのシティウォークが走っている。その両側には商業施設がずらりと並び、それぞれに特色あるレストランが多く集まり、パーク内に入場しなくても、シティウォークの特色ある飲食品とネットで人気の店にも、独特の魅力、牽引力、影響力が備わっているという。

NEWS9 返品問題のカナダグース「監督管理の下、適切な解決策を出す」

 高級ダウンジャケットで知られる「カナダグース」は2日午後、上海市消費者権益保護委員会に書類を提出した。それによると、上海国際金融センター百貨店にある直営店で消費者が返品を求めた問題について、同委と監督管理当局の指導の下、積極的に問題を処理し、適切な解決策を打ち出すという。中国新聞社が伝えた。

 少し前、中国の消費者がカナダグースのジャケットを購入したところ、ロゴ刺繍に不具合があり、縫製が雑で、生地から刺激臭がするなど、見るからに品質が疑われる問題があったが、「中国大陸部店舗で買った商品はすべて返品不可」などの「交換のルール」に直面し、さらには品質検査証明書の提出を求められるなどして、権利を守ろうにも行き詰まった状況に陥っていた。

 1日午前、同委は消費者の関心が高い直営店の「交換のルール」の公平性と合理性の問題をめぐり、カナダグースから聞き取りを行った。同委はカナダグースの関連のルール及び問題について、同委と消費者に明確な説明をするよう求めた。

 カナダグースは書類の中で、「中国大陸部エリアの直営店で販売されたすべての商品は、中国の法律・法規に基づいて返品・返金が行える。関連の法律規定に基づき、カナダグースはオンラインでは購入から7日以内であれば理由を問わず返品・返金を行っている。消費者から合理的な理由が出された場合、典型的なものとして、例えば品質の問題やその他の客観的な原因が確実にある場合、カナダグースは一貫してこれを非常に重視し柔軟に受け入れる態度をとってきた」としている。

 また書類によると、カナダグースは返品・返金に関する消費者からのさまざまな提案に耳を傾けてきた。こうした提案は深く考慮する価値のあるもので、これから調査研究を進めて、グローバル本部に提案する予定という。

NEWS10 2021中日友好未来医学シンポジウムがオンライン開催



 中国人民対外友好協会は1日、日本中国文化交流協会、日本未来医学研究会、清華大学出版社と協力し、2021中日友好未来医学シンポジウムをオンライン開催した。中国人民対外友好協会副会長の姜江氏、中国工程院院士で北京清華長庚病院院長の董家鴻氏、日本未来医学研究会会長の清水達也氏、日本中国文化交流協会専務理事の中野暁氏、日本経済新聞社編集委員兼上級論説委員の大林尚氏及び中日両国の医学界専門家、経営者の代表者ら120人がオンラインで出席した。双方は「スマート化を推進、未来を共に創造」をテーマに、科学技術による医療の変革やヘルスケアなどの話題をめぐり友好交流を深めた。人民網が伝えた。

 姜副会長は、「新型コロナウイルス感染症が昨年より世界で猛威を振るっており、現在まで500万人以上の尊い命を奪っている。我々はこれを受け、命と健康の重要性をより深く認識し、人類が苦楽を共にする運命共同体であることを認識した。団結・協力、共同発展、健康の共有は、人類全体の普遍的な願い、美しい憧れだ。現在は情報技術が目覚ましく発展しており、社会各分野の情報化、デジタル化、ネットワーク化、スマート化が進化し続けている。全面的に人類の生産と生活に溶け込みつつあり、時代の発展の流れをけん引するとともに、人類の命と健康の安全の保障に新たなチャンスをもたらし、新たな原動力を注いでいる」と述べた。

 清水会長もあいさつの中で、「日本未来医学研究会は新型医療と先端医学の関連分野の学術研究、規則体系の構築、技術開発、社会への普及に積極的に取り組んできた。医工融合、産学融合を推進し、未来の医学の発展を促進してきた。引き続き中国側と関連分野の友好交流及び実務協力を強化し、共に両国の医療・ヘルスケア事業の発展を推進することに期待している」と述べた。

 董院長と大林上級論説委員はそれぞれ「地域スマートヘルスケア・医療体制」「デジタルで変革する医療」と題した基調演説を行った。中日の経営者の代表者はそれぞれ発言・交流し、5Gや人工知能などの新技術の応用、オンライン診療、医療機器の研究開発などの話題をめぐり深い交流と議論を行った。

 双方は、中日両国は医療・ヘルスケアや科学技術イノベーションなどで大きな潜在力を秘めており、見通しが明るいとの見方で一致した。そして今回のシンポジウムと来年の中日国交正常化50周年を契機とし、交流をさらに強化し友好を深め、協力とウィンウィンと共同発展を実現し、共に両国の人々に幸せをもたらしたいとした。


オフィス