銘・精選

NEWS1 米カーニー報告「中国の海外直接投資信頼度指数が世界3位に躍進」

 世界的な経営コンサルティング会社の米A.T.カーニー社が8日に発表した2024年海外直接投資信頼度指数に関する報告書によると、中国は世界ランキングで昨年の7位から3位に躍進し、新興市場だけのランキングではトップだった。

 同報告書によれば、世界では調査に回答した企業関係者の88%が「今後3年間に海外直接投資を増やす計画」としており、昨年を6%上回った。また89%(2023年は86%)が「海外直接投資は今後3年間の自社の収益力と競争力にとってより重要な役割を発揮するだろう」との見方を示した。

 同指数の世界ランキングで、米国は12年連続の首位となり、カナダは2位を維持した。中国は3位で、新興市場ランキングでは再びトップ。4位は英国、5位はドイツ、6位はフランスだった。

 カーニーの賀暁青(シェリ・ヘ)中国代表は、「中国は経済規模が大きいだけでなく、他の一部の新興国よりも安定的かつ積極的な政策環境を備えている。ここ数年、中国政府は対外開放を積極的に強化するという政策の方向性を持続的に発信している。例えば、海外からの投資に対する銀行業の開放、製造業分野における外資参入制限措置の全面的撤廃、電気通信や医療などのサービス業分野の市場参入制限の緩和などの措置、また昨年はドイツやフランスなどが対象となり、最近はさらに欧州6ヶ国に対象を広げた中国を訪問する場合の査証(ビザ)免除など一連の措置は、投資家の信頼感を絶えず高めてきた」と指摘した。

 投資家は海外直接投資の全体的な傾向には楽観的な見方を示すが、世界のビジネス運営環境におけるリスクに対してはますます慎重な態度を取るようになっている。回答者の85%が「地政学の緊張の激化が自社の投資の方針決定に影響を与えるだろう」としている。

 海外直接投資信頼度指数はカーニー社が毎年発表しているもので、世界のトップ企業の上層部に対する調査によって得られた一次データに基づいて算出している。今回の調査は24年1月に行われ、回答したすべての企業の本部は世界30ヶ国・地域に分布する。

NEWS2 中国、2024年3月末の外貨準備高は3兆2457億ドル

 国家外貨管理局がまとめた統計データによると、2024年3月末現在、中国の外貨準備高は2月末比198億ドル(1ドルは約151.7円)増加の3兆2457億ドルに達し、増加幅は0.62%だった。人民日報が伝えた。

 3月は主要エコノミーの金融政策及びそれへの期待、マクロ経済データといった要因の影響を受けて、ドル指数が上昇し、世界の金融資産価格が全体的に上昇した。またレート換算や資産価格の変動といった要因が総合的に作用し合って、同月の外貨準備高が増加した。中国経済の回復・好転の傾向が絶えず強固となり強化され、長期的に好転するとのファンダメンタルズはこれからも変わらないとみられることが、外貨準備高の基本的安定に下支えを提供する。

NEWS3 第7回中国国際輸入博覧会の出展企業はすでに600社に

 中国国際輸入博覧局の呉政平副局長は8日、第7回中国国際輸入博覧会(輸入博)の出展契約締結済みの面積はすでに24万平方メートルを上回り、企業はフォーチュン・グローバル500やリーディングカンパニーを含む600社以上に達したことを明らかにした。

 同日、第7回輸入博の自動車展示エリア、技術装備展示エリアの交流・PRイベントが上海市で開催された。呉副局長は「新エネルギー車、情報技術、人工知能(AI)、先端製造、インダストリアル・インターネットなどは、国の経済・社会発展を支える戦略的、基礎的、先導的産業だ。輸入博はこれらの産業の展示計画を非常に重視しており、第3回輸入博以来、自動車展示エリア、技術装備展示エリアにスマートモビリティ、AI、グリーン・低炭素などの特別エリアを相次いで設置し、『空飛ぶ自動車』『卓球ロボット』『世界初の量産型3ナノメートルチップ』など、科学技術が高度で、イノベーション理念に優れ、産業的先見性に富む多くの製品技術を集中的に展示して、多国籍企業の最新イノベーション成果の中国市場への参入を加速し、中国の産業のモデル転換と高度化もリードし、その参考となるものを示してきた」と説明。

 「第7回輸入博の各準備作業はすでに全面的に始まり、着実に進んでいる。自動車展示エリアと技術装備展示エリアはすでにミシュラン、フォルヴィア、ヒュンダイモービス、アプティブ、フロイデンベルク、ベバスト、ハネウェル、シーメンス、サムスン、ジョンソンコントロールズなど100社以上が出展契約を締結している」とした。

NEWS4 中国、2023年のエンタメ市場の経済規模が739.94億元に


ジェイ・チョウの天津コンサート


 中国演出行業協会がこのほど発表した「2023年全国エンターテインメント市場発展概略報告」によると、2023年には中国全土のエンタメ市場の全体的な経済規模は19年比29.30%増の739億9400万元(1元は約21.0円)に達して、過去最高を更新した。全国のエンタメ公演(農村および娯楽施設でのイベントとしての公演を含まない)回数は同123.55%増の延べ44万600回、興行収入は同150.65%増の502億3200万元に達し、観客動員数は同83.01%増の1億7000万人を超えた。人民日報が伝えた。

 小劇場と新たな公演舞台が全体として勢いよく発展した。23年の公演回数は同471.07%増の延べ18万6900回、興行収入は同463.13%増の48億300万元に達した。市場全体として見ると、こうした小規模の公演はオリジナル作品を生み出す、創作チームを育成する、エンタメの業態を豊富にする、観客を育てるなどの面で著しい効果を上げた。

 コンサートや音楽フェスティバルの牽引効果が突出していた。23年には観客動員数が2000人を超える大・中規模コンサートと音楽フェスの興行収入が同373.60%増の201億7100万元に達した。同協会の関係責任者は、「23年にはコンサート・音楽フェスの小都市への波及効果が突出し、三線・四線都市での開催比率が上昇し、都市の枠を超えたエンタメ鑑賞や地方における文化観光消費を促進する重要な力になった」と述べた。

NEWS5 世界初、人を乗せて運航する自動運転航空機の製造許可証が発行



 世界のeVTOL(電動垂直離着陸機)業界で初めてとなる製造許可証が4月7日に発行された。

 同許可証は、中国民用航空局(民航局)が発行し、人を乗せて運航する「EH216-S」自動運転航空機システムに対するものだ。「EH216-S」は中国独自開発の「空飛ぶクルマ」で、最高設計速度は130km/h、最大航続距離は30 km、最長飛行時間は25分。

 今回の許可証取得により、同航空機は中国の民生用航空分野の耐空性基準を満たした大量製造品質管理システムを構築した上、継続的な製造と大量製造が認められたことになる。

NEWS6 春の就職シーズンで新分野企業の求人が活発に スマート製造工学専攻卒が人気に



 現在、中国各地の大・中都市は大学と協力して春の新規大学卒業者を対象とした就活イベントを行っている。昨年と今年の就活イベントを比較すると、今年の就活イベント始動式で、企業が提供した求人枠は昨年より1万人ほど多く、そのうち新産業・新分野に関連したポジションが増え、関連の人材に対する企業の期待もより高まっていることが分かる。

 大まかな計算によると、今春の始動式では、新エネルギー自動車やスマート家電、太陽光発電・新材料、人工知能(AI)、バイオ医薬品、ビッグデータなどの分野の企業が4割近くを占めていた。これらの企業は主に技術と研究開発に携わる人材を求めていた。

 また教育部(省)は最近、学部に新設する24の専攻を発表した。その中にはインテリジェントビジョン工学、ソフトマター科学・工学、大出力半導体科学・工学などが含まれていた。

 現在、大学の専攻はすべて産業の発展傾向や不足する人材のニーズ、学生の就職率などの状況に基づき、年ごとに高度化と変更が推進されている。

 西安科技大学教務処の王樹奇処長は、「就職率が50%を下回ると、当大学はその専攻を警告の対象としている。3年連続で50%を下回った場合、その専攻は淘汰の対象になる。専攻を新設する場合には、調査会社や科学研究機関を通じて人材ニーズの状況を検討し、論証を経てから、どのような専攻を新設するかを最終的に決定する」と述べた。

 この5年間で、同大学はすでに5つの専攻を相次いで廃止し、8つの専攻を新設している。

 同大学のスマート製造工学専攻を対象とした春の就活イベント会場で、同専攻の学生・楊志偉さんは取材に対し、「大学が新設した専攻として、スマート製造工学では主にスマート機器の設計・製造、スマートシステムの集積などの分野について学び、就職先には科学研究や工学設計、製品開発、設備の運営・メンテナンスなどのポジションが含まれている」とした。

 楊さんは同イベントで、午前中だけでも投じた履歴書の数は10数通に上り、全体として自身の学ぶ新たな専攻に対する企業の評価は比較的高いと感じたという。

NEWS7 中国、ハイテクの下支えで希少動物の数が緩やかに上昇

 中国は長年にわたり、野生動植物スマート保護体系の構築を通じ、希少動物保護活動に重要な下支えを提供してきた。スマート化・デジタル化モニタリングシステム、遠赤外線カメラ、ビッグデータ+IoT(モノのインターネット)、動植物種のAI(人工知能)識別などのハイテクの応用により、希少動物の保護活動を効果的に推進してきた。科技日報が伝えた。

 国家林業・草原局の関係責任者によると、現在、中国のアジアゾウの野外個体群は300頭以上、カイナンテナガザルの野外個体群は6群・37匹、ゴールデンヘデッドラングールの野外個体群は1300匹以上に増えており、そしてミミセンザンコウの分布エリアが増え続けている。アムールトラの分布範囲は長白山脈から大興安嶺・小興安嶺に広がり、野外個体群は60頭前後に増加した。トキの分布エリアは3省から7省に拡大し、野外個体群は7000羽を超えている。世界で飼育されているジャイアントパンダ個体群は698頭に達し、人工飼育トキ個体群は1496羽に達した。

 雲南省林業・草原科学院元院長で、国家絶滅危惧種科学委員会委員の楊宇明氏は取材に、「15年前の金沙江ベースライン調査の状況と比べると、水生でも陸生でも典型的な動植物種が顕著な増加傾向を示している」と述べた。

 湖南省林業局チーフエンジニアの胡鋒氏は、「科学技術イノベーションを希少動物の保護に深く応用し、湖南省林業ビッグデータプラットフォームを構築した。衛星リモートセンシングという宇宙からの目、ドローンと通信鉄塔の動画によるリアルタイム調査、森林保護者による地上巡回、そしてデータ・情報の共有により、立体化されたスマート管理を実現している」と述べた。

NEWS8 韓国で中国旅行人気が上昇 1月は前年同月比908.7%増と激増

 韓国政府の統計によると、新型コロナ感染症が収束して以降、海外旅行に出かける韓国人が増加の一途をたどっており、なかでも中国が人気の旅行先となっている。人民日報海外版が報じた。

1月の韓国の中国路線利用者が908.7%増に

 新型コロナ感染症が収束して以降、韓国では海外旅行者数が徐々に回復している。韓国の国土交通部(省)のデータによると、今年1月の国際線旅客数は延べ728万人で前年同月比57%増加、新型コロナ感染症が拡大する前の2019年1月と比較すると91%にまで回復した。中国路線の利用者も目に見えて増加し、韓国法務部のデータによると、今年1月、その数は延べ14万200人と、前年同月比で908.7%増と激増し、前月比でも9.3%増となった。

 中国社会科学院アジア太平洋・世界戦略研究院の研究員・王俊生氏は、「中国と韓国の観光往来はすでに正常化している」との見方を示し、「今年2月、両国の往来者数は100万人を超え、新型コロナ感染症発生前の水準に向かって徐々に回復している」と説明した。

 韓国人観光客・朴炳河さんは、「新型コロナ感染症が収束したので、海外旅行に行きたいと思っていた。今回は、歴史的に関係が密接で、距離的にも近い中国を選んだ」とした。韓国で中国旅行が人気を集めている理由は、距離的にも、文化的にも近いためだ。

 中国は現時点で、150ヶ国以上と、さまざまなパスポートをカバーする相互査証(ビザ)免除協定を締結しており、旅行や留学、仕事のために中国に来る外国人が増加している。

 王氏は、「これは、中国の引き続き改革開放を拡大するという決意の表れ。昨年末から、中国が多くの国をビザ免除措置の対象にしたほか、決済サービスの最適化といった具体策を打ち出していることは、中国の改革開放を揺るぎなく堅持し、国際交流・協力を深化させるという決意を反映している。それにより、中国に行きたいという海外の人々の思いが高まっている」と分析している。

NEWS9 「第三回茅台杯中日国際交流卓球大会」が東京で開催


4月6日と7日の2日間にわたり、東京で開催された「第三回茅台杯中日国際交流卓球大会」のエキシビションマッチに登場した世界卓球選手権混合ダブルスで金メダルの吉村真晴選手


 「第三回茅台杯中日国際交流卓球大会」が4月6日と7日の2日間にわたり、東京の新宿コズミックスポーツセンターで開催され、卓球愛好者約800人が参加した。中国新聞社が報じた。

 今大会は、在日本中国大使館や日中友好協会、公益財団法人日本卓球協会、中国卓球協会などが後援。参加者の最年少は5歳で、最高齢は86歳だった。参加した中国人と日本人は、卓球を通じて友好交流を深め、その腕を競い、親睦を深めた。

 6日に行われた開会セレモニーのエキシビションマッチには、世界卓球選手権混合ダブルスで金メダルの吉村真晴選手が特別ゲストとして登場した。試合後、「僕自身も小さい頃は年上の選手と一緒に練習して強くなったので、若い選手や年配の皆さんも一緒に、卓球で仲良くなってほしい」と参加者へエールを送ったほか、「中国には素晴らしい選手がたくさんいて、リスペクトすることばかりだけど、自分も見習って高みを目指して頑張っていきたい」と語った。

NEWS10 松山バレエ団、充実の北京訪問 「中国との繋がりを大切に」

 日本の松山バレエ団青年代表団がこのほど、北京を訪問し、北京舞踏学院や中央バレエ団、中央戯劇学院などで学習交流を行ったほか、故宮や中国共産党歴史展覧館などを見学して、奥深い中国伝統文化を感じたほか、中国共産党の歴史、中国の経済や社会の発展の成果に対する理解を深めた。人民網が報じた。

 3月26日午前、松山バレエ団の清水哲太郎総代表と森下洋子団長が率いる代表団一行が中央バレエ団を訪問した。清水総代表は、代表団のメンバーに「ここは僕の故郷だ」と感慨深げに紹介。1960年代に清水総代表は、中央バレエ団でバレエを学んだことがあったという。1970年代に松山バレエ団は、中国中央バレエ団と共に「紅色娘子軍」などの演目公演を行った。

 代表団は同日、中央バレエ団歴史展を見学したほか、中央バレエ団舞踏学校の学生たちによるパフォーマンスを鑑賞。さらに、同校の教師と共にレッスンにも参加した。

 清水総代表は、舞踏学校の学生たちに、「バレエアートは、世界中の人々を幸せにするのが目的。ここでそれをしみじみと感じた。皆さんにはそれを目標に今後も頑張ってほしい」とエールを送った。

 代表団のメンバーは100人近くで、いずれも松山バレエ団のダンサーやバレエ学校の学生で構成されている。松山バレエ学校の学生・DE GUZMAN RAYさんは、交流活動を終えた後で、「中国の方のバレエのレベルがすごく高くて、自分も頑張らなければならないと思った」とした。また同じく学生の近藤優里亜さんは、「中国との繋がりを本当に大切にしないといけないと改めて強く思ったので、これからも中国の方々との係わりをもっと大事にしていきたいと思った」としたほか、学生の外谷大翔さんも、「これを機に、中日友好の懸け橋になるように頑張っていきたいと思う」とした。

 松山バレエ団青年代表団は今回、中国人民対外友好協会と中日友好協会の招きを受け、中日両国の「青少年交流の強化に関する覚書」の枠組みに基づいて、北京と上海を1週間訪問し、交流を行った。


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