銘・精選

NEWS1 中国北方エリアには「秋」に「肉食べる」風習 誰でも食べたほうがいい?

 今月7日に二十四節気の13番目「立秋」を迎えた。中国の北方エリアには、立秋の日に「肉料理を食べる」という風習がある。その理由は、暑さが厳しく、蒸し暑い夏になると食欲不振になり、多くの人が食べる量が減って夏瘦せするため、秋が到来した後に減った分をしっかりと補おうという訳だ。では、この時期には本当に「肉料理を食べる」必要があるのだろか?北京青年報が報じた。

 「低体重」の人は「肉料理を食べる」べき

 専門的な観点からすると、体重に占める「皮下脂肪」の割合である体脂肪率は、健康であるかを判断したり、病気を予防するための重要な指標となる。

 肥満であるかを判断する際によく用いられる指標はボディマス指数(BMI)であるものの、実際には、体脂肪率のほうが、より正確に肥満であるかを反映している。成人男性の場合、体脂肪率が25%以上、成人女性の場合30%以上なら「肥満」となる。

 皮下脂肪が付きすぎている人の場合、むやみに「肉料理を食べ」てはならない。それに対して、体重が軽いまたは「低体重」に属する人の場合、適度に「肉料理を食べ」たほうがいい。

 「リンゴ型」肥満は慢性疾患リスク増大

 脂肪はそのついている箇所によって、健康に与える影響が異なる。例えば、脂肪が主に、内臓や上腹部の皮下に付いている場合、「リンゴ型」肥満と呼ばれ、下腹部や臀部、太ももの皮下に付いている場合、「洋ナシ型」肥満と呼ばれている。

 中国の成人男性の肥満のほとんどは「リンゴ型」で、「ビール腹」とも呼ばれている。一方、中年女性の肥満は、腰・腹部に脂肪が蓄積するパターンが多い。

 「リンゴ型」肥満の人はほかの肥満に比べて、メタボリックシンドロームになる確率が3-4倍で、高血圧や高脂血症、糖尿病を併発しやすく、心血管疾患のリスクも高まる。

「肉料理を食べる」場合の注意点

1、 「秋の補充」のためにご馳走ばかり食べるのは禁物

 命や健康を維持するためには40種類以上の栄養素が必要であるものの、人の体では全ての栄養素を合成することはできたいため、いろんな食品から摂取しなければならない。人が必要としている全ての栄養素を提供する天然の食物は1つもない。

 そのため、「秋に補充」するといっても、肉や魚ばかり食べるのは禁物で、乳製品や豆製品、キノコ、海藻類、新鮮な野菜、果物などもバランスよく日常的に食べなければならない。

2.おすすめはお粥

 秋は空気が乾燥しやすく、炎症を伴うトラブルが増えるため、乾燥を予防できる食品を食べるよう心掛けたほうがよい。

 おすすめは、アワやエンバク、ハトムギ、ハスの実などを煮込んだお粥だ。煮込む時、サツマイモやヤマイモといったイモ類も入れると良い。そして、揚げ物や甘い飲み物はできるだけ控えたほうがいい。

3.「食」と「動」のバランスを取り適度な運動を

 運動は体のためになることは言うまでもなく、大事なのは続けることで、健康的なライフスタイルを身につけよう。

NEWS2 中国地理情報産業の付加価値額が7524億元に

 2022年中国地理情報産業大会が11日に安徽省合肥市で開催され、中国地理情報産業発展報告(2022年版)が発表された。それによると、21年の中国地理情報産業の付加価値額は7524億元(約14兆8957億円)に達して、再び過去最高を更新した。前年同期比では9.2%増加となり、増加率は前年を2.7ポイント上回った。付加価値額の過去約5年間の複合年間成長率は11.5%、過去約10年間は17.5%だった。過去約10年間に、この新興産業の成長率は「穏中有進」(安定の中で成長)の流れを示した。人民網が伝えた。

 中国地理情報産業協会の李維森会長は、「地理情報産業は従業員を雇用する企業・事業所の数が増加を続け、雇用吸収の役割が顕在化している」と述べた。統計によると、21年末現在、全国地理情報産業の企業・事業所は同18.5%増の16万4千社を超えた。また21年末現在、従業員は同18.5%増の398万人を超えた。

 現在、地理情報産業はデジタル経済の重要な構成要素であり、経済社会の発展、エコ文明の建設、国防・安全保障にとって重要な役割を発揮している。

NEWS3 メタバースの雇用ラッシュ始まる 年収9800万円もざら

 頭角を現し始めたメタバース産業が今、ひそかに雇用のラッシュを迎えている。「経済日報」が伝えた。

 最近、複数のインターネット企業やゲーム関連企業を取材したところ、近くメタバース関連の求人を増やす計画であることが明らかになった。上海市のゲームエンジンのトップメーカーの社長は、「現在、当社は中国に300人の従業員がおり、今後数年で1500人を採用する予定で、今年と来年はゲームエンジンの技術者と大学でコンピューターのソフトウェア工学を学んだ卒業生を大量に採用する必要がある」と明かした。

 同社長は、「ゲームエンジンの技術者の場合、業界全体で非常に旺盛なニーズがあり、人材の流出は非常に深刻なため、多くの企業が人材を集めるため給与を2倍から3倍に引き上げている。大規模工場でコストカットをして効率を高めリストラを敢行している状況の中、メタバース人材の需要は引き続き高止まりしており、企業間で激しい奪い合いが行われている」と明かした。

 給与については、業界関係者によると、メタバース関連の一般の新卒者の給与は40万元(1元は約19.7円、約788万円)から50万元(約985万円)ほどで、勤続年数10年のベテラン技術者なら約100万-200万元(約1970万円~3940万円)になり、特に優秀な人材であれば400万-500万元(約7880万円~9850万円)の高給も珍しくない。

 メタバースにどんなポジションがあるか?

 メタバース人材といえば、真っ先に思い浮かぶのはアバターデザイナーだ。アバターはメタバースの世界でもっとも基本的な項目だ。今後、人々がバーチャルな世界で生活し、働き、遊ぶようになると、真っ先にすることは自分の外観を作り上げることで、アバターデザイナーは電子世界の美容整形医のような存在になる。メタバースの世界では一人一人が自分のイメージを持ち、アバターの構成が詳細であればあるほど、出現するイメージもその人独自のものになる。

 蒋冬冬さん(仮名)は大学の自動車専門を卒業した後、独学で3Dアートに転向し、今は「バーチャル建築家」を職業としている。その仕事は没入型活動プラットフォーム「網易瑶台」に現実のシーンを再構築することで、大講堂、会議室、オークション会場、美術館などのシーンを作りだし、生き生きとしたリアルなものになるよう心がけているという。

 求人プラットフォームの「BOSS直聘」のアナリストの単恭さんは、「現在、ゲーム、コミュニティ、ライブ配信などの分野でメタバース人材の需要がより高まっている。中小企業がポジションの大半を担い、その多くはスタートアップ企業や業種転換したばかりの企業だ」と述べた。

 ゲーム産業のある上級管理職はメタバース人材の現在の雇用ラッシュについて、「新興産業が発展するときには、技術がまだ未成熟な状況の中で、一部の特定の産業が人材不足になる。しかし実際には人材不足はツールチェーンの未成熟によるものであり、ツール使用のハードルを下げることができれば、まったく違った状況になる可能性がある」との見方を示した。

NEWS4 あなたが好んで食べている糖質ゼロ食品は本当に糖質ゼロか?

 糖質ゼロ圧縮ビスケット、糖質ゼロ低脂肪オートミール、糖質ゼロ低カロリービタミン飲料パウダー、糖分ゼロ・脂肪分ゼロ・カロリーゼロ炭酸飲料、糖尿病患者用糖質ゼロおやつ……糖質ゼロ食品は健康の看板を掲げる食品として、中国人にますます受け入れられ、健康に気を配る人に好まれるようになった。だが糖質ゼロ食品は本当にヘルシーなのか。

 糖類とは広い意味では消化できる炭水化物を指し、狭い意味では主にショ糖などの精製糖を指す。

 中国人民解放軍総病院栄養科の薛長勇・元科長は、「広義の糖類ということであれば、厳密に言えば、炭水化物がまったく入っていない食品しか糖質ゼロ食品とは呼べない。しかし実際にはそうではなく、市販されている糖質ゼロ食品はショ糖を使っていないだけで、そうした考え方に基づき、業者は他の糖類を、たとえば果糖や砂糖代用品などを使える」と説明した。

 ここからわかるのは、「糖質ゼロ」は「糖分ゼロ」ではないこと、糖質ゼロ食品には糖類がまったく入っていないわけではないことだ。

 注目されるのは、ここ数年、消費の高度化や健康理念の普及に伴って、糖質ゼロ食品と同じように、砂糖代用品を使った食品が多くの消費者の間で人気になったことだ。この砂糖代用品とは一体何か。糖質ゼロ食品とどんな違いがあるのか。

 専門家の説明によると、砂糖代用品は人工甘味料であり、甘みがあるが精製糖ではない。砂糖代用品は甘みを加えるだけで、カロリーはないか、極めて少ない。しかし砂糖代用品を使用した糖質ゼロ食品、特にパンや菓子類などのデンプン製品は、炭水化物と脂肪の含有量、総エネルギーが決して少なくはない。

 砂糖代用品は血圧を上昇させず、甘みはあってカロリーがない。現在の考え方では、糖分ゼロ・脂肪分ゼロ・カロリーゼロ炭酸飲料の主成分は水と甘味料だ。こうした甘味料は相対的に安全ではあるが、専門家は「それ自体に栄養価がないので、たくさん摂取することは推奨しない」との見方を示す。

 それでは糖質ゼロ食品には価値がないのだろうか。実は糖質ゼロ食品はエネルギーの摂取量を少なくするようサポートしてくれるものだ。甘みの主成分となる遊離糖類は私たちの体に必要な栄養素という点では必須ではないため、糖質ゼロ食品によって遊離糖類の摂取が抑えられ、健康にとってそれなりの意義があると言える。

NEWS5 第6回シルクロード博覧会が開幕 70数ヶ国・地域の業者が参加

 第6回シルクロード国際博覧会および中国東西部協力・投資貿易商談会が14日、陝西省西安市で開幕した。韓国、タイ、シンガポールなど70数ヶ国・地域からの来賓と業者、中国の20以上の省(自治区、直轄市)の業者がオンラインとオフラインの融合したスタイルで参加し、「一帯一路」(the Belt and Road)の共同建設を推進し、国際協力の新たなチャンスを共有した。新華社が伝えた。

 開幕式に出席した商務部(省)党組織のメンバーで部長補佐の李飛氏は、「『一帯一路』(the Belt and Road)イニシアティブが提起されてからの9年間近くにわたり、中国と『一帯一路』沿線国との貿易円滑化が新たなステージに進み、投資協力は新たな進展を遂げ、多国間協力と地域協力が新たなブレークスルーを達成した。2013年から21年の間に、中国と沿線国との間の物品貿易額は11兆ドル(1ドルは約133.4円)に迫り、双方向の投資額は2300億ドルを超え、請負プロジェクト完成工事高は7300億ドルに迫った。21年末時点で、中国は沿線国24ヶ国で海外経済貿易協力区79ヶ所を建設し、累計投資額は430億ドルに達し、現地で34万6千人の雇用を生み出した。今年1月には、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定が発効して、『一帯一路』に広がる自由貿易区ネットワークの構築が加速した」と述べた。

 今回の博覧会にはRCEPをテーマにした展示エリアが初めて設置されるとともに、中国(陝西)——RCEP地域経済貿易協力円卓会議2022が開催される予定で、RCEP加盟国間の協力の可能性がさらに開拓されることになる。

 ウズベキスタンのジャムシド・ホジャエフ副首相兼投資貿易相は開幕式での動画あいさつの中で、「今回のシルクロード博はシルクロード沿線国間の関係を、とりわけウズベキスタンと中国との貿易・経済関係を強化する上で重要な意義を持ち、両国は経済貿易投資、金融、工業、人的・文化的分野での協力において非常に大きなポテンシャルを秘めている」と述べた。

 同博覧会はこれまでに5回開催されている。タイ、キルギス、ジョージアなど11ヶ国が相次いで名誉招待国となり、世界の190以上の国・地域から200人を超える元政府高官と現在の政府高官、9千人を超える業者が出展・参加し、3万種類以上の特色ある商品を展示・販売し、来場者はのべ60万人を超えた。

NEWS6 中国から「史上最大の投資」獲得 ハンガリーの誘致成功の理由とは?

 中国最大の電気自動車(EV)用バッテリーメーカーの寧徳時代新エネルギー科技股份有限公司はこのほど、資金73億4千万ユーロ(約1兆円)を投入してハンガリーに工場を建設することを明らかにした。完成すれば欧州最大のバッテリー工場になるという。ハンガリー側は、「これは我が国の歴史の中で獲得された最も大規模な投資だ」と述べた。「環球時報」が伝えた。

 ハンガリーはなぜ寧徳時代の投資を誘致することができたのか。それは、ハンガリーが地理的に欧州の中心エリアに位置し、良好な産業配置の基礎を備えており、ここに進出した中国企業が欧州の顧客により近いところにいて、顧客のニーズに速やかに対応できるからだ。さらに重要な点は、ハンガリーが中国企業に政策面とビジネス環境面で予測可能性を提供したことだ。ハンガリーは欧州で真っ先に中国との間で「一帯一路」(the Belt and Road)協力了解覚書に調印した国であり、中国企業の投資に多くの優遇政策を打ち出してきた。そのため過去2年間にはハンガリーで投資する中国企業の数が増え続け、投資の規模は高い水準を維持した。2021年の中国-ハンガリー2国間貿易額は前年比34.5%増加した。少し前には、上海蔚来汽車がハンガリーに投資して同社初の海外工場を建設することを発表し、6月には聯想集団(レノボ)がハンガリーに投資して建設した欧州初の同社の生産拠点が運営をスタートした。

 一部の海外メディアは「酸っぱいブドウ」のように巨額の投資を獲得したハンガリーが「長らく中国を支持してきた」のを揶揄するが、そんな暇があるなら、寧徳時代の北米工場計画が停止になった理由をじっくり考えてみた方がいい。米国は長年にわたり外資を最も多く誘致する国だったが、ここ数年は、何でも政治問題化し安全保障化するムードに毒されて、多くの極めて悪辣な先例を生み出し、ますます多くの元々優れた投資の土壌だったところを地雷原に変えている。たとえば海外のハイテク企業に技術を供与するよう強要し、資本に対して「技術的没収」すら行った。企業が投資をする時に「いつか没収されませんように」、「自分の資金は無駄になるのではないか」などと心配するとしたら、安心して発展できるだろうか。米国メディアの報道によれば、寧徳時代は米国での工場建設計画を長年温め、米国の一部の場所も視察したが、最終的にメキシコにバッテリー工場を建設する代替プランを選択する可能性が高いという。寧徳時代の抱く懸念は多くの企業が抱く懸念でもあるだろう。

 駐中国ハンガリー大使は、「ハンガリーは中国の大手企業が欧州大陸に進出する時の『主要な切り込みポイント』であることを誇りに思う。そして健全で安定した中国-欧州関係と中国-欧州経済貿易関係は、中欧双方にプラスであり、世界にとってもプラスだ」と述べた。

NEWS7 325万円のエルメス自転車が完売 どうしてこんなに高いのか

 8月11日に発売された定価16万5千元(1元は約19.7円、約325万円)のエルメスの自転車は、すでに完売状態だ。

 報道が伝えたエルメスのカスタマーサービスの話によると、この自転車は現在、上海のオフライン直営店ではいずれも売り切れで、北京の直営店にも在庫はない。顧客からの購入希望の電話に対し、同サービスは「中国大陸部ではしばらく提供できる製品はない。現在、フランスから取り寄せ中」と答えたという。

 エルメス公式サイトの情報によれば、この自転車は全長154.6センチメートル、幅58センチメートル、重さ14キログラム。トネリコ、アルミニウム、スパッドレザーを使用し、レバーとサドルのフレームにライトがあり、正面にはエルメス自転車ラインの釉薬付きのエンブレムが飾られ、革製のサドルには「Hermes Paris」の刻印がある。前後にカゴがあり、4段変速機構を搭載する。

 製品の詳しい説明によれば、サドルは乗る人の身長に合わせて高さが調節できる。日本の折りたたみ自転車からインスピレーションを得てデザインされ、フランスで製造されている。

 定価16万5千元の自転車は多くのネットユーザーの自転車に対する認識を改めた。ネットユーザーからは、「車輪が2つ、確かに自転車だ」、「16万元以上、低価格帯のアコード(ホンダの自動車ブランド)並み」、「道を走っていて他の人とかぶる可能性が低い」、「エルメスはトップレベルのぜいたく品ブランドの名に恥じない」といった声が上がった。

 上海対外経済貿易大学の教員の杜佳毅氏は、「定価はブランドのマーケティングにおける重要な構成要素だ。自転車そのものだけを考えると、この価格はびっくりするほど高い。しかしエルメスのブランドということを考えれば、この価格が合理的かどうか、顧客がこれにお金を出したいと思うかどうかは、エルメスの消費者に判断を委ねることになる」と述べた。

 エルメスの価格決定システムは多くのブランドと異なり、製品の相当部分は価格設定がかなり高めだが、こうした製品はエルメスの売れ筋製品ではなく、ブランドの価値を示すために価格が設定されているのだ。

NEWS8 有人宇宙船「神舟14号」乗組員活動70日、近日中初の船外活動実施へ

 有人宇宙船「神舟14号」の乗組員は8月13日、軌道上での活動の70日目を迎えた。乗組員は近日中に実験モジュール「問天」のエアロックから船外に出て活動することになっている。これは彼らにとって初の宇宙遊泳となる。中国新聞網が伝えた。

 乗組員はすでに軌道上で2か月間以上生活している。そして7月に中国宇宙ステーションの1隻目の科学実験モジュール「問天」を迎えた。乗組員は問天に入ると直ちにプラットフォーム計器エリアのロック解除、科学実験ラックのロック解除などの作業を行った。また、乗組員はコントロール・モーメント・ジャイロを組み立てた。この装置は宇宙機の姿勢安定を維持するか、それを速やかに調整することができる。

 宇宙飛行士は仕事以外にも、エルゴメーターをコアモジュール「天和」から問天に移した。3人の宇宙飛行士は任務計画に基づき、毎日80分のトレーニングを行わなければならない。

 乗組員は今回の船外活動で、初めて問天のエアロックから宇宙遊泳を行う。このエアロックは将来の中国宇宙ステーションのメインの出口となる。外側は角ばっており、内側は丸みを帯びている。エアロックは宇宙飛行士が船外活動を展開するための「更衣室」だ。天和のコアモジュールとノードモジュールと比べると、問天の「更衣室」はさらに広い。宇宙飛行士がモジュールを出る準備をする時、また船外から戻った時に、よりゆったりできる。そのドアの直径は1メートルで、宇宙飛行士はここから出入りする際、より便利になる上、大きな設備を持ち船外に持ち出すこともできる。

NEWS9 通勤1時間以上でうつ病リスク33%上昇の可能性 苦痛の解消方法は?

 中国都市計画設計研究院と百度地図がこのほど共同で発表した「2022年中国主要都市通勤モニタリング報告」によると、2021年には全国で60分を超える「極端に長い通勤時間」を強いられている人が1400万人を超え、大都市では長距離通勤が当たり前の現象になったという。

 これと同時に、全国の「幸福な通勤環境(自宅から勤務先までの距離が5キロメートル以内)」の割合が低下し、機械化された交通手段で通勤しなければならない人がますます増えている。

 研究によると、通勤時間と個人の生活への満足度、仕事と健康への満足度、家庭への満足度は反比例の関係にあり、通勤時間が長すぎると幸福感が低下するという。

 このほか、英保険会社のバイタリティヘルスは以前、ケンブリッジ大学などの機関に委託して3万4千人を対象にした調査研究を行い、通勤時間がサラリーマンの健康と仕事の効率に与える影響を探った。

 その調査によって、片道の通勤時間が30分を超えると、従業員の健康と仕事の効率にマイナス影響を与え、60分を超えるとうつ病になるリスクが33%上昇し、肥満の可能性も21%上昇することが分かった。

 「極端に長い通勤時間」の苦痛をどうやって解消するかが、現代の会社員の「必修科目」になった。

 北京市の通州区梨園に住み、海淀区後廠村の大手企業で働く王未さんは毎日、地下鉄で3回、バスに1回乗り換え、片道約2時間かけて職場に通っている。映画やテレビドラマを見るのが通勤中の暇つぶしにもってこいで、「そんなに長くない映画なら、職場に着く頃にちょうど見終わる」という。

 調査回答者の中には、「通勤途中にSNSにざっと目を通したり、音楽を聴いたりして時間を潰す」という人が多かった。回答者の1人は「長い通勤時間に我慢しているうちにだんだん慣れてきた」と言い、別の回答者は「一部の大手企業の従業員がみんな同じ地下鉄に乗るので、耳を澄ませていると、いろいろ面白い話を聞ける」と述べた。

 シカゴ大学の心理学者のニコラス・エプリー教授は以前に行った研究で、研究対象者を3つのグループに分け、そのうち1つのグループには通勤途中に知らない人と世間話をするよう指示した。知らない人と話すことを拒否した人は多かったが、研究の結果から明らかになったのは、指示された任務を達成した人は他の2グループの人よりも明らかに快適さを感じたことだった。

 とはいえ、知らない人と話すきっかけを見つけるのは、社会不安障害の人にとっては「極端に長い通勤時間」よりももっと耐えがたいことかもしれない。

 カナダのマギル大学の研究によれば、どのような交通手段を利用するにしろ、通勤時間が長すぎると心身にさまざまなストレスを与えることになり、ストレスの原因としては交通渋滞、混み合った車内、遅延などが挙げられる。自家用車、バス、地下鉄より、徒歩、自転車、電車のいずれかを利用する人の方がより快適さを感じるという。

 清華大学交通研究所の楊新苗副所長は長らく「自転車で移動する都市」の建設に力を入れてきた。その話によると、幸福指数世界一のデンマークは、ほぼ全ての人が自転車を1台保有し、世界的に有名な政府要人もその他の有名人も自転車で通勤する人がたくさんいるという。

 現在、多くの都市が「15分生活圏」と5キロメートル以内の「幸福な通勤環境」の構築を進めている。楊氏は、「都市を建設する人は道路の建設について考える時、より合理的な鉄道交通だけでなく、二輪を利用する人により多くの空間を提供し、電動アシスト自転車を通勤ツールとして導入し、人々が自転車で移動するよう奨励するべきだ」と提起した。

 楊氏は、「北京を例にすると、平均通勤距離は11.3キロメートル、電動アシスト自転車の標準時速は18キロメートル、軽量タイプの電動アシスト自転車なら大半の人が45分もかからずに11キロの道のりを楽々移動できる上、低炭素、グリーン、環境保護にもなる」と述べた。

NEWS10 中国で3日連続で赤色高温警報発令中 うだるような暑さはいつまで?

 ここ数日、中国では「猛暑」が大きな話題となっており、「40度では全国高温ランキングに入れず」という話題が検索のトレンド入りしている。これまでは「高くて手が届かない存在」だった40度の壁を何度も超える地域も増えており、ネットユーザーからは、「歴史の目撃者になっている」といったコメントも寄せられている。 華西都市報が報じた。

 中国中央気象台は今月14日午後6時の時点で引き続き3段階で最も深刻な赤色の高温警報を発令している。15日の日中は、新疆維吾爾(ウイグル)自治区吐魯番(トルファン)盆地や同自治区南部の盆地、陝西省中・南部、山西省南部、河北省中・南部、北京市、山東省南部、河南省、安徽省、江蘇省、上海市、湖北省、湖南省、江西省、浙江省、福建省、四川省中・東部、重慶市、貴州省東部、広西壮(チワン)族自治区北部、広東省北部といった地域で最高気温が35‐39度にまで上昇すると予想されている。うち、四川省東部や重慶市中・西部、陝西省南部、河南省東・南部、安徽省中・南部、江蘇省南部、湖北省東・南部、西・北部、湖南省北部、江西省東・北部、浙江省中・北部、新疆トルファン盆地といった地域の一部では最高気温が40度以上に達する可能性がある。

 14日の時点で、中央気象台は20日連続で高温警報を発令している。また12日からは、3日連続で赤色警報の発令となっている。6月以降、中国南方エリアの多くの地域に影響を与え続けてきた熱波が、今になって最高潮に達しているということだ。

 中央気象台の馬学款首席予報士は、赤色の高温警報発令の基準について、「過去48時間に、省内で4ヶ所またはそれ以上の地域で連続して最高気温40度以上を記録し、今後もそのような状態が続くと予想される時」と説明している。

 1961年以来で熱波の影響が最も長い夏になる予想

 中国国家気候センターの陳麗娟首席予報士は、「現時点で、地域的な熱波の影響は2013年を超えてはいないものの、南方エリアでは今後2週間もその影響が続くと予想されている。その場合、猛暑日が62日続いた2013年を超えて、1961年以来で最も長い猛暑日の記録を塗り替えると予想されている。今年の猛暑の強さも、完全な記録のある1961年以来で最強クラスとなりそうだ」としている。

 また高温の赤色警報の発令も続きそうだ。中央気象台は今後10日、江淮や江漢、江南、四川盆地といった地域で猛暑が続き、猛暑日の日数が7‐10日になると予想している。

 異常気象の元凶は「亜熱帯高気圧」 秋まで干ばつの可能性も

 猛暑日が続くと、南方エリアの農作物や果物の生長と発育に悪影響を及ぼし、一部の地域では、干ばつも生じている。

 中央気象台の陳涛首席予報士は、「今年のような熱波は主に大気循環、特に異常な西太平洋亜熱帯高気圧の影響を受けている」と説明する。

 そして、「熱波の影響で、四川盆地から長江・中・下流地域ですでに、気象学的な干ばつに見舞われている。今後しばらくは干ばつが続き、深刻化する可能性もある」とした。


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