銘・精選

NEWS1 東京で11月に体操の国際競技会 中国は参加を表明

 国際体操連盟(FIG)の渡辺守成会長はこのほど、東京で11月に開催される国際競技会の概要を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大後から日本国内で初めて開催される国際大会となり、中国はすでにその参加を確定している。新華社が報じた。

 渡辺会長は12日、同大会が東京の国立代々木第一体育館で開催され、中国のほか、日本、ロシア、米国の4ヶ国で行われることを明らかにした。

 中国代表チームの葉振南監督は、「新型コロナウイルスの感染拡大後では、中国代表が初めて参加する国際大会。今の主な問題は、帰国後に14日間の隔離に加えて、7日間の観察期間が必要であることだ。これが、代表チームにとって課題となる」との見方を示す。

 東京五輪の体操のテスト大会は元々今年4月初めに開催される予定だったものの、新型コロナウイルスの影響で延期となっていた。渡辺会長は、「新型コロナウイルス感染対策を徹底する。新型コロナウイルスの感染拡大後では初めて日本国内で開催される体操の国際大会であるほか、東京五輪の来夏への延期決定以来、日本国内に海外選手を招いて開催される初の国際大会でもある。東京五輪の準備において、非常に象徴的意義がある」との見方を示した。

 参加選手は日本到着後、専用のバスで移動し、ホテルと大会会場以外は原則外出が認められず、大会開催前にはPCR検査が実施される。

 渡辺会長は、「選手団に感染者を出さず、日本にコロナを持ち込まないことが最優先。今大会の成功が東京大会の後押しとなればうれしい」と語った。水鳥寿思男子強化本部長は、内村航平選手と萱和磨選手などの主力メンバーが参加することを明らかにし、「選手たちは、ぜひ参加したい、各国のライバルたちと試合をしたいと意気込んでいる。久しぶりの国際大会の舞台を楽しみにしている」と大会の開催を歓迎している。

NEWS2 5Gスマホ発表によるアップルへの影響は?

 米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」の報道によると、現地時間の13日、アップル社が新製品発表会を行い、外部が予測していた5Gスマートフォン「iPhone12」(アイフォーン12)の複数モデルを発表した。この影響により、同日のアップル株価は一時0.08%上昇した。「環球時報」が伝えた。

 5G対応のiPhone12はアップルにどれほどの「銭途(前途)」をもたらすだろうか。同紙によれば、アップルは今回初めて5Gネットワークに対応する製品を打ち出し、通信速度は多くのスマホユーザーが現在利用している通信速度よりもかなり速くなる見込みだ。米証券会社ウェドブッシュ・セキュリティーズのアナリストのダニエル・アイブス氏は、「私はこの5Gスマホがアップルに10年に1度の発展チャンスをもたらすと確信する」とした上で、「この新機種はアップルの今財政年度のiPhone売り上げを押し上げ、2015年度の2億3100万台の記録を塗り替えるだろう」と述べた。

 「日本経済新聞」が13日に伝えたところでは、アップルが5Gスマホを発表したのは韓国のサムスン電子をはじめとするライバルたちより約1年半も遅かった。サムスンは19年4月に世界初の5Gスマホ「Galaxy S10」を発売し、ソニー、シャープ、華為(ファーウェイ)なども相次いで5Gスマホを打ち出した。韓国メディア「先駆報」によると、米国の戦略分析会社がまとめた最新の戦略報告は、今年は5Gスマホの世界総販売量が2億3400万台に達し、世界スマホ市場で約15%を占めると予測する。ファーウェイは今年の世界5Gスマホ市場でシェア1位のメーカーになり、市場シェアは27.3%に達する。アップルのシェアは21.4%、サムスンのシェアは17.8%になる。来年にはアップルの5Gスマホ市場シェアは24.2%に上昇する一方で、ファーウェイは22.2%、サムスンは15.1%に低下するという。

 だが、「ウォール・ストリート・ジャーナル」によると、消費者はまだ5Gの見通しについて事情を把握している段階にとどまっているという。5Gスマホを販売して1年以上になるサムスンを含め、大半のスマホメーカーはまだ大ヒットしたソフトウェアやアプリケーションを打ち出すことはなく、5Gスマホが価格に見合う価値をもつことを証明できていない。またアップルが5Gスマホを発表すると、価格競争はさらに激しくなると予想される。「日本経済新聞」が伝えたところでは、5Gスマホの価格は6365元(1元は約15.7円)からいうものが中心で、すでに価格競争が始まっている。中国の小米は実際の販売価格が1910元を下回る機種を発売し、シャープも1910-2545元ほどの5Gスマホを発売すると決定した。こうしてアップルもライバルたちの価格戦略を検討せざるを得なくなった。

NEWS3 第6回「日本商品大連地区巡回展」が開幕 遼寧省


10月11日、第6回「日本商品大連地区巡回展」を訪れた数多くの市民(写真著作権は東方ICが所有のため転載禁止)。


 4日間の会期で第6回「日本商品大連地区巡回展」が10月10日、遼寧省の大連オリンピック広場で開幕した。本展の展示面積は6千平方メートル以上で、出展品は1千種以上にも上る。「日本商品大連地区巡回展」は、これまでに、大連オリンピック広場で5回連続開催されており、大連市さらには全国のオリジナリティに富んだ商品の展示・現場での体験・B2B企業商談・特色ある日本グルメ・文化フェス相互交流などの内容が盛り込まれた日本商品専門展示会ブランドを次第に確立させつつある。巡回展には毎回、日本の十以上の都道府県の100社を上回る日本企業、日本商品を取り扱う中国国内企業、日本式飲食関連企業が出展している。

NEWS4 中国のネット視聴ユーザーが9億人以上に ショート動画が業界変革を促進

 中国のインターネット機関である中国ネット視聴番組サービス協会(CNSA)は12日、四川省成都市で、「2020中国ネット視聴発展研究報告(以下、報告)」を発表した。報告は中国のネット視聴のユーザーや産業の規模を初めて明らかにしている。これによると今年6月の時点で、中国のネット視聴ユーザーの規模は9億100万人で、2019年における同産業の規模は4541億3000万元(1元は約15.6円)に達した。人民網が報じた。

 報告によると、今年6月の時点で、中国のネット視聴ユーザーの規模は9億100万人と、3月に比べて4380万人増加した。ネットユーザーの使用率は95.8%に達している。細分化された各分野を見ると、ショート動画のユーザー使用率が最高で87.0%、ユーザーの規模は8億1800万人に達した。総合動画のユーザー使用率は77.1%で、ユーザーの規模は7億2400万人、オンラインライブ配信の使用率は59.8%で、ユーザーの規模は5億6200万人だった。オンラインオーディオのユーザー使用率は29.3%とやや低く、ユーザーの規模は2億7500万人となっている。

 その他、ネット視聴アプリが、新ネットユーザーを呼び込む主な力となっている。今年3-6月期、新規ネットユーザー3625万人のうち、23.9%がネット視聴アプリを利用するためにインターネットを始めた。新規ネット視聴ユーザーは主に、三・四・五線都市のユーザーとなっており、五線都市が33.6%、三線都市が19.5%、四線都市が19.1%を占めた。

 ショート動画の市場規模が急速に拡大 業界の構造の変化を促進

 2018年下半期、ショート動画アプリの1日当たりの使用時間が、総合動画アプリを超え、ネット視聴アプリの分野でトップに立った。報告によると、ショート動画はすでにユーザーが時間つぶしをするためのベストアイテムとなっている。2020年6月の時点で、ショート動画の1日当たりの平均使用時間は110分に達し、インスタントメッセージを上回った。ネット視聴産業において、ショート動画の市場規模が占める割合が最高で、前年同期比178.8%増の1302億4000万元に達した。

 ショート動画は、EC、ライブ配信、教育など、さまざまな分野に浸透しており、その影響力は拡大を続けている。そして、ネット視聴業界の構造の変化を促進している。

 2020年6月の時点で、中国のオンラインライブ配信のユーザーの規模は5億6200万人で、うちECのライブ配信ユーザーの規模が3億900万人と、今年成長が最も速いインターネットアプリとなっている。ユーザーの15.7%は、「オンライン動画やライブ配信を見て商品を買ったことがある」と答え、うち半数以上が500元以上を消費していた。

 市場の構造を見ると、総合動画とショート動画プラットフォームが「2強」の戦いを繰り広げている。報告によると、三大総合動画プラットフォームの愛奇芸、騰訊視頻、優酷視頻のユーザー浸透率が79.1%と、他を突き放して「3強」の構造となっている。ショート動画プラットフォームを見ると、ユーザー浸透率、ユーザーの好感度、いずれの面でも、抖音(Tik Tok)と快手が「2強」の戦いを繰り広げている。

NEWS5 「隠秘的角落」が日本上陸 2021年初めWOWOWで放送



 愛奇芸(iQIYI)と日本のテレビ局WOWOWはこのほど合意に達し、愛奇芸「迷霧劇場」のサスペンス短編ドラマ「隠秘的角落(The Bad Kids)」が2021年に日本に上陸し、WOWOWで放送されることが決まった。「証券日報」が伝えた。

 「隠秘的角落」は愛奇芸出品と万年影業が共同制作した全12話のサスペンス短編ドラマで、製作総指揮は韓三平、監督は辛爽、主演は秦昊と王景春。沿海地域の小都市に暮らす3人の子どもが観光地で遊んでいた時、知らないうちに殺人の現場をカメラに収めてしまったことから、ストーリーはスリリングに展開していく。

 WOWOWの責任者はこのコンテンツ放送について、「愛奇芸から全権を与えられて協力を展開できることを非常に光栄に思う。『隠秘的角落』は中国で放送されて大きな反響を呼んだ作品で、日本での放送後の視聴者の反応がとても楽しみ」と述べた。

 同ドラマの放送後、豆瓣サイトでは80万人に迫る視聴者がインタラクティブな採点イベントに参加し、最高で9.2の評価を獲得し、一時は2020年の中国国産テレビドラマの最高を記録した。口コミの評価が高い代表的な国民的ドラマとなり、視聴者に大人気の作品になった。

NEWS6 IMF「今年の世界経済は4.4%減、中国は唯一プラス成長」

 国際通貨基金(IMF)は13日に「世界経済見通し」を発表し、2020年のグローバル経済成長率は前年比4.4%減少するが、中国経済は同1.9%増加する見込みで、世界で唯一のプラスを達成する主要エコノミーになる、との見方を示した。新華社が伝えた。

 見通しによると、経済が徐々に再開して、グローバル経済は底から抜け出しつつある。中国は重要な寄与者として、世界貿易の6月以降の回復を支えた。しかし一部の地域では新型コロナウイルス感染症の蔓延が加速し、多くのエコノミーが8月から経済再開の歩みを緩めているという。

 IMFは、第2四半期(4-6月)の経済が予想よりも好調で、政策の支援と為替レートが現在の水準を維持し、ソーシャルディスタンスが2021年まで続くと仮定すれば、今年のグローバル経済成長率は4.4%減になると予想する。IMFは新たな購買力平価で6月に発表した「世界経済見通し」を修正しており、この修正後のデータに比べ、最新の見通しではグローバル経済成長率が0.8%上方修正した。

 IMFによると、感染症がもたらした衰退がグローバル経済に深刻なダメージを与え、グローバル経済回復の道のりは非常に長く、つまずきやすくなっているという。またIMFは、21年のグローバル経済が5.2%増加すると予測し、今年6月の予測値より0.2ポイント下方修正した。

 具体的にみると、今年は先進国の経済が5.8%減少し、新興市場と発展途上国の経済は3.3%減少する見込みだ。米国は4.3%減少、ユーロ圏は8.3%減少、日本は5.3%減少で、いずれも6月の予測値より上方修正された。インドは10.3%減少で、6月の予測値より5.8ポイント下方修正された。

 見通しによると、中国は世界で唯一、プラス成長を達成する主要エコノミーになるという。IMFは、中国経済は今年1.9%増加すると予測し、6月の予測値より0.9ポイント上方修正した。また中国経済は21年も成長を続け、成長率は8.2%に達すると予測した。

 IMFのチーフエコノミストのギーター・ゴピナ氏は、「封鎖措置の緩和や世界各国の政府と中央銀行がかつてない規模で迅速に支援政策を打ち出したことから、グローバル経済は上半期の崩壊の淵から持ち直しつつあるが、危機はまだ終息にはほど遠い。グローバル経済の回復の道のりはおそらく非常に長く、不均衡で、不確実性の高いものになるだろう。世界の各エコノミーは財政・金融支援政策を早急に終わらせることなく、経済の持続的な回復を確保しなければならない」と述べた。

NEWS7 中国Z世代のスケッチ 見た目が正義・活発な支出・消費の主力層に



 80後(1980年代生まれ)が不惑(40歳)を迎え始め、90後(1990年代生まれ)が徐々に而立(30歳)の年になると、95後(1995年から1999年生まれ)と00後(2000年代生まれ)からなるZ世代が台頭するようになった。この世代は先輩たちの手の中からインターネットにおける発言権の一部を受け取り、中国のネットユーザーの中の軽視できない層に成長したと同時に、徐々に消費トレンドのリーダーに成長した。特にこのほど終了した今年の特殊な国慶節(建国記念日、10月1日)連休に、消費市場で頭角を現し始めた。

 デジタルな世界に生きる

 Z世代とは主に1995年から2010年の間に生まれた人々を指す。Z世代はインターネット原住民で、上の世代と比べるとそのライフスタイルには破壊的な変化が起きている。生まれたときからインターネットがあって、生活の一部になっている。中国社会科学院が最近発表した「中国未成年者インターネット運用報告(2020年)」によると、未成年者のネット普及率は99.2%に達して、中国全体のネット普及率の64.5%を大幅に上回った。「全員がネットに接続」がZ世代の明らかな特徴だ。

 一人でいるがひとりぼっちではない

 95後は一人っ子世代だが、彼らは孤独ではなく、好きなことを通じて広大なネット空間で仲間を探すことができる人々だ。95後の人との関わりはモバイルインターネット時代の中で発展し、彼らは他の世代よりも当たり前に携帯電話を利用して家族や友人と交流する。気楽でシンプルな人間関係を尊び、ネットを利用して幅広く緩い関係性を作り上げるのが得意だ。サブカルチャーの発展と中国社会が多様な文化に対してより包摂的になったことで、95後はより多彩な生活圏や趣味嗜好を選択できるようになった。彼らの好む人との付き合いの形は、趣味や嗜好が合った人と一緒に遊びに行く、食事に行く、映画や展覧会を見る、などだ。人との付き合いだけでなく、自分のために時間を使うことも好きで、1人で過ごす静かな時間、読書の時間、考える時間、充電する時間を大切にする。

 ものぐさなライフスタイル:寝っ転がっていていいなら座らない、座っていていいなら立たない

 人はみなものぐさなものだが、Z世代のものぐさは上の世代とは違い、ものぐさが道理にかなうと思って平然と落ち着き、ものぐさが論理的に通ると思っており、罪悪感は少しもないというところに重点がある。

 他の世代が「努力が大切」を原則にするのとは異なり、科学技術による便利さを享受してきたZ世代は、小さい頃から「ものぐさ経済」のメリットを味わってきたといえる。ものぐさは彼らにとって怠惰であることを意味せず、知恵や機知を生かしてエネルギーを節約する高効率のライフスタイルだ。

 衣食住交通のすべてにわたり、ものぐさが可能なら絶対にものぐさを選ぶ。

 見た目主義:五感を満足させなければだめ

 人は元来、相手の顔を見る生き物だが、見た目(顔面偏差値)こそ正義という考え方はZ世代の顕著な特徴であり、恋人や結婚相手の選択で重視される見た目が生活のあらゆる場面でも重視されるようになった。

 原因は他でもない。選択肢がいくらでもあるZ世代は妥協する必要も我慢する必要もないからだ。

 物質的に豊かな時代に生まれ、貧しさを体験したことがないZ世代の前には、毎日毎日無数の楽しげな商品がブランド側から送られてきて、彼らの歓心を買おうとしている。

 趣味で友達に:生活圏やコミュニティグループが次々誕生

 ネットを通じてZ世代の趣味はますます多彩になった。小さい頃からネットと一緒に大きくなったこの世代は、さまざまな興味・文化やSNSソフトの先端で活躍することに慣れている。気の合う仲間が集まる生活圏の文化や自分たちだけに通じる言語体系を絶えず追い求め、さまざまなコミュニティグループが次々に誕生する。

 二次元文化が美意識の中心に

 広い意味の二次元文化がZ世代に特有の美意識、考え方、精神的な柱を育んだ。二次元の美意識は「カワイイ」化、少女化、擬人化する傾向が明らかで、ゲーム感覚と青春時代のユートピアの色合いが濃厚だ。二次元の思考方法は誇張化、ドラマ化、アニメ化の道のりの中で従来の思考方法に取って代わろうとしている。データによると、2019年の中国の広い意味の二次元のユーザー規模は3億9千万人に上り、前年同期比11.4%増加し、その中心はZ世代で構成されていた。

 市場で主流のアニメ動画、漫画、携帯ゲームのアプリユーザーでは、Z世代がいずれも半数以上を占める。このうち二次元文化でよく知られた若者のコミュニティ動画サイト「bilibili」(ビリビリ)は、18年もZ世代が好むアプリケーショントップ20の首位に立ち、同年第4四半期(10-12月)には、月間アクティブユーザー数が9280万人に達し、Z世代の4人に1人が利用していた。

 稼ぎは多くないが、支出は活発

 中国経済の飛躍的発展の時代に生まれたZ世代の大部分は、脳裏に「絶対的貧困」の記憶がなく、お腹いっぱい食べられないとか着るものが十分にないとかいった貧困のイメージは、親たちの世代が食卓で語る昔話だ。貧困の記憶がないので、稼ぎがそれほど多くなくても、支出は活発で、趣味にお金を使う傾向が強い。たとえばエレクトロニック・スポーツ(eスポーツ)、スポーツ用品、メイクグッズ、流行のキャラクターのおもちゃなどにお金を使う。

 Z世代の消費には次のような傾向がみられる。

 ——個性を追求

 見た目のいいものはたくさんあるが、新鮮な体験はなかなか得られるものではない。ゆとりある環境の中で育ったZ世代は、生まれたときから上の世代よりも楽しさの閾値が高い。目が肥えているので、味気ない日常生活では満足できず、より新鮮で面白いことを追い求める。

 最近、大流行の盲盒(ブラインドボックス)は体験型経済の代表で、ポップマートのブラインドボックスからお菓子のブラインドボックスまで、違うのは商品のスタイルだけで、何が入っているかわからないボックスを開ける時の喜びや驚きは共通だ。

 ——アイドル文化を崇拝

 ネット調査会社のクエストモバイルが行った中国の消費者に関する調査研究によると、18年にZ世代がアイドルのために行った消費の規模は400億元(1元は15.7円)を上回り、その半分近くはアイドルがイメージキャラクターを務める、薦めるまたは使用する商品の購入に充てられた。ここでいうアイドルの多くは中国のアイドルで、バーチャルアイドルも少なくなく、たとえば干物妹!うまるちゃんやバーチャル歌姫の洛天依などがいる。

 ——国潮ブームに乗る、国産品を心から評価

 中国経済の高度成長と共に生まれ育ったZ世代は、本能的に自分の国を愛するだけでなく、上の世代にはなかったほど民族の自信にあふれ、国産品に自信をもち、中国の実力に誇りを感じている。

 ADD広告研究連盟がモーケティング研究院と共同で発表した「自己満足:2018-2019年中国の新位置エネルギー層のApp接触行動報告」によると、00後の大学生の「好きな携帯電話ブランド」の上位5位には、ファーウェイ(華為)、アップル、OPPO、vivo、小米が並んだ。最も人気があるブランドのトップ5のうち、国産品が4つを占めたことになる。

 ——国慶節連休の消費の主力層に

 このほど終了した、中秋節(旧暦8月15日、今年は10月1日)と重なった国慶節連休には、中国の消費市場の活力が非常に強くかき立てられた。特に目を引くのは、Z世代が市場で頭角を現し始め、消費の主力層になったことだ。

 無人スマートコンビニ「便利蜂」が2日に発表した「2020年『ダブル祝日』初日消費状況・トレンド報告」によると、Z世代は連休初日の10月1日の消費の主力層になり、全体に占める割合は27%に達した。70後(1970年代生まれ)と80後は合わせて45%を占め、90後は21%。40後(1940年代生まれ)と50後(1950年代生まれ)と60後(1960年代生まれ)は合わせて7%。Z世代の消費能力がコンビニ業界で立証されたといえる。便利蜂は、「10月1日の夜、1996年生まれのお客様が上海の某店舗で1万2千元以上消費し、この日の『お買い上げトップ』になった」と明かした。

 大麦網が10日に発表した「2020年国慶節公演レビュー」によると、小都市のZ世代がオフラインの各種公演の消費の主力層になり、全体に占める割合は35%に達して、95前(1990年から1995年生まれ)の26%を大きく上回った。公演の内容を細かくみると、Z世代はコンサートやライブハウスなど生の音楽を聴けるイベントを好み、チケットを購入した人に占める割合はコンサートが43%、ライブハウスが51%に上った。

 メンツのために消費する親世代と違い、Z世代はすべてのお金を自分の思い描く暮らしのために使おうとし、他人が期待する暮らしのために使おうとはしない。ニッチな趣味のためなら惜しまずお金を使い、誰にも注目されなくても、自分がいいと思えばそれで満足する。

NEWS8 ケンタッキーが人造肉使用の「ベジタリアンメニュー」

 ケンタッキーフライドチキンは12日に公式微博(ウェイボー)を通じて、同日より植物性タンパク質を原料とする代替肉商品シリーズを打ち出すことを明らかにした。「植世代」と銘打ち、代替肉を使用したビーフチーズハンバーガーとゴールデンナゲットの2つの商品で、セットもある。まず北京、上海、広州、深セン、杭州、武漢の6都市で販売し、北京地区では西単デパート、宣武門、朝陽門などの37店舗で販売するという。「北京日報」が伝えた。

 ケンタッキーによると、「植世代」シリーズの肉類商品にはすべて代替肉を使用しており、これには良質のタンパク質が含まれ、エネルギーと栄養素の両方が摂取できる。

 代替肉の原料は主にエンドウ豆のタンパク質で、加熱する、冷却する、加圧するなど現代の技術を駆使して肉類のタンパク質がもつ繊維の食感を再現しながら、タンパク質の含有量は肉類を下回らない。これまでに行われた「代替肉の公式テスト」では、参加者の多くから口当たりと風味が高く評価された。ケンタッキーだけではなく、ここ半年ほどの間にスターバックスや喜茶などの大手外食チェーンも相次いで代替肉のナゲット、スナック、ハンバーガーなどを売り出し、代替肉商品は今ではさまざまなブランドの数千店を超える店舗を通じて各地に広がる。注目されるのは、代替肉商品の価格は相対的に庶民的で、肉を使った同タイプの商品より少し高いだけということだ。

 しかし中国の食品産業アナリストの朱丹蓬氏は、「代替肉業界は今はまだスキマ商品にとどまり、導入期から抜け出せていない。消費者はこうした商品に新鮮さを感じ好奇心をかき立てられるが、同時に安全面、栄養面などへの疑問も感じている。将来は代替肉が人々の日常生活における非常に重要な副食品になる可能性があるが、本物の肉に完全に取って代わろうとすると、おそらく非常に長い道のりを歩まなければならないだろう」との見方を示した。

NEWS9 2021年丑年の記念コインが15日に発行 最高額面156万円











 中国人民銀行(中央銀行)の微信(WeChat)公式アカウントが12日に伝えたところによると、同行は10月15日に丑年の2021年を記念する金銀コインセットを発行することを決定した。

 今回の記念コインは全部で15種類あり、うち金の記念コインが9種類、銀の記念コインが6種類、いずれも中華人民共和国の法定通貨だ。このうち10キログラムの金の円形コインはプルーフ貨幣で、含まれる金の重量は10キログラム、直径180ミリメートル、額面10万元(約156万円)、純度は99.9%、発行限度数は18枚。今回のセットのコインはそれぞれ瀋陽造幣有限公司、上海造幣有限公司、深セン国宝造幣有限公司が鋳造し、中国金幣総公司が取次販売する。

NEWS10 21年度卒業生の就職戦線スタート 留学帰国者の人気は?

 2020年度大学卒業生の就職活動シーズンがまだ記憶に新しいというのに、最近の数週間、集中的な学校再開からまだそれほど経っていない各大学で、例年より前倒しして21年度卒業生たちの就職活動が始まった。20年の特殊な就職シーズンを経て、21年度卒業生はさまざまな状況に対し前倒しでしっかり準備をしている。「中国青年報」が伝えた。

 復旦大学経済学院金融班の班長を務める曹松さん(仮名)は、「留学帰国者の競争力」を早めに予想したと言い、「2021年度卒業生は元々人数が多い上に、新型コロナウイルス感染症の影響で起きた『留学帰国者ラッシュ』も考えに入れなければならない。自分の感じでは、競争はかなり激しくなると思う」と話した。

 大学生向けの就職情報プラットフォームの梧桐果のデータによれば、2020年になってから活発に就職活動をしている留学帰国者は19年の同期に比べて58.19%増加した。現在、留学生の7人に5人が帰国し、メディアの中には目下の帰国ラッシュを「民族の歴史でも珍しい人材の大規模還流」だと評するところもある。

 上海市浦東エリアの若い人材の大きな特徴は留学帰国者が多いことだ。留学帰国者を上手に適切に用いることが、これまでずっとこのエリアの人的資源発展の突破口だった。このエリアは上海市の欧米同窓会やケンブリッジ大学の上海校友会、コロンビア大学の上海校友会などの校友会組織と積極的に提携して、求人情報を広く発信し、これまでに有名大学の卒業生300人あまりが「浦東にとどまっての実習」に申し込んだという。

 英国のデ・モントフォート大学金融学部を卒業した張馳斌さんは、感染症の影響で英国に戻って大学院に進むことができず、現在は浦東の川沙新鎮河長のオフィスで実習生をしている。「ネットで申し込みのリンクを見た。川沙なら自宅から近いので申し込んだ」と話す張さんは、元々の計画では大学院を卒業した後で金融機関で働く予定だった。しかししばらく実習をするうち、地元でもできることがいろいろあると気づいた。「これまでは小都市や農村はどこも農地だと思っていたが、今は大勢の若者が村で民泊施設を経営していることや、村のコミュニティの公共施設もサービスも整っていることがわかった」という。

 曹さんは、「優秀な留学帰国者以外にも、21年度の卒業生は中国国内のさまざまな大学、さまざまな地域からくる競争のプレッシャーに直面することになるだろう。金融業界を例にすると、国有4大銀行、投資銀行、証券会社などが今年と来年の求人を増やすと明らかにしたが、増えた分の求人のハードルはどれも高い」と話した。

 また曹さんは、「求人は増えたことは増えたが、雇用先の多くは募集の条件を非常に厳しくしており、応募できる人はそれほど多くない。例えば、杭州市余杭区でさきに打ち出された清華大・北京大特定プランでは、対象は2つの大学の学生だけだった。多くの雇用先が、現地の大学を支援するために、求人に際して地元の学生を中心に採用している」と話した。

 復旦大学新聞学院で指導員を務める蔡先生は、「選択肢に直面して困惑する多くの学生にとって、主な問題は不安だ。実習、卒業論文、就職活動がいっぺんに頭上にのしかかり、大きなストレスを感じ、自分を見失いやすく、どのような選択をしたらいいのかわからなくなる」とした上で、学生ごとに異なる不安に向き合った経験を踏まえて、「自分のリズムでやればいい」とアドバイスをした。


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