銘・精選

NEWS1 外資系企業のトップが北京に集結したのはなぜ?


写真提供・新華社(撮影・李鑫)


 3月25日、「経済回復:チャンスと協力」をテーマに掲げた中国発展ハイレベルフォーラムの年次会議が北京で開催された。2020年に新型コロナウイルス感染症が発生して以来オフライン形式に戻ったのは今回が初めてとなり、世界の政界・ビジネス界の重要人物が続々と中国に集結した。

 「北京で会議に出席する前、広州へ行って、粤港澳大湾区(広州、仏山、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、澳門<マカオ>両特別行政区によって構成される都市圏)の質の高い発展の実施状況を見てきたばかりだ」と話すのは、米アムウェイ社のミリン・パント最高経営責任者(CEO)。パント氏によると、アムウェイは今月21日、6億元 (1元は約19.0円)を投資して広州の生産拠点で期間5年のリニューアル改修計画を実施すると発表したところで、これは同拠点に対する10回目の追加投資になる。「中国は20年連続でアムウェイの世界最大の市場であり続けている」とした。

 中国では少し前に「デジタル中国建設の全体的な展開計画」が発表された。米クアルコム社のクリスティアーノ・アモンCEOは、「これは中国がデジタル化発展を加速することの明らかな例証だ。世界経済フォーラムの試算では、2022年には世界のGDP(国内総生産)の60%以上がデジタル技術によって生まれた。デジタルトランスフォーメーション(DX)はすでに経済成長の力強いエンジンになっており、中国がデジタル化発展を加速することは、クアルコムを含む各方面に幅広いチャンスをもたらす」と述べた。

 デジタル経済と実体経済の融合推進、グリーン発展の新たなチャンスの探求、消費の新たなシーンの開拓、人工知能(AI)による新たな産業革命の牽引、科学技術イノベーションによる「健康中国」へのサポート……サブフォーラムの1つ1つが、将来の中国の発展チャンスを探し求めるいくつもの窓口のような役割を果たしている。

 「今年はどこに行っても、『次の中国はどこか』と聞かれる。過去10年間、20年間、中国のボーナスをみんなが享受・経験し、誰もが次の中国はどこにあるのかを知りたがっている」。世界的なコンサルティング大手の米マッキンゼー・アンド・カンパニー中華圏のジョセフ・ガイ代表はこのように述べた上で、「もしも次の『中国』を見つけたいなら、または次の成長源について話すなら、成長はここに、中国にこそある。信頼感というものは変わらないマクロ経済のファンダメンタルズから来るもので、中国には日々拡大する中所得層がおり、産業構造はサービス業へのモデル転換を遂げつつあり、消費も高度化している。こうした変化は誰の目にも明らかだ。今後10年間、グローバルCEOが世界を見て成長源を探すとすれば、中国を無視するわけにはいかない。これこそ中国が重要な存在であるゆえんだ」との見方を示した。

 米コロンビア大学のジェフリー・サックス教授は、「中国は運営が良好で、革新性を極めて大きく備えた巨大なエコノミーであり、重要なブレークスルーを達成する力がある。技術イノベーションは中国のこれから数十年間の成長を引っ張るエンジンになるだろう」と述べ、中国に対する楽観的な見方を示した。

NEWS2 中国全土の新労働形態の労働者が8400万人に 青壮年男性が中心



 このほど終了した第9回全国従業員状況調査によると、現在の中国の従業員総数は4億200万人前後で、新労働形態の労働者は8400万人、出稼ぎ労働者は2億9300万人に上り、従業員の平均年齢は38.3歳、平均教育年数は13.8年だった。

 同調査によると、新労働形態の労働者は従業員総数の中で重要な構成部分になっており、産業労働者が著しく増加した。新労働形態の労働者には主にトラックの運転手、オンライン配車の運転手、宅配便配達員、デリバリー配達員がおり、青壮年の男性が中心で、農村戸籍の労働者の割合が高い。産業労働者の平均年齢は38.29歳、農業戸籍の労働者の割合は52.1%、平均教育年数は13.16年、第三次産業の産業労働者の割合が上昇しており、産業労働者の77.6%が製造業と建築業に集中している。

 従業員の教育レベルが全体的に向上し、技術・スキル・資質も大きく向上した。第三次産業の従業員の平均教育年数は14.5年で、第一次産業の12.5年および第二次産業の13.0年を上回っている。専門的技術者は30-50歳が中心で、教育、製造、衛生、社会事業などの業界に集中している。

NEWS3 人民元がロシアで最も歓迎される通貨の1つになった理由は?



 ロシアメディアの報道によると、今年2月、人民元が初めて米ドルを抜いて、モスクワ取引所で月間取引量が最大の通貨になった。昨年、ロシアでは米ドルやユーロの地位が下降するのと同時に、人民元が最も歓迎される外貨の1つとなっていった。

 アナリストは、中国経済の安定的成長によって、人民元国際化の強固な基礎が固められたと指摘する。中露間の経済・貿易協力が量的に増え、質的にも高まっていることで、ロシアでは人民元がますます歓迎されるようになっている。西側諸国の対露制裁も、ロシアの米ドルやユーロへの依存度の低下を加速させた。

 アナリストは、「人民元がロシアで歓迎されるのはロシア自身の政策変更及び中露間の経済・貿易協力のたゆまぬ発展によるものだが、より重要なのは、近年中国経済の持続的で安定した成長によって、人民元国際化の強固な基礎が固められたことだ」と指摘する。

 過去10年間、中国は一貫して世界経済成長の重要なエンジンであり、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが猛威を振るい、外部環境が厳しい中でも、中国経済は圧力に耐え、多くの先進国を上回る成長を実現した。ロシア中央銀行の投資専門家は、「中国が大きな経済的潜在力を持ち、経済発展水準で世界をリードしている。このようなマクロ経済面の成果が、人民元により大きな投資面の潜在力を与えている」と指摘する。

 また、ロシアは人民元の国際決済の将来性を有望視している。ロシアの投資会社のマクロ経済専門家は「ロシアの外国為替市場にとって、人民元ツールの開発が最も重要な任務となるだろう。人民元建て貿易決済は使用量が大きく、国際通貨システムの中で重要な地位を占める。ロシアにとって最も重要かつ将来性ある貿易パートナーは中国だ。ロシアにとって人民元建て国際貿易決済は非常に良い選択だ」と指摘する。

 さらに、人民元為替レートは安定しており、国際通貨におけるリスクヘッジとしての性質を日増しに強めている。2022年以来、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策引き締め、ロシア・ウクライナ紛争の持続などの影響を受けて、ユーロや日本円は米ドルに対して大幅に下落したが、人民元は堅調な動きを見せており、ロシアの投資家にとって魅力が高まった。

NEWS4 中国式ヘルスケアを信頼する若者


資料写真


 「新中国式ヘルスケア」がますます流行りのトレンドになっている。若者は折りたたみウォーキングマシンやダンベルなど、自宅でできる小型のスポーツ機器・器具を積極的に注文する一方で、火鍋パーティを「ヘルスケアパーティ」にしたり、中国式の栄養補助用おやつを4回目の食事にしたりして、ひたすら免疫力を上げようとしている。

「90後」は「病気状態」の割合が最多

 中国人消費者の間でここ数年、ヘルスケアのニーズが増加し続けている。コンサルティング大手の米マッキンゼー・アンド・カンパニーが行った調査研究のデータによると、中国では26-30歳が「ヘルスケア」の中心で、「90後(1990年代生まれ)」の70%以上が「健康は大切なこと」と考えている。

 「2022年全国民中医学健康指数研究報告」によれば、年代別に見ると、病気の状態にある人の割合は「90後」が最多で、38.6%に達するという。

 不安の感情を抱くたび、昼夜逆転の一日を過ごすたび、私たちは実は「健康という代償」を支払っている。さまざまな健康問題の中、健康への影響が最も大きいのは不安の感情だ。不安を抱く調査回答者のうち、半数以上(57.7%)が病気の状態にあり、昼夜が逆転した回答者では、44.0%が病気の状態にある。

 また不規則な食事、不健康な食事、まったく運動しない回答者のうち、それぞれ約3分の1が病気の状態にある。

 免疫力や病気への抵抗力はヘルスケアを通じて人々が最も獲得したいものだ。しかし「00後(2000年代生まれ)」も「95後(1995年から1999年生まれ)」も「90後」も、免疫力が低下して「免疫の危機」にさらされている。「80後(1980年代生まれ)」は新型コロナウイルスの経験から、免疫力を上げたい、外部リスクに対する抵抗力を高めたいという意欲がより高い。

 新型コロナウイルス感染症発生前の生活習慣と比較すると、感染症が常態化した後、規則正しい食事・生活をする若者の割合はやや低下したが、毎日体を動かす人の割合は上昇している。他の年代に比べ、「00後」は運動を続けて免疫力を上げたいという意欲がより高く、「90後」は機能性のヘルシーおやつをよく食べている。

新中国式ヘルスケアは現代人の生活習慣にぴったり

 新中国式ヘルスケアとは、伝統的な中国式ヘルスケアのスタイルをベースに、現代人の生活習慣を融合させたヘルスケアのスタイルだ。

 異なるヘルスケアのスタイルの中で、新中国式ヘルスケアは特に若者に人気がある。データによれば、「70後(1970年代生まれ)」から「90後」の人々は新中国式ヘルスケアを選択する割合が最も高いという。

 新中国式ヘルスケアは効果があるだけでなく、便利で手軽だ。たとえば昼間に15分間ハーブのアイマスクをする、夜に15分間足湯をする……といった具合だ。

 高所得者にとっては、新中国式ヘルスケアは真剣に仕事をしながら、細切れでヘルスケアに取り組むことができ、「すべての資本となる健康」をキープできるものだ。

 若者は飲食を通じてヘルスケアを行い、「食べるだけでいい」ヘルスケアを追求する「00後」は他の年代よりもさらに自律的だ。ステンレスボトルにクコの実を浮かべるものから、朝鮮人参を丸々1本一晩浸した水まで、新中国式ヘルスケアは今、中国の「薬食同源」の文化と国潮(中国伝統の要素を取り入れたおしゃれな国産品のトレンド)ブームにともなって台頭し、若者の間でも「食べることでヘルスケア」が流行している。

 これには2つの特徴がある。まず、実践する人の40%近くが一ヶ月当たりのヘルスケア消費額を500元(約9500円)以下に抑え、主に健康食品を購入している。次に、新中国式ヘルスケア食品はおやつ化し、機能が細分化して、若者の好む栄養補助食品になった。「95後」にはヘルスケア茶とヘルスケア栄養補助食品が人気がある。「90後」には栄養補助おやつが特に人気で、さりげないヘルスケアがトレンドだ。

NEWS5 一人当たりGDPが北京・上海・広州を超える中国の四線都市とは?



 2022年に一人当たり国民総生産(GDP)が25万元(1元は約19.1円)を突破した四線都市がある。内蒙古(内モンゴル)自治区鄂爾多斯(オルドス)市だ。

 22年のオルドスの一人当たりGDPは前年比4.4%増の25万6908元で、中国の一人当たりGDPは同3.0%増の8万5698元だった。これらのデータで計算すると、オルドスの一人当たりGDPは中国全土平均の2.99倍の水準に達したと同時に、同年の一人当たりGDPが18万400元だった上海市と19万元だった北京市もはるかに超えていた。

 一人当たりGDPの高さの裏には、人口が重要な要因があることは確かだ。22年末現在、オルドスの常住人口は220万700人で、北京の10分の1ほどしかない。

 しかし人口という要因だけではなく、オルドスは経済力も相当なものだ。22年のオルドスのGDP総額は5613億4千万元に達して、内モンゴル自治区でトップだった。

 カシミア、石炭、カオリン(高陵石)、天然ガスなどの豊富な資源は、オルドスの持つ恵まれた財産だ。今や、オルドス全域でカシミアの年間生産量が3300トンに達し、カシミア製品の生産能力は中国全土の2分の1、世界の5分の2を占め、中国の「世界一のカシミア大国」の地位の基礎を固めている。同市のカオリンの埋蔵量は65億トンに上り、全国の硬質カオリンの中で最も質が高い。石炭と天然ガスの確認埋蔵量はそれぞれ中国全土の6分の1、3分の1を占めている。「西気東輸」(西部地域の天然ガスを東部地域に輸送)戦略の重要な連結点となり、オルドス自身に富をもたらしただけでなく、北京・天津・河北など複数の地域の電力消費をまかない、中国全土に社会を動かすエネルギーを注入している。

NEWS6 中国の Z世代7割が「デジタルノマド」に憧れる

 獲得感を得るためなら残業してもいいし、好きなことのためなら新しいことにチャレンジしてもいい。真面目に仕事をして暮らしたいし、趣味も必ず必要。北京や上海、広州、深センといった大都市にはこだわらず、小都市や農村にリバースする。「イケてる」新職業を好み、田舎で働く「ニュースタイルの農民」になってもいい。このように中国のZ世代は現在すでに「時代のステージ」の主役となり、トレンド・カルチャー、テクノロジー・イノベーション、消費動向を牽引する新たな主力となっている。

 最近発表された「Z世代の勤務・生活に対する態度のインサイト報告」によると、現代の若者は変化することをためらわず、7割以上の若者は「裸辞(転職先を決めずに退職すること)」に不安を感じていない。仕事やライフスタイルが激変している現在、Z世代の7割は「デジタルノマド」に憧れており、「アバターデザイナー」といったメタバース関連の新職業が誕生している。また現在の若者は田舎を好んでおり、若者の過半数が、将来田舎で暮らすことを「考えたことがある」、または「計画する可能性がある」と答えた。そのうち12%の若者は田舎で事業を始める準備をすでに始めている。

 本業だけでは経済的、精神的必要を満たすことができない場合、多くの若者が「副業」を始めている。調査によると、若者の約26%が「副業」をしていると答えた。最も多い副業トップ3は、EC(20.4%)、セルフメディア(17%)、知識・スキルの活用(16.8%)だった。メタバースという概念が誕生しているのを背景に、たくさんの新職業も生まれており、若者の3.3%が「アバターデザイナー」といったメタバース関連の職業に就いている。

NEWS7 今年3月の航空券予約が2019年比大幅増加 観光都市に閑散期なし

 3月26日、中国民用航空産業は冬ダイヤから夏ダイヤへのダイヤ改正が行われる。2023年夏ダイヤのキーワードは「回復」だ。北京青年報が伝えた。

 「2023年夏ダイヤ時刻配置政策」によると、中国国内の旅客輸送の週間就航便数は新型コロナウイルス感染症発生前(2019年)をすでに上回り、増加数が多い都市では成都への便数が多く、北京-成都間と上海-成都間は感染症前よりも便数が増えた。

 ダイヤ改正を控えて、中国民用航空市場は安定傾向の中で好調さを維持している。3月19日現在、今年の中国全土の国内路線の旅客輸送就航便数は前年同期比26%増の累計88万2900便に上り、19年同期の96%まで回復した。また国際路線の旅客輸送就航便数は同206%増の累計2万9800便となり、19年同期比では86%減だった。

観光都市に閑散期なし

 Qunar.Comプラットフォームによると、23年3月以来(3月1-21日)、国内の複数の都市で航空券予約件数が感染症発生前の水準に戻った。3月の予約上位25都市のうち、三亜、成都、杭州、広州、瀋陽、海口、哈爾浜(ハルビン)、長沙、重慶は予約件数が19年をすでに超え、南京、北京、武漢、大連などは19年の90%以上まで回復した。

 2月以降、北京-上海、北京-広州、上海-深センを中心としたビジネス幹線路線の回復ペースが全国の上位に並び、ここから公務・ビジネス用途の航空便市場の急速な回復傾向がうかがえる。

 Qunarビッグデータ研究院の郭楽春副院長は、「大都市の路線が繁忙期に入ったと同時に、観光都市も『閑散期だが閑散としていない』という特徴を見せている。三亜、海口をはじめとする海南エリア、大理をはじめとする雲南エリアという2大観光エリアへの航空券予約件数が19年に比べて著しく増加した。3月以来の三亜を離着陸する便の予約は19年より45%増え、海口を離着陸する便は前年同期比19%増加し、大理を離着陸する便は19年より21%増えた」と分析した。

日韓豪東南アジアの便数・予約件数がダブル増加

 原稿執筆時点で、国際路線のフライトスケジュールはまだ発表されていないが、各航空会社が発表した新ダイヤによると、国際便の就航便数は19年の70-80%に達する見込みだ。

 Qunarプラットフォームのデータでは、23年3月1-20日には、タイ、マレーシア、シンガポール、フィリピン、韓国などへの航空券予約件数が前月に比べて著しく増加し、平均価格が低下した。同プラットフォームでは、4-5月の広州、南寧、海口からシンガポールへの直航便の税込航空券価格は500元(1元は約19.1円)前後、往復では1200元前後まで低下し、2月初めに比べて70%値下がりした。メーデー連休期間の往復直航便の税込価格は2402元で、中国国内の多くの都市への航空券価格よりも安くなっている。

 日本、韓国、オーストラリア路線も最近は大幅に便数が増え、路線の回復にともなって、航空券価格も低下傾向が続いている。4月16日の天津から東京への直航便の税込価格は2572元、北京から東京への便は2976元で、3月の価格に比べて80%近く低下した。また中国大陸部の都市からイランのテヘラン、サウジアラビアのリヤド、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイとアブダビなどの都市へは、いずれも直航便の航空券が販売されている。

 郭氏は、「現在、中国は60ヶ国への海外旅行業務が試験的に回復しており、中国の観光客は海外に出かけてあちこち行きたいとしており、世界も中国人観光客を必要としている」と述べた。

NEWS8 2023中国春茶マップが発表



 3月に入り、中国の南方エリアでは春本番となり、春茶がおいしい季節を迎えている。気温が上がり、各地の茶園の茶農家は今、第一陣となる春茶を予定通り出荷するため、急ピッチで作業を進めている。

中国の4大茶葉産地で春茶生産 浙江省や江蘇省などで茶摘みの繁忙期突入

 中国の人々が茶を飲む歴史は1000年前まで遡ることができる。茶には薬用効果があり、それを飲む習慣は唐の時代から盛んになり始めた。唐の時代に始まり、宋の時代に繁栄した中国の茶文化は、文学や芸術、宗教といったスタイルを通して、中国の伝統文化に深く溶け込み、茶は中国人にとって最も情緒あり、最も国民的な生活の習慣の一つとなっていった。

春茶は西南エリアと江南エリアに集中

 中国西南エリアの茶の産地は高原地域にある。例えば、雲貴高原の茶の老樹は、数や種類の面で世界最多を誇り、「中国のチャノキ」の原産地として知られる。久安緑茶や普洱(プーアル)茶、蒙頂山茶を含む今年の第一陣となる春茶はすでに出荷されている。

 春茶の品種が最も多いのは江南エリアで、メインは緑茶。洞庭山の碧螺春や西湖の竜井茶などが、3月中旬から摘採期に入っている。

 しかも洞庭山の碧螺春や西湖の竜井茶の摘採時期には厳格な決まりがあり、清明節(先祖を祭る中国の伝統的な祭日、今年は4月5日)前に摘まれる「明前茶」が一番おいしいとされている。「明前茶」は、茶葉が軟らかく、香りが良く、1年で最高品質の茶葉となる。

 中国の4大茶葉生産エリアにはこのほかに、南嶺以南の華南エリアと長江以北の江北エリアがある。華南エリアには主に広東省や広西壮(チワン)族自治区、海南省、台湾地区などが含まれており、産地は主に山地にある。春茶は3月初めごろから摘採が始まっている。江北エリアは主に、長江の中・下流以北の地域で、春茶には信陽毛尖や嶗山緑茶といった品種がある。摘採が始まるのは3月末から4月にかけてとなる。

 おいしい春茶を選ぶには、目で見る、手で触る、茶葉の香りを嗅ぐといった様々な方法でその良し悪しを判断できる。見るのは主に、茶葉の形状、つや、むら。手の指で茶葉を軽くつまんでチェックするのは乾燥度で、十分に乾燥していないと品質が低下する。また、茶葉の香りを嗅ぐことで、カビが生えていないか、変質していないかをチェックできる。

NEWS9 パトロール中の警官がパンダに遭遇、10秒ほど「にらめっこ」 四川省


警官と自然保護区監視員が、道端でぼんやりしていた1頭のジャイアントパンダ遭遇した時の様子(写真提供・綿陽市公安局)。


 四川省綿陽市平武県公安局白馬派出所の警官と王朗自然保護区の監視員が3月25日、共に保護区内をパトロールしていたところ、ぼんやりしていた1頭の野生のジャイアントパンダに遭遇した。人間の姿に気付いたパンダは、その場を離れようとしたが、その前に彼らの方を振り返り、両者は10秒ほど「にらめっこ」をしたという。パンダとの距離がわずか十数メートルだった警官は、内心かなり緊張していたそうだが、パンダを刺激しないよう、あえて物音を立てないようにしたという。その後、警官と監視員はパンダがその場を離れていくのを見送った。

NEWS10 満開を迎えた武漢東湖の桜 湖北省


桜が満開を迎えた湖北省武漢市の東湖桜花園


 湖北省武漢市の東湖桜花園で3月26日、園内の桜が満開となり、美しい風景が広がっている。大勢の市民や観光客が花見に訪れ、写真撮影を楽しんでいた。


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