銘・精選

NEWS1 自動車運搬船市場で中国のシェアが上昇中 世界の受注すべてを獲得



 ここ数年、中国の自動車輸出台数が増加し続け、自動車運搬船の建造市場の急速な発展をもたらした。この細分化された分野で早くからの予測・判断と事業展開により、中国の造船会社は日本や韓国など海外メーカーの独占状態を打ち破り、フルパワーで前進し、世界市場に占めるシェアが上昇し続けている。

 12層以上ある甲板、自動車積載台数が7500台に達し、各車種が積み込める……この積載台数7千台クラスのデュアルフューエルエンジンの自動車運搬船は、今や自動車運搬の分野で非常に人気がある船だ。

 専門家によれば、自動車運搬船はニッチな市場に属する船種で、2016年から20年までは、毎年の引き渡し隻数が4隻しかなかった。だが、新エネルギー自動車の輸出台数が増加し続け、運搬船のニーズも大きく増加したという。データを見ると、22年の中国の自動車輸出台数は311万台を突破した。そこで一部の自動車メーカーが業界の枠を超えて自前の輸送船隊の構築に乗り出した。

 上海船舶研究設計院の船種首席専門家の張卓氏は、「新エネルギー車はすべてバッテリーを使用し、これまでの車よりも重く、ファミリータイプの乗用車は実際のところますます大型化しており、運搬船の甲板の面積をできるだけ大きくして、荷主と船主のためにより多くの車を運べるようにしなければならない」と指摘した。

 今年1月、世界で新たに注文された自動車運搬船は計17隻で、すべて中国の造船メーカーが受注した。

NEWS2 石獅市で宋の時代の福建省料理を再現したイベント開催


ゲストにお茶を注ぐ女性(撮影・李雨晴)


 「福建料理ランドマークグルメ都市」命名セレモニー及び「宋・元海上シルクロードの宴」PRイベントが今月22日、福建省の石獅服装城展覧アートセンターで開催された。海上シルクロードや商業、貿易、宗教、文化をコラボレーションさせたイベントが開催され、海の幸や山の幸がテーブルに並び、参加者は「万国の商人が波音と共に来て賑わう」時代にタイムスリップしたような気分を味わいながら、石獅市独特の「食」の文化を体験した。

 沿海都市の石獅市は、「海上シルクロードの航路標識」と称され、山や海があり、長い歴史と多彩な人文、飲食文化を誇っている。中国の海上シルクロードが最盛期を迎え、福建省・泉州港の海外から出入港する船が最も多かった宋・元の時代には、石獅市が百の川を納める海のように、海外からやって来る旅商人を大きな心で迎え、大賑わいしていた。当時、外国人が、おいしく新鮮な食材や貴重な調味料を携え、世界各地からはるばる石獅にやって来た。そして、各地の文化が時間をかけて「化学反応」を起こし、人々が工夫を重ね、海の幸と山の幸、中国料理と西洋料理が見事にコラボレーションし、多彩な食材を使い、丹精込めて作られる独特の食文化が少しずつ作り上げられてきた。

 「宋・元海上シルクロードの宴」は、南宋時代の福建省泉州石獅市出身の美食家・林洪が著した食経「山家清供」を参考にして打ち出された「豪華グルメ」だ。22日のイベントでは、「山家清供」に基づいて丹精込めて再現された福建省の特色ある16料理が並んだ。

 今回のPRイベントでは、バラエティーに富んだ遊園スペースも設置され、参加者は宋・元の時代に「タイムスリップ」して、無形文化遺産のデモンストレーションや食器文化、海上シルクロードのシンプル食などを体験し、1千年以上前の福建省の人々が楽しんでいた優雅な食習慣に触れ、石獅の長い歴史を誇る文化をじっくりと味わっていた。

NEWS3 人情味あふれる湖南省長沙に漂う「臭豆腐」の独特な「香り」

 どの街にもそこでしか味わえないご当地グルメがあるものだが、湖南省長沙市と言えば、何といっても独特な香りが特徴の「臭豆腐」だろう。



 大豆を選別し、水に漬け、すりつぶし、濾過し、煮て、その後発酵させて「臭豆腐のタネ」となる豆腐を仕込む。にがりに漬けられた豆腐から漂ってくるのは、思わず鼻をつまみたくなるような強烈な臭いだ。

 しかし、経験豊富な臭豆腐職人の目には、その真っ黒な豆腐は、それぞれの個性を持った「臭豆腐のタネ」に映る。

 色や形、香り、触った感じなどをチェックし、職人は最もおいしい豆腐を見つけ出す。厳選された豆腐だけが、熱した油の入った鍋で揚げられる「資格」を有し、表面がカリッとした美味しい臭豆腐に変身する。

 年若い鄧麗麗さんは、臭豆腐職人で、その食べ方にはこだわりがある。鄧さんはまず揚げたての臭豆腐に穴を空け、そこにスープとピリ辛ソースをかけ、最後に、コリアンダーと大根の漬物をのせて出来上がり。揚げたての臭豆腐の表面はカリッとした食感で、中は柔らかく、口の中に入れるとその旨みが口の中に広がり、その美味しさは癖になる。

 鄧さんが働く臭豆腐の店は、長沙市の繁華街の1つである黄興路の歩行者天国にある評判の店。今年の春節(旧正月、今年は1月22日)期間中、「人情味あふれる長沙」が満を持して復活。全国各地から観光客がやって来て、大きな経済効果をもたらした。鄧さんによると、春節期間中は、1日に1万人分の臭豆腐が売れ、長蛇の列が道の向かい側まで伸びたこともあったという。

 「長沙は気性が激しめな性格の人が多く、油で揚げたサクサクカリカリした食べ物が大好き。臭豆腐は、長沙を代表するご当地グルメの1つと言え、地元の人だけでなく、他の地域からやって来る観光客の間でも大人気だ」と鄧さん。

 こじんまりした店の中で、鄧さんは1日中、鍋の前に立ち、臭豆腐を揚げている。根っからの「湖南っ子」である彼女は、「湖南スピリッツ」の体現者とも言え、「お客さんに、『ここの臭豆腐は本当においしい』や『長沙に来て良かった』と言ってもらえるたびに、ほっこりした気持ちになる」と話す。

 長沙の人々に常に寄り添ってきた臭豆腐の独特な香りは、長沙に来る人々の記憶にも刻まれ、人情味あふれる長沙市の最も生き生きとしたシンボルになっている。

NEWS4 60秒で1台の自動車を製造 自動化スマート製造の大きな活力



 広汽埃安智造センターでは、平均60秒で1台の電気自動車がラインオフし、さらに携帯電話のリモート操作により、自動車製造のカスタマイズ化ができる。工場に入ると自動化テクノロジーの雰囲気が漂い、巨大なロボットアームが素早く組立作業をしていた。配送ロボットと組立ロボットがリアルタイムでデータを交換し、スマートロボットの協同作業により全プロセスにおけるスマート共同作業を実現し、効率と品質を大幅に高めている。

NEWS5 パンダの「永明」も中国に無事帰国 30歳の高齢で16頭の父親


2月23日早朝、成都双流国際空港税関で撮影されたジャイアントパンダの「桜浜」


 日本の和歌山県白浜町のテーマパーク「アドベンチャーワールド」で飼育されていたジャイアントパンダの「永明(エイメイ)」と双子の娘「桜浜(オウヒン)」と「桃浜(トウヒン)」が今月22日、ANA(全日空)の貨物チャーター機で中国に帰国。その後、成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地に移送された。3頭は1ヶ月にわたり隔離検疫を受けた上で、一般公開される予定になっている。

 1992年9月に生まれたオスの「永明」はすでに30歳となり、飼育下のオスで世界2番目の高齢だ。「永明」は1994年9月6日に「中日共同繁殖研究計画」に基づいて、中国から日本に渡り、これまでに16頭のパンダの父親となってきた。成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地と密接に連携するアドベンチャーワールドで飼育されるパンダの数は海外で最多となっている。

 2014年12月2日に生まれたかわいい双子姉妹の「桜浜」と「桃浜」の父親は「永明」で、母親は「良浜(ラウヒン)」。「桜浜」と「桃浜」の名前にいずれも含まれている「浜」の字は生まれた街「白浜」から取られている。

NEWS6 アオミミキジを寧夏の賀蘭山で観測


寧夏の賀蘭山に姿を現したアオミミキジ


 国家2級保護動物のアオミミキジが、寧夏回族自治区の賀蘭山国家森林公園でエサを探し、戯れていた。寧夏の生態環境の改善に伴い、風景名勝区の山中でアオミミキジが群れで活動する様子を目にすることができるようになっている。またさまざまな野生動物が頻繁に撮影されている。

 アオミミキジは羽の色が鮮やかで美しく、成鳥の体長は約95センチメートル、高さは約55センチメートル、体重は2~4.5キロほど。オスもメスも体はねずみ色で、目の周りが鮮やかな赤色をしている。喉から後頭にかけての白い耳状羽が特徴的で、尾羽は24枚。中央の尾羽は特に長くピンと立ち、羽の縁は馬の尻尾のように垂れ下がっている。足は太く力強く、走るのが得意。ただ体が重く翼が短く尾羽が長いため飛ぶのは苦手だ。主に中国の四川省や青海省、甘粛省、寧夏などに分布している。

NEWS7 中国の「春前線」マップで春の足音をチェック



 中国では昔から、「冬至」の日から、春の到来を指折り81日間数える「数九」という風習がある。冬至の日から、最初の9日間を「一九」、次の9日間を「二九」というように、「九九」まで9日間を9回数えることを指し、今月23日は「八九」となった。「八九はガンが飛来する」頃で、春の足音が少しずつ近づいてくる時期だ。現在、中国南方エリアでは、春の花が咲き始めており、一方の北方エリアでは凍結していた川の水が少しずつ融け始めている。中国天気網が作成した「春前線」マップを見て、自分の住んでいる所に、春の足音がどれほど近づいているのか確認してみよう。中国天気網が報じた。

 中国天気網の気象分析師である石妍氏によると、2月以来、寒気が何度も中国を襲来しているものの、それほど強い寒気ではないため、ほとんどの地域の気温は全体的にやや高めとなっている。特に、北方エリアでは寒気が小康状態になり、気温が急上昇した。例えば、23日午後、北京や石家荘といった地域の気温は10度を超え、ポカポカ陽気となった。

 では、春はすでに北方エリアに「到着」したのだろうか?中国天気網が作成した「春前線」マップを見ると、春が到来しているのは、浙江省南部や江西省南部、湖南省南部、広西壮(チワン)族自治区北部、貴州省南部、四川省東南部、重慶市一帯まで。それに対して、江南エリアから北のほとんどの地域では、ほんのりと春の気配を感じるようになっているものの、本格的に春がやって来るまでにはもう少し時間がかかりそうだ。

 例年は、2月下旬というと、中国のほとんどの地域の季節は依然として冬で、3月に入ると、「春前線」が一気に北上する。江南エリアや江淮一帯では、3月に気象学的春に次々と突入し、さらに北の華北エリアや黄淮エリアは3月末から4月初めにかけて春が到来する。

 華南一帯はすでに春となっているものの、広東省や広西壮族自治区の多くの地域では、日中と夜間の気温差が10度以上となっているため、外出する際は、薄手の上着に、厚手のズボンという「春コーデ」を心掛け、足元が冷えないように注意しよう。江南エリアや江淮一帯にも春の足音が近づいているものの、南下する寒気の影響を受けるため、三寒四温となりそうで、外出する際は、気温の変化に対応しやすい服装を心掛けたほうがよさそうだ。長江以北の地域は、春の気配が感じられるものの、本当の春の到来はもう少し先であるため、もうしばらくは冬の装いが必要だ。

NEWS8 都市生活での「常識」紹介するショート動画がネットで人気を集めた理由は?



 ショート動画共有アプリ「抖音(中国版TikTok)」では最近、張夢真さん(アカウントネームは「打工仔小張」)が作成し、投稿している都市での日常生活に関する様々な「常識」を紹介する動画が大きな話題となり、「社会生存学のエキスパート」と称されている。

 張さんのショート動画が大人気になったのはある微博(ウェイボー)の投稿がきっかけだった。張さんが投稿していた「どうやってバスに乗るか」、「どうやって高速列車に乗るか」、「どうやって映画を見るか」、「どうやって海底撈(火鍋店)に行って食べるか」といった、「普通のことのように見えて、実は普通ではない生活の常識」に関する書き込みで、あるネットユーザーが、「この投稿を見た時、『こんなことを教えてもらう必要はないだろう』と感じたものの、コメント欄を見て、自分は、『パンがなければケーキを食べればいいじゃない』と天狗になっている都市の人間であることに気付いた」と書き込んでいる。

 その微博の投稿は3万回以上転載され、18万人以上が「いいね!」を押した。そして、たくさんのネットユーザーがコメント欄や転載の際に「ある時、いわゆる『常識』を知らず、恥をかいた」や「常識を知らなかったので、途方に暮れたことがある」といった自分の経験を書き込んでいる。

普通の人々に向けた普通の動画が思いがけず大人気に

 今年の春節(旧正月、今年は1月22日)期間中、張さんはショート動画を見ている時に、ある女性が「高速列車の乗り方も、飛行機の乗り方も知らない。友達と遊びに出かけたこともない」と話している動画を目にした。そこで張さんは「飛行機の乗り方の動画を送ってあげる」とコメントを送った。

 そして、春節が終わり、高速列車で南京市に戻る際、張さんはついでに「どうやって高速列車に乗るか」という動画を撮影した。

 張さんによると、「どうやって」シリーズの動画の作成はいたって簡単で、バックミュージックもなければ、画像を張り付けることもない上、出演しているのは彼女一人。1本当たりの撮影にかかる時間は1-2時間で、編集も30分ほどで終わるという。ただ思いもよらなかったのは、一見すると日常生活におけるごく普通の常識を紹介しただけの動画が、社会に出たばかりで「人付き合いが苦手」な若者たちの心を捉え、ソーシャルメディアの潜在的な市場を発掘できたことだった。

 こうした普通の人々を対象にし、常識を紹介する「どうやって」シリーズの動画に寄せられるネットユーザーのコメントは、「生活における常識が欠如していて人付き合いが怖くなっていた私を救ってくれた」といったポジティブな内容が主だ。

 張さんは、「高速列車や飛行機のある大都市で生まれ育った人ばかりではない。都市での暮らしを始めたばかりの人に私の経験をシェアできればと思っている。動画で全ての知識をカバーすることはできないものの、やった経験が無いことを恐れないでほしいと伝えたい」と話す。

 「どうやって」シリーズが人気になった理由は?

 張さんの「どうやって」シリーズの動画に注目したのは、社会に出たばかりで少し怯えている若者たちで、その人気の主な理由はインターネットが農村エリアにも急速に普及しているおかげだと言えるだろう。

 中国国家統計局の統計によると、中国の流動人口は約3億7600万人で、そのほとんどが農村から都市に移住している。中国インターネット情報センターの統計によると、2022年、中国の農村のインターネット普及率は58.8%、ショート動画のユーザーは9億6300万人で、毎年2800万人のペースで増加している。

NEWS9 中国商務部、多国籍企業数十社とビジネス視察予定のすりあわせ中



 中国商務部(省)の束珏婷報道官は23日に行なわれた定例記者会見で、「現在、多国籍企業数十社の本部が中国商務部との間で、近く中国を訪れてビジネス視察を行なう予定についてすりあわせをしている。ここから外資系企業が中国市場での事業展開を積極的に進めようとしており、中国の発展の見通しに信頼を寄せていることがわかる。また中国には外資系企業の投資を引き寄せる大きな魅力があることも改めて示された」と述べた。

 束報道官はさらに、「中国はこれまでと変わりなく各国の投資家が中国に来てビジネス協力を展開し、対中投資を拡大し、中国の発展がもたらすチャンスを共につかみとることを歓迎する。商務部は重点外資プロジェクト業務専門チームのメカニズムと役割を十分に発揮して、マッチングサービスを着実に行い、企業の上層部が中国を訪れ投資を協議するためにより多くの利便性を提供し、より多くの外資プロジェクトの早期締結、早期実施、早期建設を推進していく」と続けた。

NEWS10 中国1月の債券市場、各種債券の発行額が3.77兆元に

 中国人民銀行(中央銀行)が23日に明らかにしたところによると、今年1月には、中国の債券市場で発行された各種債券の発行額は3兆7683億5千万元(1元は約19.5円)に上った。そのうち国債は6430億元、地方債は6434億9千万元、金融債は5299億9千万元、社債は8590億2千万元、資産担保証券は162億4千万元、同業者預金は1兆572億2千万元だった。

 債券市場の対外開放の面では、2023年1月末現在、海外機関投資家による中国債券市場における債券残高は3兆4千億元となり、中国債券市場の債券残高に占める割合は2.3%だった。そのうち銀行間債券市場における債券残高は3兆3千億元だった。


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