銘・精選

NEWS1 2022年中国・世界10大テックニュースが発表

 科技日報社が主催し、中国科学院と中国工程院の一部の院士及びメディア関係者が共同で選出する2022年中国・世界10大テックニュースが25日、明らかになった。科技日報が伝えた。

 中国からは(1)格子が最短のトランジスタを初めて製造(2)二酸化炭素をブドウ糖と脂肪酸に変換(3)「中国天眼」が初の持続的な反復高速電波バーストを発見(4)3隻目の空母「福建艦」が進水(5)定常強磁場で世界記録を更新(6)月の新たな鉱物「嫦娥石」を初めて発見(7)「夸父1号」が太陽探査の旅を開始(8)第20回党大会報告が専門の章を設け教育・科学技術・人材を配置(9)中国の宇宙ステーションが歴史的な「合体」を完了(10)雲南省で多年生稲品種を育成。

 世界からは(1)臓器移植の新たな水準を示すブタ心臓の患者体内への移植(2)ウェッブ宇宙望遠鏡が宇宙初期銀河を撮影(3)地球外の「生命の源」の存在が初めて確認(4)テトラニュートロンの最も明確な証拠が発表(5)タンパク質設計から作画・チャットの成果が続出する人工知能(6)幹細胞でマウスの合成胚を作製(7)地球を脅威から守る宇宙船の小惑星衝突(8)中国の宇宙ステーションが歴史的な「合体」を完了(9)量子計算の研究がワームホールのシミュレーションからテレポーテーションにブレイクスルー(10)核融合の研究で「正味のエネルギー増加」が初めて実現。

NEWS2 王毅部長、2022年の中国の特色ある大国外交の8つの成果を総括



 王毅中共中央政治局委員、国務委員兼外交部長(外相)は25日、2022年の国際情勢と中国外交に関するシンポジウムにテレビ会議の形式で出席し、演説を行った。外交部(外務省)ウェブサイトが伝えた。

 王部長は「2022年の中国外交は困難を迎え撃ち、果敢に前進した。習近平国家主席が自ら計画し、中共中央が力強く手はずを整える中、我々は首脳外交を導きとし、人類運命共同体の構築推進を主軸として、変化する局面に対応し、困難な局面を解決し、新たな局面を創造し、中国の特色ある大国外交を全方向的に繰り広げ、世界平和の維持、共同発展の促進に新たな貢献を果たした」と述べ、2022年の中国の特色ある大国外交の成果として以下の8点を挙げた。

(1)3回の首脳外交ラッシュを含め、首脳外交を度々繰り広げた。

(2)陣営対立とゼロサムゲームに反対し、大国間関係の戦略的安定性を維持した。

(3)開放的地域主義を遂行し、安定し繁栄するアジアを共に構築した。

(4)「真実親誠」の団結と協力を実施し、発展途上国が連携して自らを強化するための力を結集した。

(5)世界的な課題に建設的に関与し、対処し、大国としての責任感を示した。

(6)強権と覇権を恐れず、国家の核心的利益と民族の尊厳を断固として守った。

(7)開放的協力の新たな歩みを踏み出し、世界経済の回復に重要なチャンスをもたらした。

(8)人々のための外交という理念を実践し、海外同胞の利益を守るために心を配り、力を注いだ。

NEWS3 新型コロナ対策が3年近く後に乙類管理に戻った理由とは?

 国家衛生健康委員会は26日に公告を発表し、2023年1月8日より新型コロナウイルス感染症を「乙類甲管」から「乙類乙管」に調整するとした。これは中国が2020年1月20日より厳格な感染症甲類対策措置を開始してからの感染対策の新たな重要な調整となった。人民日報海外版が伝えた。

 国務院共同感染対策メカニズム招待権威専門家で国家衛生健康委員会新型コロナウイルス感染症対応処置活動指導グループ専門家チーム長の梁万年氏がいち早く人々の関心事に答えた。

 質問:新型コロナウイルス感染症を「乙類甲管」から「乙類乙管」に調整した主な根拠は?

 答え:中国の法定感染症は現在40種あり、うち甲類は2種、乙類は27種、丙類は11種。甲類にはペストとコレラが含まれる。乙類には新型コロナウイルス肺炎、SARS、エイズなどが含まれる。

 新型感染症が発生した時に、その病理学及び疫学的特徴の認識が不足し、その感染力、病原性、病原の変異の特徴が不明瞭だったのが原因で、人々の命の安全と健康を最大限に守るために、中国は2003年のSARS、2005年のヒト感染鳥インフルエンザ、2009年のインフルエンザウイルスA型(N1N1)などの新型感染症の対応で、いち早くこれらを乙類感染症としながら甲類感染症管理措置を講じるという効果的な経験・手法をまとめた。しかし感染症及び病原体の流行法則の研究と認識の持続的な深化、臨床治療の手段やワクチン・薬品の研究開発・応用及び効果的な対策措置の蓄積に伴い、かつて「乙類甲管」を採用したSARSや鳥インフルエンザを乙類感染症管理措置に戻した。一方で、インフルエンザウイルスA型(N1N1)はインフルエンザ扱いとし、丙類感染症に基づきモニタリング・管理を行った。

 質問:当面、ウイルス変異にはまだ多くの不確実性が存在する。政策が調整された後は、中国が完全にコロナ前の状態に戻ったことを意味するか。

 答え:「乙類甲管」の「乙類乙管」への調整は、オミクロン株の感染力と病原性の特徴、感染後の重症、死亡などの状況、及び国際的な感染状況の変化に基づく決定で、感染対策の新たな状況と新型コロナウイルス変異株の新たな特徴により良く適応し、対策資源を効果的に利用し、感染対策と経済・社会の発展をより良く同時進行させ、感染症の経済・社会発展への影響を最小限に抑えるのが狙いだ。

 世界では現在も新型コロナウイルスの流行が続いている。中国国内の感染状況は全体的に急増の段階にあり、人々の流動性、人口密度、人々の免疫水準などの差により、各地の感染拡大のピークには時間差が生じる。今後一定期間にわたり、各地は感染流行の圧力に次々と直面する。一方では、政府当局や衛生健康システムなどは法律の規定と職責の要求に基づき、関連する対策及び治療活動に持続的に取り組み、あらゆる手段を講じ重症者と死亡者を減らし、国民の健康を守る。他方では、人々はとりわけ個人の防護を徹底し、関連する対策措置に引き続き協力し、流動と密集を減らし、短期間内の流行のピークによる医療資源への打撃を弱める必要がある。

 質問:すでに「乙類乙管」に調整できる基本的な条件が備わったと言えるのはなぜか。

 答え:新型コロナウイルス感染症の「乙類甲管」から「乙類乙管」への調整は、専門家の知恵を集め中国内外の経験を参考にし、各方面の要素を総合的に考慮した上での決定だ。人類の新型コロナウイルスと疾患への認識のさらなる深まり、疾患の危険性の低下、効果的なワクチンと薬品の供給、緊急処置能力の向上などが、今回の調整の条件を整え、この3年間近くの感染症との戦いも、調整の確かな基礎を固めたと言うべきだ。

 (1)オミクロン株は病原性が明らかに低下している。中国内外のモニタリングデータによると、その病原性と毒性が従来株やその他の変異株より大幅に低下している。

 (2)新型コロナウイルスワクチンの接種が普及した。現在まで中国全土から報告されている接種回数は34億回以上にのぼっている。接種を受けた人の数と全過程の接種を完了した人の数はそれぞれ中国の総人口の92%以上、90%以上を占めている。

 (3)医療救急治療能力が向上した。医療機関の機能分化・救急治療体制の整備、末端医療衛生機関の能力強化、発熱外来の増設、指定病院の重症者病床、ICU及び関連救急治療設備・物資の増加を通じ、新型コロナウイルス感染者の救急治療と日常医療サービス保障を同時に実現した。

 (4)中国には中医薬や西洋医薬を含む新型コロナウイルス治療薬の生産・供給能力がある。

 (5)人々の健康意識と健康素養がさらに向上し、自己防護能力が徐々に向上した。「新型コロナウイルス感染者自宅療養ガイドライン」の発表、自宅療養常用薬の普及に伴い、無症状感染者と軽症者は医療従事者の指導の下、自宅で健康モニタリングと対症処置を行えるようになった。

NEWS4 空港に再び活気!中国国内の定期旅客便が前年同期の8割近く回復

 北京首都国際空港を取材すると、中国各地で企業活動が再開するのに伴って、同空港も再び活気がみなぎるようになり、旅客数が増加した。中国中央テレビ局(CCTV)のビジネスチャンネルが伝えた。

 公式データによれば、12月25日の北京の首都国際空港と大興国際空港の定期便の運航便数は前週並みだった。運航計画では、同日の首都空港の運航便数は447便、旅客輸送量はのべ3万8600人。大興空港の運航便数は306便となっている。全国の民間航空関連データを見ると、12月7-20日に中国国内の定期旅客便の実際の運航便数は8万9千便に上り、すでに前年同期の8割近くの水準まで回復したという。

NEWS5 中国が新型コロナ肺炎の名称を「新型コロナ感染症」に変更

 中国国家衛生健康委員会は26日、「新型コロナウイルス肺炎」の名称を「新型コロナウイルス感染症」へと変更し、その扱いを2023年1月8日から、「乙類甲管」から「乙類乙管」に引き下げると発表した。これは新型コロナウイルス対策の大きな調整となっている。人民日報が報じた。

 同委員会の26日の発表によると、中国国務院の認可を経て、来年1月8日から、新型コロナウイルス感染症に対して採用されていた「中華人民共和国伝染病防治法」が規定する甲類伝染病予防と管理対策が解除される。同法は、感染症を感染力や流行状況、危険度に応じて、甲類、乙類、丙類の3種に分類している。また、新型コロナウイルス感染症は、「中華人民共和国国境衛生検疫法」が規定する「検疫伝染病管理」への指定からも除外される。

 国務院共同対策メカニズム総合グループが同日発表した「新型コロナウイルス感染症に対する『乙類乙管』実施に関する全体案」によると、ウイルスの変異や感染拡大の動向、中国の管理の基礎といった要素を総合的に評価し、中国は新型コロナウイルス感染症を、「乙類甲管」から「乙類乙管」へと引き下げる基本的な条件を備えていると判断された。

 同案によると、新型コロナウイルス感染症に対して「乙類乙管」の実施が始まると、伝染病防治法に基づき、新型コロナウイルス感染症患者に対する隔離措置や濃厚接触者認定、ハイリスク・低リスクエリア区分けも撤廃される。また、新型コロナウイルス感染症患者に対しては、状況に応じた分類をして治療を行い、医療保障政策が適時調整される。関連した検査に関しては、検査を「望む人にできるだけ検査を提供する」へと調整され、感染拡大の状況の発表の頻度や内容も調整される。国境衛生検疫法に基づき、中国への入国者や貨物に対する検疫伝染病管理対策も撤廃される。

 「乙類乙管」が実施されるようになれば、中国の新型コロナウイルス感染症管理は、「健康を維持し、重症化を防ぐ」を目標とし、相応の対策を講じて、人々の命の安全や健康を最大限守り、感染症拡大が経済と社会の発展に対する影響を最大限減らすよう取り組むことになる。

NEWS6 新成昆線が全線開通 成都‐昆明間の所要時間が約7時間に短縮



 今月26日午前8時5分、列車C57号が、四川省の成都南駅からゆっくりと出発した。そして、午前11時に四川省西昌市の西昌西駅に到着した。これにより成都市と雲南省昆明市を結ぶ「新成昆線」(成昆線の複線)が全線開通した。

 新成昆線は、北の成都市と、南の昆明市を繋ぐ全長915キロ。設計時速は160キロとなっている。従来の成昆線の普通列車と比べると、両市間の所要時間が19時間から約7時間に短縮された。

 新成昆線の全線開通の初期段階において、鉄道当局は、成都市と西昌市を繋ぐ旅客列車4往復、成都市と攀枝花市を繋ぐ旅客列車4往復、成都市と昆明市を繋ぐ旅客列車5往復を計画している。そのうち成都東駅と成都南駅の両方が新成昆線の列車を運行することになる。

 また、26日から、成都市は雲南省西双版納(シーサンパンナ)・傣(タイ)族自治州とを直通で繋ぐ列車の運行も開始しており、旅客の移動がさらに便利になっている。

NEWS7 河北省石家荘市が北京1時間交通圏の仲間入り



 中国国家鉄路集団有限公司の統一した計画に基づいて、今月26日から、中国全土の鉄道でダイヤ改正が実施された。このダイヤ改正を受け、河北省石家荘市と首都・北京市間の所要時間が1時間に短縮された。また、石家荘市と承徳市間の所要時間もさらに短縮されたほか、石家荘市と廊坊市を繋ぐ直通の高速鉄道も開通した。これで河北省の省都である石家荘市が、首都1時間交通圏に組み込まれただけでなく、石家荘市と高速鉄道で繋がる市の範囲もより拡大し、アクセスの質がさらに向上した。また市民の便利で質の高い移動のニーズを満たし、沿線地域の経済と社会の質の高い発展に重要な意義を備えている。

 鉄道当局は、既存の運行本数をベースとして、石家荘市と北京西駅を繋ぐ一部の高速鉄道の所要時間をさらに短縮し、60分で繋ぐ直通の高速鉄道を1日に10往復運行するようにしている。これで、北京市と石家荘市の距離がさらに短縮され、通勤や往来が一層便利になった。

 石家荘市と承徳市を繋ぐ高速鉄道の所要時間もさらに短縮された。今年10月11日、石家荘市と承徳市を繋ぐ直通の高速鉄道の運行が始まった。それにより、両地間をノンストップで繋ぐ高速鉄道がない歴史が幕を閉じた。承徳市から石家荘市に向かう場合の所要時間は3時間24分、石家荘市から承徳市に向かう場合の所要時間は約3時間40分となっており、沿線の住民の移動がさらに便利になっている。

NEWS8 西蔵初の国家砂漠公園で砂漠の絶景を満喫



 西蔵(チベット)自治区の扎囊(ダナン)国家砂漠公園をこのほど取材に訪れた。この国家砂漠公園は、同自治区山南市扎囊県にある。扎囊国家砂漠公園建設プロジェクトは2017年に中国国家林業局の専門家審査に合格した。初期計画によると、同公園は、生態保護区、科学普及教育区、砂漠科学技術館、砂漠植生植物園、砂漠生態管理モデル園、生態レクリエーション区で構成される。独自の生態系が存在する砂漠は、自然生態環境の重要な構成要素となっている。地元政府は、生態環境保護や砂漠生態系システム、機能の保護を前提として、砂漠公園の景観資源や文化資源の合理的な利用を模索している。中国新聞網が伝えた。

NEWS9 海南省の観光業が先頭を切って回復へ 民泊施設は春節期間中の予約がいっぱいに


三亜鳳凰国際空港内を移動する旅客(画像は同空港公式サイトから)。


 「新型コロナウイルス感染症回復者が海南省三亜市に殺到」が最近、中国で大きな話題となっている。旅行プラットフォームでは、三亜市が人気の旅行先になっている。

 三亜市のあるホテルのカスタマーサービスのスタッフは今月24日の取材に対して、ここ数日、「満室」の状態になっていることを明らかにした。また、同市のある民泊施設のオーナーは、「春節(2023年は1月22日)期間中はすでに予約でいっぱいになった」としている。

 新型コロナウイルス対策の最適化と調整が続く中、海南省の観光業が先頭を切って回復の兆しを見せている。

 ある旅行プラットフォームの統計によると、12月7日から12月18日までの期間、中国国内から三亜市に向かう飛行機チケットの予約数が前年同月比約2倍に、前月同期比(11月7日から11月18日)の8割以上増になっている。

 北京では三亜旅行が特に人気になっており、今月12日から18日までの1週間、同プラットフォームでは北京から三亜に向かう飛行機チケットの予約数が前月同期比46%増となり、その価格も同比14%高くなった。また、ここ1週間、北京から三亜に向かう旅行客のホテルの予約数も前年同期比で30%増となっている。統計によると、元旦に合わせて3連休となる今月31日から来月2日まで、最も人気となっているのが中国国内路線が北京と三亜を結ぶ路線だ。

 三亜鳳凰国際空港が19日に発表した情報によると、今月13日の発着数は310回となり、15日の利用者数は延べ3万6000人以上となり、いずれも8月以来で最高を記録した。業界関係者は、旅客数はすでに例年のショルダーシーズンの水準にまで回復していると見ている。

 三亜市で17年にわたり観光業に従事している陳さんは取材に対して、「私自身や連絡を取った三亜市の同業者が確認したところでは、三亜市の旅行商品の予約数が12月7日から激増し、その状態が1週間続いた後、1週間ほど減り、21日と22日からまた増加に転じた」と紹介している。

 陳さんたちは、新型コロナウイルス対策が大幅に緩和されると同時に、旅行の準備をしたものの、感染者数が激増し、感染への心配から慎重になった旅客が一部いるとみている。しかし、21と22日には、第一波の感染者が回復し始め、旅行の準備をまた始めたようだ。

 春節期間中について、陳さんは、「様子見になる人がかなり多くなるだろう。上向きになる可能性は高いが、三亜の新型コロナウイルス感染拡大のピークは他の大都市より遅くなる可能性があるため、春節期間中にピークを迎えたとすれば、旅行業は大きな影響を受けるだろう」との見方を示した。

NEWS10 海外旅行が再開したらどこに行く? 日本などの検索件数が急増中

 12月26日、「新型コロナウイルス感染症に対する『乙類乙管』の実施に関する全体プラン」が発表され、中国人の海外旅行を秩序よく回復することが求められた。感染症発生前に人気が高かった複数の海外旅行の目的地は、2023年の春節(旧正月、2023年は1月22日)期間の検索件数が大幅に増加している。中国新聞網が伝えた。

 オンライン旅行サービスの携程旅行網がまとめたデータでは、検索件数の増加率が高い目的地上位10ヶ所は、中国澳門(マカオ)、中国香港、日本、タイ、韓国、米国、シンガポール、マレーシア、オーストラリア、英国となっている。春節の海外団体ツアー商品の検索件数は7倍に急増した。オンライン旅行予約サイトの同程旅行のプラットフォームのデータでは、国際線航空券の目的地で検索件数が最も多いのはバンコク、東京、ソウル、ロサンゼルス、シンガポールで、海外旅行を検索するユーザーの所在地の上位3ヶ所は北京、上海、広州だという。


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