銘・精選


NEWS1 中国各地が新型コロナ感染対策用品セットを配布


12月11日、常州市が配布した大人用の感染対策用品セット。画像は常州市が提供


 江蘇省常州市は今月8日から月末にかけて、高齢者や子供、困難な状況の人々を対象として、解熱剤や風邪薬、ビタミンC、抗原検査キットなどが入った感染対策用品セットを配布することを発表した。
また、福州日報の11日付記事によると、福建省福州市は、自宅で治療する必要があると判断された市民を対象に感染対策用品セットを配布する。第一陣として1万セットが用意されており、中医薬の連花清瘟やイブプロフェン配合薬、体温計、抗原検査キット、マスクなどが入っている。

 北京市西城区は今月10日、常住人口45万世帯や店舗約8000店に感染対策用品セットを段階的に配布することを発表した。同区広安門内街道(エリア)長椿街西コミュニティの職員は11日、取材に対して、「感染対策用品セットには、マスクや薬、抗原検査キット5回分が入っている。感染対策用品セットは全ての住民に配布するのではなく、主に『空の巣老人』(子どもが巣立った後に残された高齢者)や一人暮らしの高齢者を対象としている。若い人には配布されない」と説明した。

 その他、各地の発表や住民、コミュニティ職員からの情報によると、福建省福州市、安徽省合肥市、江蘇省南京市、湖北省武漢市なども感染対策用品セットを配布することを計画している。中身は地域によって違うものの、主に薬や抗原検査キット、マスクなどが入っているという。

NEWS2 香港特区から中国大陸部・澳門特区へ出境前のPCR検査不要に

 香港特別行政区は13日の新型コロナウイルス対策に関する記者会見で、中国大陸部や澳門(マカオ)特別行政区へ向かう際の出境前PCR検査を14日から中止することを発表した。南方網が報じた。

 香港特区から中国大陸部や澳門特区に向かう場合は、現地の要求に基づいて、飛行機搭乗または陸路での出境前48時間以内に受けたPCR検査「陰性」証明を提示するだけでよく、通関地でのPCR検査は不要になった。

NEWS3 中国、14日から無症状感染者数の発表中止

 中国国家衛生健康委員会は今月14日に、「13日24時時点の新型コロナウイルス感染拡大状況」を説明した際、「検査を望む人を対象にPCR検査を実施しているものの、多くの無症状感染者がPCR検査を受けておらず、正確に実際の数を把握できないため、14日からは無症状感染者数の発表を行わない」と発表した。北京日報が報じた。

NEWS4 かわいいが6倍!秦嶺パンダ研究センターの赤ちゃんパンダ6頭の写真公開



 秦嶺ジャイアントパンダ研究センター(陝西省希少野生動物救護基地)では今年、パンダの赤ちゃんが6頭誕生した。そしてジャイアントパンダの「秦秦(チンチン)」が生んだ双子の赤ちゃんパンダが最近、生後100日を迎えたのを記念して撮影された今年生まれた赤ちゃん6頭が一緒に写る写真が「かわいすぎる」と話題になっている。西安新聞網が報じた。

 「秦秦」が生んだのはオスとメスの双子。現在、兄の体重は4.9キロ、妹の体重は5.0キロとなっている。「秦秦」が双子を出産するのは今回が2回目で、すでに育児経験豊かな母親となっている。

 「秦秦」の双子の赤ちゃんのほか、同センターでは今年8月11日にオスの双子の赤ちゃんが生まれた。体重は現在、兄が6.9キロ、弟が6.5キロだ。

 パンダの「安安(アンアン)」は9月19日に赤ちゃんを産んだ。「安安」は初めての出産だったが、今では上手に赤ちゃんに母乳をあげたり、排便の世話をしたりすることができるようになっている。「安安」の赤ちゃんはとてもやんちゃでかわいく、体重は現在3.2キロだ。

 国慶節(建国記念日)である10月1日には、「愛浜(アイヒン)」が体重200グラムの赤ちゃんを産んだ。今はすくすく成長して、体重が4.3キロまで増えた。

 秦嶺ジャイアントパンダ研究センターの科学研究者は近年、ジャイアントパンダの飼育・繁殖の技術体系を確立し、人工繁殖したパンダの急増を実現させている。2003年以降、パンダの出産32回を導き、生まれた赤ちゃんの数は38頭に達し、人工繁殖による個体数は42頭となっている。

NEWS5 「雪のキノコ」と「雪のケーキ」が観光客を歓迎 黒竜江省



 竜江森工集団大海林林業局有限公司が投資・建設した中国雪郷景勝地が12月12日、開園した。人民網が報じた。

 冬に入って以来、同景勝地では降雪が数回観測され、現在の積雪は約40センチメートルに達し、建物などに雪がこんもりと積もって「雪のキノコ」や「雪のケーキ」のような独特の雪景色が広がっている。約3千個の大きな赤い灯籠が歩道や軒先に吊るされ、真っ赤な灯籠が真っ白な「雪のキノコ」を照らし、一面の雪と絶妙なコントラストが生み出されて、まるで「童話の世界」のような景色が広がっている。

 雪郷景勝地では、観光客に便宜を図り、入場券購入のために列に並ぶ時間を少なくするため、オンラインによる実名制入場券予約販売システムを導入した。また、観光客の各種ニーズに対応するため、12月12日から哈爾浜(ハルビン)と同景勝地を結ぶ直通列車が1日1往復運行されているほか、亜布力(ヤブリ)西駅と同景勝地を結ぶ直通列車も増便され、高速鉄道を利用して雪郷景勝地を訪れる観光客に、スピーディで便利なワンストップ式サービスを提供している。

NEWS6 上海の小学校に「手話教室」 手話の勉強が静かなブームに

 上海では手話を学ぶ人が増えており、聴覚障がい者と健常者の交流の壁がどんどん低くなっている。

 上海市宝山区南大実験学校に通う小学2年の于青佑ちゃんは、今年上半期から学校が毎週火曜日の放課後にやっている「心と手を繋ぎ、愛を伝える」がテーマの手話教室で学ぶようになった。

 青佑ちゃんは手話を覚えるのが速く、手話教室では先生の「サポート役」となって、周りの小学生に手話を教えている。そして、学校で手話を勉強して家に帰ると何度も練習し、手話の日常会話をマスターし、両親も手話が少しできるようになっているという。

 南大実験学校の顧敏霞校長は、「今年の春節(旧正月)以降、放課後の時間を利用して、1年生の児童を対象に手話教室を開設した。児童らは、『こんにちは』や『さようなら』、『何歳ですか?』、『何人家族ですか』などの日常会話を学んでいるほか、冬季五輪開催に関係のある手話なども学んできた」と説明する。

 特別支援教育士や手話通訳、手話ボランティアのほか、銀行や病院、裁判所、公共交通機関などの窓口でサービスを提供する職員など、上海では今、5000人以上が手話を学んでいる。こうした手話学習者は、それぞれの仕事の場などで聴覚障がい者にサービスを提供している。また、上海市障がい者聯合会は昨年、ミニ手話教室を開設し、これまでに100期以上開催してきた。1期当たり3‐4回のレッスンがあり、1回20分。1期あたり市民20人以上が参加し、これまでに計2000人以上が手話を勉強してきた。

NEWS7 雪原で絶滅危惧種のコサックギツネに遭遇 内蒙古


雪原で撮影された絶滅危惧種のコサックギツネ(撮影・唐柏春)。


 ある撮影愛好家がこのほど、内蒙古(内モンゴル)自治区呼倫貝爾(フルンボイル)市管轄下の額爾古納(アルグン)市黒山頭地区で、国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種に登録しているコサックギツネに遭遇した。コサックギツネは体長50センチから60センチほどで、尻尾の長さは25センチから35センチほど。またその体重は2キロから3キロほどと、中国に生息するキツネの中では最も小型のキツネで、主にステップや半砂漠などの低地乾燥地帯に生息する。2008年、IUCNの「絶滅危惧種レッドリスト」に登録された。

NEWS8 中国内外のブランドが狙いを定める中国Z世代の消費トレンド

 マカロンのようなかわいい色のドライヤー、ひげを感知するスマートセンサーを搭載したひげそり、調理中の様子が見える窓の付いたノンフライヤー……パナソニックのECプラットフォームのトップページを開くと、「ダブル12(12月12日のネット通販セールイベント)」のセール期間には、ファッショナブルな外観で、スマートさと使いやすさを備えた一連の小型家電製品が次々に登場する。1万台を超えるこうした製品の売り上げの背後には、ファストファッション的な家電を好む若者の姿が映し出される。中国新聞社が伝えた。

 Z世代をはじめとする中国の若い消費層が今、大手ブランドが呼び込もうと争うターゲットになり、中国内外のブランドの「トレンドを追いかける動き」を後押ししてもいる。

 パナソニック(中国)有限公司家電集団の談躍文最高情報責任者(CIO)は取材に、「ここ数年ずっと当社は若年化路線への転換を進め、製品と外観をZ世代の消費者の好みに合わせてきた。小型家電製品の中国市場での位置づけが徐々に日用消費財ヘと変わっている。ブランドと機能以外に、製品の外観もとりわけ重視されるようになった」と述べた。

 今年の「ダブル12」セール中、淘宝(タオバオ)は若者を対象に深いインサイトを行い、趣味消費12大トレンドランキングを発表した。そのうち「『顔面偏差値』の高い小型家電」のトレンドは、自分にふさわしいこじんまりした生活空間を作り上げようとする若者の熱意を表わしている。

 ぜいたく品とファッションの分野では、多くの世界的に有名なぜいたく品・ファッションブランドが新たなスタイルでZ世代の注目を集めようとしている。例えば、ジュエリーブランドのカルティエは故宮と組んで特別展を開催し、エスティローダーはスマートフォンゲームとのコラボレーションを展開するなどだ。

 中国の従来型の老舗企業も観念を変えつつある。浙江省杭州市の老舗シルク製品メーカーの万事利は自身を文化クリエイティブ産業と位置づけ、今年はデジタルコレクションの概念と結びつけて、Z世代の消費層を引き寄せようとしている。

 万事利シルクブランドセンターの楼玉峰サブディレクターは、「万事利は『西湖一号Silk DAO』デジタルコレクションプラットフォームを特別に構築して、AIによるデザインとデジタルコレクションを結びつけ、多様化したデジタルコレクション消費の新たなシーンを模索している。ユーザーは実物のオーダーができるデジタルコレクションを購入して、『実物オーダー』機能にアクセスすれば、ボタンを1つ押すだけでデジタルコレクションを実物のシルク製品にオーダーすることができる」と述べた。

NEWS9 2022年の訪中外国人観光客は延べ2千万人超の見込み

 中国観光集団化発展フォーラム2022が11-12日に開催された。会期中に発表された「中国インバウンド発展年次報告(2022-2023年)」によると、22年通年で中国はインバウンド観光客(訪中外国人)を延べ2千万人以上受け入れる見込みという。中国新聞社が伝えた。

 同報告によると、今年に入ってから、昨年よりも多くの国と地域が海外旅行の制限を撤廃したか一層緩和して、これまで押さえ込まれていた海外旅行ニーズが効果的に顕在化して、世界の観光産業が反転上昇の勢いを加速させた。こうした背景の中、中国ではインバウンド復活政策が徐々に推進されていた。

 グーグルの検索データを見ると、22年に海外では中国への航空便と中国のホテルの検索件数が前年の同期に比べて明らかに増加した。特に6月以降は、中国入国に際しての隔離政策やビザ政策が緩和され、国際線の航空便の運航本数が増加を続けたこともあって、中国への国際便と中国のホテルの検索件数が大幅に増加した。

 同報告は、22年通年で中国はインバウンド観光客を延べ2千万人以上受け入れると予測する。今後、入国時のビザ・隔離政策はさらに緩和される余地があり、より多くの国際線が再開されつつある。22年はインバウンド市場が底を打って反転上昇する年になるという。

NEWS10 中国の製造業企業に「スマート」の波 世界へ質の高い製品を提供



 「柳工の油圧ショベルの発展の歴史は、中国の工作機械産業の発展の縮図ひいては中国の製造業全体の発展の縮図だ。今や、中国の製造業企業はスマート化へのモデル転換とデジタル化に基づく産業高度化を通じて、中国内外のサプライチェーンを最適化し、世界へ質の高い製品とサービスを提供している」。広西柳工機械股份有限公司の曽光安会長兼最高経営責任者(CEO)は10日、このように述べた。中国新聞社が伝えた。

 柳工は中国の有名設備メーカーで、同日には柳工油圧ショベルスマート工場建設工事の着工式が広西壮(チワン)族自治区柳州市で行なわれた。同工場は柳工スマート国際工業パークのコアプロジェクトとして、投資総額は100億元を超える。今後、デジタル化された新工場は人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)などの現代の技術を駆使して、製造ラインの自動化レベルを引き上げ、生産コストを引き下げ、製品の引き渡しサイクルを短縮し、「スマート製造」を通じて産業チェーンを最適化し、製品の供給能力を高めることが期待される。

 中国工作機械工業協会掘削機械分会の黄敏会長は、「新技術の投入は産業の今後の発展にとって良好な基礎を打ち立てる。過去数十年間に、中国油圧ショベル業界の発展は生産コストの引き下げと整った工業システムの構築に直接的に現れている」と述べた。

 黄氏は、「中国は工作機械の分野で国際市場への供給能力を備えているが、ハイレベル市場のニーズには十分に応えられてはいない。この問題を解決するカギは、技術イノベーションを通じてサービス面の保障を強化し、ユーザーの体験を豊かにすることにある」との見方を示した。

 同協会がまとめた統計によれば、2021年の中国の主要工作機械設備の輸出量はいずれも増加した。うち油圧ショベルの通年の輸出量は前年同期比97.0%増の6万8427台に達した。ローダーの通年の輸出量は同38.2%増の3万4008台だった。

 同協会の蘇子孟会長の説明によると、現在、工作機械製品のニーズが大きい国は米国、ロシア、インドネシアだ。このほか『一帯一路』(the Belt and Road)沿線の一部の国・地域はインフラが相対的に遅れており、産業に必要な設備がまだ十分には整っておらず、こうした製品に対するニーズが増大しているという。

 柳工の首席科学者の林明智氏は、「工作機械は先端設備製造業に属する。技術イノベーションを通じて多様化する顧客のニーズに応えることが製造業の質の高い発展を実現するための中核だ。スマート化モデル転換とデジタル化高度化を通じて、産業チェーンの現代化を実現することが、中国の製造業の将来の発展方向だ」との見方を示した。

 中国西南地域の工業重要都市である柳州は、新エネルギーや鉄鋼などの分野の製造業企業がここ数年、スマート技術及び設備を使用して、生産・管理情報の相互接続を実現し、製品の研究開発、生産、アフターサービスなど各プロセスのコントロールを強化し、「スマート製造」を新たなエンジンへと発展させてきた。


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