「コロナウイルス(COVID19)の PANDEMICの教訓」

当初はパンデミックにならないとの憶測もあったのに、パンデミックという難しい言葉が普通に使われるようになったのは今回のコロナウイルスがあまりにも早く広域に全世界に拡大したからだと思います。
前回も述べたのですがつい昨年末から2020年年初にはこれほどの大惨禍が世界を襲うことになろうとはだれも予測していませんでした。
大きくなるにつれて後付けのデマめいた話や責任論が飛び交いました。世界で500万人以上の人々が感染し30万人以上の方々が亡くなりました。現在でもその勢いは衰えていませんが、もう「コロナ後の云々」といった情報が飛び交うようになりました。
政治、経済のそれぞれのレベルで自分の周りの事態が収まりかかったらもう快方に向かっているとの誤解を与えかねない情報が飛び交い始めるのです。今こそ冷静にパンデミックの防衛策について、立場を超えて真実を追求する時ではないでしょうか。問題を先に送ってしまわないことを祈るばかりです。

私たちは今回の歴史的な大惨禍で何を学んだのでしょうか。企業経営の立場から私見を述べたいと思います。

第一は「誰が正しいかでなく何が正しいかを信じる必要がある」ということです。
これは道徳再武装運動(MRA)設立者のフランク・ブックマン博士の言葉ですが、この言葉ほど今回のパンデミックに最適な言葉はないと思います。人には自分の所属する国家や組織の立場や利害に基づいて発言します。必ずしも正しいことを言っているリーダーばかりではありません。何が正しいのかを判断できる情報を一人ひとりが入手することが大切です。

第二は「情報は鵜呑みにするな。必ず複数の情報を検証せよ」ということです。
ご高承の通り、この世の中は一つの情報ですべてを説明できるほど単純ではありません。また、情報源をたどると事実として伝えられていることがいつの間にか誰かに解釈され誇大化されたり矮小化されたりしていることが多々あります。何が正しいか間違っているのかは事実のみが証明できます。企業経営で大けがをするのは大抵事実でない情報に基づいて意思決定することで生じています。

第三は生「情報を自分の眼で確かめよ」ということです。
第三者の情報は往々にして主観的解釈が入っています。例えば新聞記事であったとしてもその記事を鵜呑みにすることはできません、とりわけ所属組織に多大の影響を与える可能性のある戦略情報などは注意しなければなりません。戦略的意思決定に用いる情報は足で稼ぐことが必須条件だと言っても過言ではないでしょう。そして、自分の身の丈を超えているものはその道の一流の専門家の声を必ず聴くことも忘れてはならないことだと思います。


投稿者

RSS 2.0 Login