大洋正銘発行 2023年2月上期 「銘・精選」
NEWS1 ChatGPTが大人気 AIの大規模商用化はそこまで来ている?
リリースから1週間も経たずにデイリー・アクティブユーザーが100万人を突破し、2ヶ月で1億人を突破した……対話型AI(人工知能)である「ChatGPT」は世界中で爆発的な人気を集め、一時は社会現象にもなった消費類AI応用製品だ。
本質的に言えば、ChatGPTは大規模言語モデルであり、大量のテキストデータによるトレーニングを受けて、打ち込まれたさまざまな内容に対して人と同じような反応を返すことが可能だ。薩摩耶雲科技集団の鄭磊チーフエコノミストは、「ChatGPTは大規模な言語学習モデルのトレーニングを通じて、AIの応答機能を大幅に向上させるとともに、人が出した要求に応じて、テーマに関連した内容を統合して出力することができる。強度の高いトレーニングを経たChatGPTは文章作成やコンピューター・コーディングなどができ、人によって処理されてきた知的作業を行なうこともでき、文字コンテンツをイラストなどの芸術的表現形態に変換することもできる」と説明した。
ChatGPTには実用性と機能性が備わり、これまでの歴史で最も代表的なAIの応用の一つとされ、多くの人々がAIのブルーオーシャンに対して抱く期待を高めている。
業界では、ChatGPTの登場はAIの大規模商用化時代の訪れを意味する可能性があるとの見方が広がっている。
北京市京師弁護士事務所の高培傑弁護士は、「ChatGPTは対企業から対消費者へのスマート運用において極めて大きな商業的価値を持ち、ChatGPTの双方向プラットフォームを通じて企業と顧客が効果的なコミュニケーションプランの構築をサポートすることができる上、教育、医療、自動車、スマート施設、スマートホームなどの分野に新しい業界の発展・変革をもたらし、サービスの質を高めると同時に、企業のサービスにかかるコストを引き下げている」と述べた。
今年2月初め、ChatGPTを手がける米国のAI研究・開発企業のOpenAIは、有料の利用プラン「ChatGPT Plus」を打ち出すことを発表した。料金は1ヶ月20ドル(約2600円)として、ChatGPTが商業化した道を切り開いた。このプランを申し込んだユーザーは無料で利用できるサービスのほか、アクセスが集中している時間帯に順番待ちをしなくていい、スピーディな対応を受けられる、新しい機能を優先的に使えるなどプレミアムサービスを利用できる。また華西証券股份有限公司の研究報告によれば、ChatGPT以外にも、NovelAIやStable Diffusionなどの主流応用製品が商用化をスタートさせており、コンテンツの生成回数や生成の質などの条件設定に基づいてさまざまなタイプの利用プランがあるという。
こうした主流応用製品が徐々に商用化モデルを開拓するのにともない、AI生成コンテンツ(AIGC)業界の商用化に向けたポテンシャルが徐々に発揮されるようになった。
専門家は、「AIGCの応用は人と機械が協同する方法を通じて価値を生み出し、またツールとしてメディア、EC、映画・テレビ、娯楽などデジタル化レベルが高く、コンテンツに対するニーズが多様な業界で幅広く応用されている。将来はインターネットの、さらにはメタバースの重要なコンテンツを生み出すインフラに成長するだろう」との見方を示した。
NEWS2 中国の5G携帯電話ユーザー数が5億6100万人に
中国の工業・情報化部(省)がこのほど発表した2022年通信業統計年報によると、中国では2022年に5G基地局88万7000ヶ所が新たに建設され、現在の5G基地局の総数は231万2000ヶ所となり、世界に占める割合が60%を超えたという。
5Gネットワーク建設が緩やかに推進され、ネットワークカバー能力が持続的に向上している。22年に電気通信企業3社と中国鉄塔股份有限公司(チャイナタワー)が行なった5G関連の投資は1803億元(1元は約19.3円)に達し、電気通信関連の固定資産投資の43%を占めた。22年末現在、中国で完成・開通した5G基地局がモバイル基地局全体に占める割合は累計で21.3%となり、前年末から7ポイント(p)上昇した。5G建設は地級市(省と県の中間にある行政単位)の都市部でのカバーを持続的に深めると同時に、需要に応じて郷・鎮及び農村部へと徐々に範囲を拡大している。
5Gユーザーが携帯電話ユーザーの3割を占め、5Gの発展状況は世界を牽引するレベルにある。22年末現在、中国の携帯電話ユーザーは16億8300万人に上り、人口普及率は100人あたり119.2台に上昇し、世界平均の同106.2台を上回った。そのうち5Gスマートフォンユーザーは5億6100万人で、携帯電話ユーザーに占める割合は前年末比11.7p上昇して33.3%に達し、世界平均(12.1%)の2.75倍になった。
5G融合・応用は広がり続け、デジタル化の発展が担う下支えの役割が絶えず強化されている。22年にはスマート製造、スマート医療、スマート教育、デジタル政府などの分野において、5G融合・応用の成果が次々に出現した。全国で投資・建設された「5G+インダストリアル・インターネット」プロジェクトは4千件を超え、複数の5Gフル接続工場が建設された。電気通信企業は5Gネットワークスライシング技術を利用して1万4千を超える5G仮想ネットワークを提供することで、各業界がデジタルトランスフォーメーション(DX)の加速をサポートした。
NEWS3 中国製LNG船が急発展 世界の新規受注の30%以上に
2022年に中国の造船企業が建造を受注した大型液化天然ガス(LNG)運搬船は55隻に上った。
中国には08年まで独自に設計・建造したLNG運搬船は存在しなかった。国際LNG運搬船市場では、長期間にわたり韓国企業が絶対的な地位を占めていた。08年に中国船舶集団有限公司傘下の滬東中華造船集団有限公司(滬東中華)が最初の中国製大型LNG運搬船である「大鵬昊号」を建造・引き渡しし、局面を打開した。そして今、滬東中華が受けている注文は累計で50隻近くに上るという。
中国船舶工業業界協会の李彦慶事務局長の説明によると、22年年初以来、国際市場ではLNG運搬船に対するニーズが急増し、新興造船市場はLNG運搬船の建造ラッシュを迎えた。こうした状況が、注文に応えられる実力を持つ中国造船企業に市場参入のチャンスをもたらした。
李氏は、「データを見ると、22年に中国では滬東中華、大連船舶重工集団有限公司、江南造船(集団)有限責任公司、招商工業海門基地、江蘇揚子江船業集団公司を中心とした複数の大型LNG運搬船建造企業クラスターが形成された。絶えない注文やレベルの高いLNG運搬船の建造が次々成功したことにつれて、中国の造船企業は世界のエネルギー輸送における重要な担い手になっている」と述べた。
NEWS4 国際交流の中心都市指数2022が発表 北京が世界7位
清華大学中国発展計画研究院とデロイト・トウシュ・トーマツ中国法人が8日に共同で発表した報告書「国際交流の中心都市指数2022」によると、ロンドン、ニューヨーク、パリ、シンガポール、ソウル、香港、北京、東京、サンフランシスコ、コペンハーゲンがランキングのベスト10に入った。北京は中国大陸部の都市として唯一ベスト10入りを果たした。
同報告によると、主要な国際交流の中心都市をその発展の特色という角度からながめると、他の都市とは異なる差別化された発展の道のりを歩み、位置づけに特色があることがわかる。ニューヨーク、サンフランシスコは誘致力と影響力の指標において優れるとともに相対的にバランスが取れており、政治、経済、文化など複数の分野の中心として総合的な地位を示している。シンガポールやコペンハーゲンなどは誘致力と連携力の指標で優れている。一部の都市は個別の指標でとりわけ突出している。たとえば北京と東京はテクノロジーや文化などの分野で優位性を示し、対外的影響力でもランキングの上位に並んだ。
同報告によると、北京は影響力の指標で3位となり、その優位性を示している。北京は唯一無二の「夏冬五輪開催都市」であり、悠久の歴史を持つ千年の古都であり、世界文化遺産を最も多く擁する都市でもある。北京は中国トップレベルの経済政策資源と財政金融資源が集まり、グローバル経済の発展とグローバル資源の配置において極めて重要な役割を果たし、今回の評価の対象となった都市の中で世界のトップ500社の地域本部を最も多く擁するという。
NEWS5 孔鉉佑駐日大使「民間の友好は中日関係の良き伝統であり貴重な財産」
中国の孔鉉佑駐日大使は7日、鳥取県日中友好協会の福間裕隆会長一行と会談した。在日本中国大使館ウェブサイトが伝えた。
孔大使は、鳥取県が長年にわたり中日友好への信念を堅持し、対中友好事業を推進してきたことを高く評価し、「民間の友好は中日関係の良き伝統であり、貴重な財産だ。現在、中日関係は機会と試練が併存しており、友好という初心に立ち返り、歴史の経験を汲み取り、両国関係のようやく得られた発展の成果を共同で守り、揺るぎないものにする必要がある。鳥取県の各界が今年の『中日平和友好条約』締結45周年を契機に、民間、地方、青少年などの分野で中日間の友好的交流を後押しし続け、新しい時代の要請にふさわしい中日関係の構築に新たな貢献を果たすことを期待する」とした。
福間会長は「鳥取県は中国の吉林省及び河北省と友好県省提携を結んでおり、20数年前の訪問時に現地の人々から受けた親切なもてなしは今もありありと目に浮かぶ。日中平和友好条約締結45周年に着眼し、鳥取県日中友好協会は一層豊富で多彩な対中民間交流を積極的に繰り広げ、両国民の相互理解と友好的感情の増進のために力を捧げていく」とした。
NEWS6 中国の複数の地域が婚姻統計を発表 平均年齢は30歳以上で「姉さん女房」が増加
江蘇省常州市や浙江省杭州市、安徽省蚌埠市、江蘇省揚州市などの民政当局がこのほど、2022年度の婚姻ビッグデータを発表した。
浙江省杭州市民政局によると、2022年、杭州市の婚姻件数は6万5315組だった。その内訳は、中国大陸部の住民が6万5109組、香港・澳門(マカオ)特別行政区、台湾地区、華僑、外国人との婚姻が206組だった。前年比で5488組増(9.2%増)と、ここ4年で最多を記録した。一方、離婚件数は1万7027組で、前年比で412組増(2.5%増)だった。再婚件数は4234組だった。
江蘇省常州市の昨年の婚姻件数は2万1438組、離婚件数は6971組だった。2021年と比べると、婚姻件数は289組減少したのに対して、離婚件数は298組増加していた。全体的には、同市の婚姻状況は比較的安定していた。
安徽省蚌埠市の昨年の婚姻件数は1万8584組だった。離婚届提出の予約件数は1万3588組だったのに対して、実際の離婚件数は7284組だった。
江蘇省揚州市の2022年の婚姻件数は2万3890組だったのに対して、離婚件数は6286組だった。前年と比べると、婚姻件数は1418組減とやや減少したのに対して、離婚件数は増加に転じた。
結婚した男女の平均年齢はいずれも30歳以上
2022年、杭州市の男性の平均初婚年齢は28.8歳、女性は27.5歳と、2021年と比べて男性が0.3歳、女性が0.4歳上昇した。婚姻届を提出した男女の平均年齢は、男性31.7歳、女性30歳と、2021年と横ばいだった。
2022年、常州市で婚姻届を出した男女の年齢層を見ると、25-29歳が主力で、次に多かったのが30―34歳だった。婚姻届を提出した男女の平均年齢は31.05歳。男女別では、男性が平均31.76歳、女性が30.34歳だった。初婚平均年齢は27.58歳で、男女別では、男性が平均28.28歳、女性が平均26.82歳だった。再婚の平均年齢は40.09歳で、男女別では男性が平均42.15歳、女性が平均38.6歳だった。
2022年、揚州市で婚姻届を提出した男女の平均年齢は30.27歳だった。うち、25-29歳が占める割合は男性が33.5%、女性が31.5%と、男女ともにその割合が一番高かった。
結婚した人の数が女性の方が多い年齢層は24歳以下
常州市の統計によると、2022年に婚姻届を提出した男女のうち、24歳以下の女性が3423人、男性が1752人で、同年齢層における男女の数の差が最も大きかった。他の年齢層を見ると、全て男性が女性を上回っており、うち、その差が最も大きかったのは30-34歳で、男性が4409人、女性が3550人となっている。
統計によると、常州市で離婚届を出した男女が最も多かった年齢層は30-34歳。男女別では、男性が1840人と、離婚届を出した男性全体の26.4%を占めた。女性は1939人で、全体の27.82%を占めた。
「姉さん女房」の割合が上昇続ける
杭州市民政局の結婚する男女の年の差に関する統計によると、男性が1‐4歳年上というパターンが主流となっている。2022年に結婚した夫婦のうち、男性が年上のパターンが2万8674人と、結婚した男性全体の43.9%を占めた。同い年のパターンは1万1759組で、全体の18%を占めた。
一方、女性が1-4歳年上のパターンは1万2612人で、結婚した女性全体の19.31%を占めた。これまでの杭州市の婚姻件数統計を見ると、「姉さん女房」のパターンが2020年1万827組、2021年が1万1427組だった。
NEWS7 中国国産大型旅客機C919が三亜空港に初登場 海南省
中国商用飛機が開発した中国国産大型旅客機C919が今月8日、海南省の三亜鳳凰国際空港(以下、「三亜空港」)に初登場した。同日午前11時43分、「上海浦東-三亜-哈爾浜(ハルビン)」を結ぶ長距離検証飛行で飛行してきたC919が三亜空港の滑走路に無事着陸すると、同空港は敬意や歓迎を表すべく、「ウォーター・サルート」で迎えた。人民網が報じた。
三亜空港は、C919の主要飛行ルートに組み込まれているほか、長距離運航能力をテストする試験用空港の一つともなっている。今回の飛行では、ディスパッチャーによる飛行計画、許可、旅客の搭乗、パイロットの操作を含む運行の全ての過程がシミュレーションされ、C 919の商業運行の安全性が確認された。
NEWS8 海南自由貿易港が2023年初となる海外航空機メンテナンス業務を実施
海南自由貿易港でこのほど、2023年初となる海外からの航空機のメンテナンス業務が実施された。香港航空が運航するエアバスA330型機が、海南自由貿易港ワンストップ式航空機メンテナンス産業基地の大型整備用格納庫で、海航航空技術有限公司(HNA・テクノロジー)グループの大新華航空機整備サービス有限公司が提供する着陸装置の交換サービスを受けた。新華網が伝えた。
今回の業務は、海南自由貿易港ワンストップ式航空機メンテナンス産業基地の運用開始後初の、海外からのワイドボディ機メンテナンス業務となり、業務にかかわった着陸装置などの航空機部品は、同自由貿易港における整備資材の免税優遇措置が適用されている。
NEWS9 中国全土の小中高校のインターネット接続率が100%に
中国教育部(省)は9日に開いたブリーフィングにおいて、ここ1年の教育の分野のデジタル化の進展を説明した。同部基礎教育司の朱東斌副司長によると、現時点で、中国全土の小中高校(分教場を含む)のインターネット接続率は100%に達し、2012年比で75ポイント上昇した。99.9%の学校のインターネット帯域幅は100M以上に達しており、4分の3以上の学校で無線ネットワークが実現し、99.5%の学校にマルチメディア教室が設けられている。人民日報海外版が報じた。
2022年3月、教育部は、「国家小中高校ネットワーククラウドプラットフォーム」を「国家小中高校スマート教育プラットフォーム」にアップグレードした。プラットフォームに収録されているリソースは4万4000件と、アップグレード前の4倍となっている。そのうち、「カリキュラム・授業」のコーナーのリソースは2万5900コマで、アップグレード前の3倍となり、30バージョン、教材446冊をカバーしている。
朱副司長によると、「国家小中高校スマート教育プラットフォーム」のリソースを今後も継続的に充実させるほか、ニーズを方向性として機能を拡張し、応用を拡大させることに特に重きが置かれるという。
統計によると、プラットフォームのアクセス量が急増しており、今年1月31日の時点で、登録者数は7251万人と、巨大な教育リソースデジタル化センター、サービスプラットフォームとなっている。
NEWS10 新学期の初授業で伝統演劇を楽しく学ぶ児童 湖南省資興
湖南省郴州市にある資興市の鯉魚江完小学校で2月7日、「新学期の初授業で伝統演劇を楽しく学ぶ」テーマ活動が行われた。児童たちは伝統演劇文化の魅力に触れながら、新学期の学校生活をスタートさせた。同市は、数年前から、学内での伝統演劇文化の普及を積極的に進めており、トレーニングセンターやクラブ活動、「第二の教室」などのスタイルを確立することで、花鼓劇や京劇に関する指導を展開し、伝統演劇文化に対する子どもたちの理解や興味を高める取り組みを行っている。