銘・精選

NEWS1 人民元が上昇し続けるのはなぜか? 値上がりは続くか?



 このところ人民元の対米ドルレートが大幅に上昇し、注目を集めている。昨年5月にはレートはまだ1ドル=7.1元だったが、1年後の今ではすでに6.3元の時代に突入した(1ドルは約109.1円、1元は約17.1円)。中国新聞網が伝えた。

 中国外国為替投資研究院の譚雅玲院長は人民元レート上昇の原因について、「人民元値上がりはドルインデックス(ドル指数)の低下と関係があり、市場が人民元上昇のムードに大きく傾いていることもある。また、中国経済が回復を続け、外資が中国の外国為替市場と株式市場に流れ込んでおり、外資が有利なタイミングで価格差を利用したサヤ取り(アービトラージ)やヘッジを行なう現象がよくみられることなども、人民元の値上がりを後押しした要因だ」と分析した。

 データによると、5月25日にA株が大幅上昇し、取引高は再び1兆元の大台に達し、香港市場から大陸部市場に向かう資金が過去最高を更新した。

 中金宏観が26日に発表した研究報告書によれば、4月以来、人民元対ドルレートが上昇を続け、5月25日現在で、累計上昇幅は2.5%に達し、中国外貨取引センター(CFETS)の人民元レート指数も4月初めに比べて0.5%上昇した。さらに同期には、ドルインデックスが約3.5%低下した。ドルインデックスの低下は最近の人民元対ドルレート上昇を推進した重要な要因だ。

 中金宏観によると、3月に米ドルが値上がりした時に海外機関の保有する中国の債券は小幅の純減となったが、4月には買い増しに転じたことも4月以来の人民元上昇を後押ししたという。

今後も値上がりは続くか?

 中金宏観は人民元レートの動きについて、「中短期的には、米ドルが変動しながら値下がりするのを受けて、人民元対ドルレートはドルの動きによって双方向に変動するだろう。また下半期を見通すと、10月から中国国債が英指数算出会社FTSEラッセルの世界国債インデックス(WGBI)に段階的に組み入れられるため、受け身の資金流入がもたらされるだろう。しかし世界の回復が進み、外部の生産能力が回復し、輸入価格が上昇するのにともなって、経常収支の黒字は2020年を下回るとみられ、成長の原動力は鈍化する可能性がある。人民元がさらに値上がりする可能性は限定的で、ある程度の揺り戻しのリスクには警戒が必要。しかし、人民元の下方圧力は大きくないと判断する」との見方を示した。

 譚氏も、「今後しばらくの間、人民元レートが引き続き大幅に値上がりする可能性は大きくない。今回の人民元上昇は比較的長く続いており、周期的にみてもこの傾向が修正される時期に来ている」との見方を示した。

 中国人民銀行(中央銀行)の劉国強副総裁は5月23日、人民元レートの問題について質問に答える中で、「今年に入ってから、人民元レートは上昇することも低下することもあり、双方向に変動しつつ、合理的でバランスの取れた水準で基本的安定を維持してきた。現在、中国の外国為替市場は自律的にバランスを取り、人民元レートは市場によって決定され、レートへの期待は安定している。今後の人民元レートの動向は、引き続き市場の供給と国際金融市場の変化によって決まり、双方向の変動が常態になるだろう」と述べた。

NEWS2 人民元レート上昇 1ドル=6.3元時代に突入

 今年4月以来、人民元の対米ドルレートが上昇を続けている。中国新聞網が伝えた。



 5月26日、オンショア人民元とオフショア人民元の対米ドルレートが変動を繰り返しながら上昇。26日現在で、どちらのレートも1ドル=6.4ドルの大台を突破して、ついに6.3元の時代に突入した(1ドルは約109.1円、1元は約17.1円)。

 また26日のインターバンク外国為替市場の人民元対ドルレート基準値は6.4099元となり、前取引日から184ベーシスポイント上昇し、約3年ぶりに最高値を更新。6.3元時代にあと一歩のところまで迫った。

 昨年5月、人民元対ドルレートは7.1元だった。それから1年後、6.3元の時代を迎えた。



 人民元が上昇して、喜ぶ企業もあれば嘆く企業もある。

喜ぶのは輸入企業だ。

 元高は輸入企業にとっては好材料だ。

 民生銀行の温彬首席研究員は、「人民元レートの上昇により、輸入企業の調達コストが低下し、利益が増加する」と述べた。

 特に現在は、一部のコモディティ価格が大幅な値上がりを続け、一連の商品の価格が過去最高を更新し続けており、企業の原材料輸入コストが増大している。そのため、元高になればコモディティ価格の大幅上昇がもたらす圧力も軽減される。



嘆くのは輸出企業だ。

 元高は輸出にマイナスだ。輸出製品コストが上昇するため、輸出企業の製品の国際市場での競争力が低下すると同時に、為替リスクが存在して為替差損が生じることもあり得る。

 中国外国為替投資研究院の譚雅玲院長は、「人民元の値上がりに加えて、原材料価格の上昇、海上輸送価格の上昇もあり、輸出に大きな影響を与えている。中小規模の対外貿易企業の利益と生き残りの可能性はさらに縮小することになるだろう」との見方を示した。

NEWS3 固体の水素貯蔵材料を発展させ、水素エネルギーの十分な利用を

中国ではここ数年、固体の水素貯蔵をエネルギー供給源とした大型バス、トラック、冷凍冷蔵車、予備電源などが次々に登場した。まだテストモデルプロジェクトの段階ながら、水素エネルギーに関わる分野で極めて大きな関心を呼んでいる。「科技日報」が伝えた。

固体の水素貯蔵は高密度の水素貯蔵と水素の安全な応用という2つの難しい課題を、最終的にどうやってクリアするのだろうか。水素の貯蔵・輸送の難題が解決されれば、水素エネルギーはどの分野で役割を発揮できるだろうか。

貯蔵・輸送問題が水素エネルギーの利用に影響

江蘇省産業技術研究院先進エネルギー材料・応用技術研究所の周少雄所長(博士)は、「私たちは今はまだ炭素の時代に生きているが、将来は、水素エネルギーが非常に重要なエネルギーになるだろう。水素は資源が豊富で、水から製造することができ、水素燃料電池の産物も水であり、世界で最もクリーンなエネルギーであるだけでなく、エネルギー物質の循環利用と持続可能な発展も実現できる」と述べた。

現在、中国はエネルギーの安全保障と二酸化炭素(CO2)排出という2つの挑戦に直面し、カーボンニュートラルとCO2排出量ピークアウトの目標実現に向かって、現在のような化石エネルギーに過度に依存したエネルギー構造を調整し、エネルギーシステム全体の中に水素エネルギーを組み込み、中国のCO2の排出量の多いエネルギー構造を改善し、エネルギーの安全保障にプラスだ。

しかし人類が水素の可燃性を知ってから今に至るまで、すでに200年以上が経ったが、水素エネルギーの効率よい利用はなかなか進んでいない。

周氏は、「水素エネルギーの利用は、水素の製造、貯蔵・輸送、応用の3段階あり、中でも高密度の安全な貯蔵・輸送が主要なボトルネックだ。水素は通常の条件の下では気体として存在し、燃えやすく、爆発しやすく、拡散しやすい。このことが水素の貯蔵と輸送に大きな困難をもたらしている」と指摘した。

化石エネルギーや電力などその他の非化石エネルギーに比べ、水素エネルギーはまだ貯蔵・輸送の問題を十分に解決できていないため、ずっと評価は高いが応用は進まないという困った状況に置かれている。そこで、新型の効率の高い水素貯蔵材料と安全な水素貯蔵技術を開発することが、水素エネルギーの開発利用にとって極めて重要になる。

マグネシウム含有の固体の水素貯蔵システムのコストはリチウム電池に近づく

周氏は、「固体の水素貯蔵は高圧の気体や液体の水素貯蔵に比べて、貯蔵の体積密度が高い、作業にかかる圧力が低い、安全性能が優れるなどの優位性がある。固体の水素貯蔵は将来の高密度貯蔵と水素エネルギーの安全な利用の発展方向だ」と説明した。

固体の水素貯蔵では水素を貯蔵する材料が必要であり、現在、技術が比較的成熟した材料は主に金属の合金だ。

周氏は、「これまでに私たちが開発した低温個体水素貯蔵材料は、体積の100倍に上る水素ガスを貯蔵できるため、密度が液体水素よりも高い。合金材料は性能が非常に安定し、燃焼や爆発は起こらず、可逆性が高く、5千回以上繰り返し使用できる」と説明した。

周氏は、「私たちが開発した新型水素貯蔵材料の1つは、主要成分がマグネシウム、レアアース(希土類)のランタンとセリウムなどで、炉で溶かして精錬し、冷却して成型し、粉砕して粉末化するというものだ。マグネシウムは自然界に広く存在する元素であり、ランタンとセリウムはレアアースの中では埋蔵量が豊富だ。そのためこの材料の総合的コストはリチウム電池に近づいている」と述べた。

ここ数年、世界各国が固体の水素貯蔵の応用と新型の水素貯蔵材料の研究開発でさまざまな進展を遂げ、成熟した水素貯蔵材料はすでに熱電併給(CHP)、エネルギー貯蔵、車載用燃料電池の水素発電システムなど複数の分野で応用され、ドイツの企業などは固体の水素貯蔵システムを燃料電池搭載の潜水艦にまで利用している。

周氏は、「私たちの最新の開発成果であるマグネシウム含有の水素貯蔵材料は、貯蔵容量が1立方メートルあたり110キログラムに達し、米国エネルギー省が打ち出した水素貯蔵の『最終目標』を大幅に上回るが、その応用を制約するのは水素を放出するときの温度が非常に高く、250度以上になる必要があることだ。現在、科学者が各種の方法でこの材料の熱力学、動力学、循環の寿命・性能を調整コントロールしており、1日も早い商用化の実現を願う」と述べた。

水素が「固体の燃料タンク」に変身 将来のエネルギー構造を変えるか

日本のトヨタや韓国のヒュンダイなどの企業が巨額の資金を投入し、数十年かけて開発を進めてきた水素自動車だが、水素ステーション建設のボトルネックにより、市場での普及推進がなかなか進まない。

 周氏は、「水素エネルギーの貯蔵・輸送問題が解決しないため、燃料電池のコストは高い。そこで水素自動車はまだ政府の補助金を受けたり、テスト運営をしたりする段階にとどまっている。固体の水素貯蔵材料が発展すれば、水素エネルギーの利用が極めて大きく変化するだろう」との見方を示した。

 たとえば固体の水素貯蔵装置と燃料電池を集積して一体化すれば、燃料電池の余熱を十分に利用し、熱を吸収して水素を放出し、システムの熱エネルギーの消費を減らし、燃料電池動力システム全体のエネルギー効率を高めることができる。

 周氏の話によると、「現在、中国には国内唯一の年産800トン規模の水素貯蔵材料の製造ラインがあり、セグウェイ-ナインボットや永安行科技股フン有限公司(フンはにんべんに分)などと協力を展開し、固体の水素貯蔵を動力システムとするバイクや電気自動車などを打ち出している。低温・固体の水素貯蔵材料の技術が成熟すれば、コストを抑えることができ、装置全体の国産化を実現し、政府の補助金なしでも商用化した応用を達成できる」という。

 周氏は、「私たちが開発した固体の水素貯蔵をエネルギー源とした100ワット級水素燃料電池発電システムは、水素ガス55グラムで自転車を80キロメートル走らせることができ、55グラムの水素ガスは普通サイズのペットボトルに貯蔵することができ、圧力は普通の風船ほどしかない」と説明した。

 周氏は大胆な予測を立てる。「固体の水素貯蔵タンクは乾電池のような製品にすることができ、将来はコンビニやスーパーなどどこでも買えるようになり、さらには使用済み水素エネルギーの空のボトルを回収箱に置けば、配達員が毎日来て交換してくれるようになるだろう」。

 今後、貯蔵・輸送の難問を解決すれば、水素エネルギーの応用は広く注目される燃料電池車だけでなく、水素エネルギーによる発電、産業への応用、建築への応用なども含まれるようになるだろう。また建築の熱電併給の電源、マイクログリッドの信頼性の高い電源、モバイル基地局の予備電源になるだけでなく、デジタル化技術と結びついて、固体の水素貯蔵をエネルギー源とする水素燃料電池動力システムが自動運転、軍の個人装備、深海装備などさまざまな分野で重要な役割を発揮できるようになるだろう。

NEWS4 ココナツ飲料が人気沸騰 ますます人気の理由は?


(写真著作権は東方ICが所有のため転載禁止)。


 今年の春夏シーズンの新しい飲み物をチェックしてみると、「KPI(重要業績評価指標)」の大半はココナツの寄与によることがわかる。ココナツラテの人気が爆発し、ミルクティ、コーヒーからジュースまで、今年の杭州グルメ界の流行は「すべてココナツでできている」といった様相を呈している。「銭江晩報」が伝えた。

街角のカフェに吹き荒れる「ココナツ旋風」 夏の「ネット人気飲料」がコンビニを席巻

 杭州の街角を吹き荒れる「ココナツ旋風」は一体どれほど激しいのか。都市を縦横に走り回る食品デリバリー配達員に話を聞いてみた。

 美団のドライバーの楊さんは毎日、武林広場一帯でフードデリバリーをしており、このエリアにはネットで人気の飲料品店がたくさん集まっているという。楊さんは、「瑞幸珈琲(ラッキンコーヒー)だけでなく、財珈琲にもココナツラテがあり、注文数は非常に多い。これが今年のネット人気飲料品だ。自分も同僚も毎日注文を受けている」と話した。

 それだけではない。武林路一帯のニッチなカフェによると、ココナツ風味のメニューはほぼすべての店にあるが、店ごとに口当たりが違い、それぞれの風味と個性があるという。

 映画に出てくる海辺の「ヨダカ珈琲店」をイメージしたカフェではココナツフレーバーラテを打ち出している。スタッフの説明によると、「使用しているのはココナツクリーム」だという。別のカフェHerにはさらにたくさんのココナツメニューがある。バリスタの女性によると、「うちにはココナツミルクラテ、ココナツミルクダーティ、ココナツミルクと紫芋ボール入りコーヒーの3種類のココナツメニューがある」という。

 カフェだけでなく、ミルクティ店もココナツの人気にあやかろうとしている。茶百道は新鮮なココナツの果肉にココナツジュースを加えた新商品を打ち出したのに対し、喜茶はココナツのさまざまな味わいの「イノベーション」を生み出し、ココナツミルク入りアイスミルクティ、ココナツ小豆マッシュ団子から、ココナツアイスクリームまで、新商品が季節に合わせて登場し、食いしん坊たちの「必ず行くべき店」になっている。

 人気商品は手に入らないので、たくさんの食いしん坊が「職人」に変身し、ココナツミルク、ココナツクリーム、ココナツジュースなどを買ってきて、DIYモデルを始めた。ココナツ飲料のファンで、「会社の下にある便利蜂(コンビニ)のココナツミルクを買ってきて、コーヒーに入れて飲むとなかなかおいしい。最近この飲み方が流行っている。ココナツミルクを加えれば、ココナツラテになるでしょう?」と話す人もいる。

ココナツ飲料品はなぜますます人気か?

 塩卵や桃からココナツまで大人気の食品はいろいろあるが、夏になってココナツがますます人気なのはなぜか。業界関係者は、「茶飲料のココナツブームが来る前から、複数の飲料品大手がココナツ飲料市場を長年にわたって耕してきたからだ」と述べた。

 Herのスタッフの女性は、「ココナツは確かに夏にぴったりで、口当たりも爽やかでおいしい。若い女性はみんな大好きだ」と話した。食通の1人は、「海に行くのは遠いけれど、ココナツ飲料ならすぐ手に入る。ココナツは『一口飲めば海に行ったような』没入感を楽しめる」と話した。

 昨年から、ココナツがSNSの人気ランキングを賑わしている。今年4月末には、一部のココナツラテ商品が売り切れ、瑞幸珈琲は公式微博(ウェイボー)で、「少しお待ちください」と謝罪し、ネットユーザーから送られた画像を添えた。画像には、「瑞幸!サボらないで!海南に行ってココナツを摘んできて!」とのメッセージが書かれていた。

 中国食品産業のアナリストの朱丹蓬さんは、「新世代の消費者の台頭と消費高度化トレンドの到来に伴って、ココナツ飲料品は今や加速的発展に向かい、より多くのプレイヤーの参入も呼び込んだ。ココナツ飲料品に対する消費者の認知度が上がり続けて、市場消費のポテンシャルも絶えず引き出されている。。ココナツ飲料市場全体が、これから爆発的発展を迎えるだろう」と述べた。

ココナツ飲料品はなぜますます人気か?

 塩卵や桃からココナツまで大人気の食品はいろいろあるが、夏になってココナツがますます人気なのはなぜか。業界関係者は、「茶飲料のココナツブームが来る前から、複数の飲料品大手がココナツ飲料市場を長年にわたって耕してきたからだ」と述べた。

 Herのスタッフの女性は、「ココナツは確かに夏にぴったりで、口当たりも爽やかでおいしい。若い女性はみんな大好きだ」と話した。食通の1人は、「海に行くのは遠いけれど、ココナツ飲料ならすぐ手に入る。ココナツは『一口飲めば海に行ったような』没入感を楽しめる」と話した。

 昨年から、ココナツがSNSの人気ランキングを賑わしている。今年4月末には、一部のココナツラテ商品が売り切れ、瑞幸珈琲は公式微博(ウェイボー)で、「少しお待ちください」と謝罪し、ネットユーザーから送られた画像を添えた。画像には、「瑞幸!サボらないで!海南に行ってココナツを摘んできて!」とのメッセージが書かれていた。

 中国食品産業のアナリストの朱丹蓬さんは、「新世代の消費者の台頭と消費高度化トレンドの到来に伴って、ココナツ飲料品は今や加速的発展に向かい、より多くのプレイヤーの参入も呼び込んだ。ココナツ飲料品に対する消費者の認知度が上がり続けて、市場消費のポテンシャルも絶えず引き出されている。。ココナツ飲料市場全体が、これから爆発的発展を迎えるだろう」と述べた。

NEWS5 中国「新富裕層」の割合が43%に 若い世代が増加

 中国の個人所得水準と経済発展レベルが持続的に向上するのに伴い、個人資産市場も安定的に発展する流れを迎え、大陸部の富裕層の規模と人数が増大し続けている。招商銀行と米ベイン・アンド・カンパニーがこのほど北京で共同発表した「2021年中国個人資産報告」は、目下の個人資産管理市場の変化を映し出した。「証券日報」が伝えた。

 同報告によると、2020年の中国の投資に回せる個人資産の規模は241兆元(1元は約16.9円)、同資産が1千万元を超える富裕層は262万人に達した。21年末には300万人に迫り、同資産の規模は約96兆元に達するとみられる。

 富裕層の中心に変化が生じ、上場企業の会長・監査役・上級管理職、企業経営管理の専門家、その他の専門家が「新富裕層」になり、初めて起業家たちを抜いたことが注目される。同報告によると、21年に中国の富裕層の構造がより豊富で多様になり、インターネットや新エネルギーなどの新経済、新業界が猛烈な勢いで発展するのに伴って、株によって資産が増え、「新富裕層」が誕生・発展した。上場企業の会長・監査役・上級管理職、企業経営管理の専門家、その他の専門家が全体に占める割合は19年の36%から、21年の43%に上昇した一方で、起業家たちの占める割合は25%に低下した。

 年代別にみると、若い世代の富を生み出すスピードが加速し、40歳以下の富裕層のうち、新経済の上場企業の会長・監査役・上級管理職、新経済の起業家を代表とする「新富裕層」の割合が目に見えて上昇し、富裕層の中心となり、割合も19年の29%から21年の42%に上昇した。

 金融専門家の董希■(品の口が水)氏は取材に対し、「第一に、ハイレベルの富裕層の中心に変化が生じたことは、中国の全体的な経済成長ペースが加速し、全体的な構造も最適化を続け、サービス業もさらに発達し、専門家、上場企業の会長・監査役・上級管理職、企業経営管理の専門家の収入も上昇中であることを物語っている。第二に、中国経済は改革開放から40年あまりが経ち、富が絶えず蓄積されている。以前の資産の多くは富裕層の起業家が生み出したものであり、現在の一部資産は長年の蓄積によるものだ。ここから富の創造には引き続きニーズがあること、資産の配置、計画、継承が今後さらに重視されるようになることがわかる」と述べた。

 「新富裕層」の急速な発展は、新経済と新業界の急速な発展による後押しと切り離せない。「新富裕層」が従事する業界と分野のほとんどが新興産業に集中する。業界を細分化して見ると、19-21年には、バイオ医薬、医療機器、電気自動車、オンライン教育、医療サービスなどの新興産業の優良企業が資本市場で人気を集め、新規株式公開(IPO)や株式による資金調達ではこうした企業が数でも金額でも上位に並んだ。

NEWS6 中国で注目が集まる「棺桶の町」 日本では9割が同県製



 山東省菏沢市曹県が今中国で、大手SNS・メディアプラットフォームの注目を集めている。あまり知られていないが、この4つの省の境界エリアにある県がこれほど「ブレイク」したのは、ここがさまざまな細分化された分野で高い実力を備えた場所であることと関係があり、その分野には棺製造業、木製品加工業が含まれる。大まかな統計によると、日本市場に出回る棺の9割は「メイド・イン・曹県」だという。中国新聞網が伝えた。

 今月23日、「棺桶の町」と呼ばれる曹県荘寨鎮を訪れたところ、空き地の多くに桐の板が整然と並べられ、通りのあちらこちらに「木業公司」や「木業加工」の看板が掲げられていた。棺を日本に輸出するメーカーでは、淡い上品な色合いの布製の棺、細かい花の彫刻が施された木製の棺などが、熟練した職人の手から次々に作り出されていた。

 同鎮の多くの企業が、質の高い桐材資源を利用し、木材加工によって発展してきた。菏沢徳弘木製品有限公司の販売責任者の秦雪紅さんは、「日本の人々は亡くなると棺と一緒に火葬される。棺は燃えやすく、軽い材料で作る必要があり、曹県でよく取れる桐がベストな選択だ」と話した。



 棺の製造には30あまりの工程があり、すべて職人の手で行なわれる。秦さんは、「日本人は棺の質に対する要求がとても厳しい上、棺は白木が多いので、加工に際して、職人は手を清潔に保ち、爪までしっかりきれいに洗わなければならない」と説明した。

 秦さんの話によると、同社は毎月400立方メートルの桐材を使用し、これは桐の木650本分に相当する。日本に販売する棺は毎年30万基を超える。荘寨鎮には同社以外にも、輸出を手がける多くの棺メーカーが存在するという。

 菏沢徳億利木業有限公司が製造する棺は遠くスペイン、イタリア、フランスなどへ販売される。こうした欧州へ輸出される棺は日本への棺とは形状が異なり、主に多角形か楕円形が中心で、頭の方が広く足の方が狭く、表面は塗料仕上げが必要だ。



 同社の責任者の古安華さんは、「自分はこれまでずっと広東省で棺加工のビジネスをしていた。会社が広東にあった時はずっとスペインや南アフリカの市場に向けてビジネスをしていた。2016年に曹県に移ったのは、主にここが桐材の生産拠点で、棺の原材料が豊富だからだ。移転後はイタリア、フランス、ルーマニア、ロシアなどの市場を開拓し、毎年約3万基を輸出している」と話した。

 荘寨鎮党委員会の郭鳳民書記の説明では、「荘寨鎮は棺の加工だけでなく、中国の重要な集成材生産拠点でもあり、中国最大の桐加工輸出による外貨獲得の拠点でもあり、桐製品の輸出量は中国の同類製品の輸出量全体の70%を占める」という。

NEWS7 若者の半数、「自宅で働きたい」「面白くない仕事はしたくない」

 月に1万元(1元は約16.9円)以上稼げる動画サイトの運営者や年収が1千万元にもなる配信パーソナリティがいる……こうしたケースは、ますます多くの「90後」(1990年代生まれ)や「00後」(2000年代生まれ)の若者にとって、憧れの「サクセスストーリー」になっている。就職支援サイトがまとめた統計データによると、2020年の上半期だけで、延べ6500万人の大学生が同サイトでサイドビジネスの仕事を見つけるために履歴書を送信し、このうち半分近くが自宅でできる、配信パーソナリティなどの仕事を希望したという。「中国青年報」が伝えた。

新職業の人材が全体として急成長中

 「Mars沈」さんはここ数日、自分の会社に所属する2人の配信パーソナリティのスポンサーを見つけるために奔走している。彼が経営するMCN会社(MCNはマルチチャンネルネットワワークの略。営利目的のショート動画マネジメント会社が提携や契約などの方法で一定数のファンや影響力を持つ創作者と手を結び、プラットフォーム化された運営モデルを通じて、創作者に運営、ビジネス、マーケティングなどのサービスを提供し、創作者の運営コストとリスクを引き下げ、商業の安定的な営利モデルを実現することを目指す)は起業からわずか1ヶ月ほどで、所属する配信パーソナリティはまだ2人しかおらず、現在は主にカバンやおやつなどの商品のライブコマースを手がけている。

 「Mars沈」さんは、「2人の配信パーソナリティの現在の月収は大体1万元ほどで、自分はまだ利益が出ていない。収入はほとんどないが、この事業は大いにやりがいがある。これからもっとたくさんの配信パーソナリティを見つけ、ライブコマースの需要がある企業も見つけて、会社を大きく強くしたい」と話した。

 「Mars沈」さんが以前は中央企業(中央政府直属の国有企業)で海員をしていた。制服を着て海上で働いていたか、正装をしてオフィスに座っていたとは多くの人が思いもよらないだろう。そんな「Mars沈」さんは1年ほど前、「こんな決まり切った環境の中にはもういたくない。昇進だって天井がある感じだし、もうここにいるのはいやだ」と思った。退職したのはちょうど新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっていた時期で、他の仕事を見つけるのは非常に難しかったいう。

 今では毎日、おしゃれなスウェットとサルエルで決めて、ブランドのスニーカーを履き、自宅から10キロメートルくらいの市の中心部にあるコワーキングスペースに行って仕事をする。「自分の好きな働き方で、安定しないが、やりがいがある」という。

 「Mars沈」さんのような新しいタイプの若者たちは、今では「多数派」だ。BOSS直聘研究院のデータでは、ネットライブコマースの配信パーソナリティ、エレクトロニック・スポーツ(eスポーツ)の関係者、ドローンの操縦者など25種類の新しいポジションの積極的な求職者の平均年齢は24.9歳、人材ストックは前年同期比105%増加したという。こうした新職業の人材は全体として若年化し、大幅に増加する傾向があるという。

 たとえばeスポーツマネジメント担当者の場合、積極的にこの仕事につきたいという人の平均年齢はわずか22.9歳で、eスポーツ業界が爆発的に発展した2019年には、人材ストックの増加率が全業界の平均値の5.2倍にもなった。そのうち22-23歳の若者の占める割合が29.7%に達した。

 それだけではない。ネットのパーソナリティなどの仕事につけるチャンスはほぼ全国各地にある。北京、上海、杭州といった新興業界が勢いよく発展する都市だけでなく、江西省宜春市、吉林省長春市、河南省鄭州市、江蘇省啓東市、湖南省株洲市、山西省晋中市などの中小都市にも、ネットパーソナリティ、パーソナリティのマネージャー、パーソナリティのスカウトなどの会社が登場した。

楽しくない仕事、面白くない仕事をしたくない若者

 上海騎鯨客文化伝播有限公司を創業した王霆さんは、「今の『90後』や『00後』は、恵まれた家庭で育った人が多い。食べるために働こうとは思わず、自分の好きな仕事を求めている」と話した。王さんは03年に上海戯劇学院の監督学部を卒業し、以前はずっと大作映画を撮ろうと考えていたが、13年に思い切ってショート動画に転身した。「2001年頃は、3分から5分の動画を撮るのに100万元の値をつけたのが、2013年には50万元になった。2014年になると、ポケットに5万元の開業資金を入れた若者もショート動画を撮って欲しいと言ってやって来るようになった」という。

 14年以降、これ以上は小さくならないというほど小規模な企業の創業者が王さんのところでショート動画を撮影するようになり、その数はどんどん増えていった。ただ、ニーズは旺盛だが、支払われる費用は以前の10分の1ほどになった。ショート動画業界は春を迎えているが、ショート動画の撮影に従事する若者はなかなか見つからず、担い手は極めて不安定な状態にある。

 王さんは長年にわたる起業の過程で、「若者の求職活動は今や単に仕事を見つけるだけではなくなり、仕事を通じて獲得感を得たいとより強く願うようになった。楽しくない仕事、面白くない仕事はしたくないと考えている」とはっきり感じるようになったという。

 王さんのスタジオでは、若い社員は午前9時出社、午後5時退社の「社畜」になりたがらず、より興味を感じる仕事をしたがる。「チームをまとめるのが難しい。若い社員をオフィスに座らせても、『これじゃクリエイティビティは生まれない。クリエイティビティは夜の10時以降にならないと生まれない』と言われる」という。

 王さんはその後、若い社員が自分の「チームを作って課題をクリアする」というアイデアを思い付いた。年間200万元のビジネスを経験した責任者は、自分でチームを率いて仕事をすることができる。仕事の振り分け方、賃金をいくらにするかなど、すべて責任者が決定する。チームごとにスタジオが1室割り当てられる。複数のスタジオが自主的に連携して、独立採算のミニ会社を作ってもいい。ミニ会社には騎鯨客が資金を投入する。「みんなが社長になる。若者にはこのやり方がより合っている」という。

 この方法により、現在では騎鯨客はデザイン会社、イベント会社、動画会社、テクノロジー会社をそれぞれ1社ずつ擁するようになった。王さんは、「こうした新興の職業で最も中核となる要素はやはり人だ。彼らのような若い人をうまく使い、十分に使い、自発的にやる気を出して前進するようにするにはどうしたらいいか、それがカギを握っている」と話した。

NEWS8 外国人投資家が見た中国2021年国勢調査の5つのヒント

 香港地区の協力管理諮詢公司の「中国簡報」によると、中国の最新の全国国勢調査のデータから、人口の増加の鈍化など、一部の予想された傾向が明らかに示された。その一方で、中国市場への意欲をもつ外国人投資家に明らかな方向性も示された。(文:アレクサンダー・キップマン・コーティ。「環球時報」に掲載)

 国勢調査が示した5つの人口傾向は、外国人投資家、業界の成長、中国のマクロ経済発展にとって、どのような意味をもつだろうか。

 (1)中国は引き続き世界で人口が最も多い国であり、並ぶものがいないほど巨大な消費層を有する。2010年の国勢調査以降、人口は7200万人(5.38%)増加し、総人口は14億1千万人になった。これは世界の人口の18.11%が中国にいるということだ。過去10年間だけでも、中国の人口増加分はフランスやイタリア、またはタイの全人口よりもさらに多い。

 20年のインドの人口は13億8千万人で、出生率も高く、今後数年で世界最多の人口を擁する国になる可能性がある。しかし中国はインドと比べて、人口が相当の規模に達しつつ、相当の資産も保有している。10年前の中国でさえそうだった。こうして中国は比類なき消費市場を形成した。国際通貨基金(IMF)がまとめたデータによると、20年の中国の1人あたりGDP(国内総生産)は1万483.88ドル(1ドルは約108.7円)に上り、インドは1964.88ドルだった。そのため予見可能な未来に、中国は引き続きより価値を備えた市場になるだろう。

 (2)ヘルスケアと高齢者介護の投資の範囲が拡大を続けている。国勢調査の結果によると、中国には65歳以上の人口が1億9064万人おり、総人口の13.5%に当たり、10年の8.9%より大幅に増加した。60歳以上は2億6402万人で、総人口の18.7%を占める。

 商機はどこにあるだろうか。高齢者の増加に伴い、中国の介護産業のニーズをめがけて空前の規模で投資が行なわれている。医療ヘルスケアは今や中国政府が最優先で取り組む投資分野の1つだ。公的医療システムには限界があるため、ますます多くの富裕な働く年齢の成人が民間企業のサービスを利用する可能性があり、たとえば両親や祖父母の世話をするために、長期的な介護サービスを提供する機関を利用する可能性がある。高齢者向け介護サービスだけでなく、高齢者には医薬品、医療設備、補助具などより多くの製品が必要になる。

 (3)生産の自動化によって労働力人口の減少に対応する。中国の人口高齢化が進むにつれて、労働力人口の割合が下がり続けている。20年には15-59歳の人口は8億9438万人で総人口の63.4%を占め、10年の70.1%を下回った。

 商機はどこにあるだろうか。労働力人口が減少すると、企業は先進的ロボット技術、人工(AI)、その他の形式の自動化技術の採用をより一層迫られるようになる。中国には現在、規模が世界最大で成長ペースが世界最速の産業用ロボット市場がある。

 (4)高等教育を受ける若者がより多くなった。中国の国勢調査からはっきりわかるのは、中国の教育水準の急速な上昇だ。国勢調査の結果によると、中国の大卒者は2億1836万人で、10年に比べて73%増加した。

 出生率が低いものの、中国の若年人口の規模は専門家の予測値よりやや大きい。20年の14歳以下の人口は2億5338万人で総人口の17.95%を占め、10年の16.6%を上回った。

 商機はどこにあるだろうか。高等教育の普及、若者層の総数が予測値を上回ったことは、これからの中国では教育が引き続き最も重要なサービスの一つになることを意味する。たとえば中国の小中高校生向けの学習塾の産業価値は1200億ドルに達する。

 (5)中国国内での人の移動と都市化が消費を喚起する。国勢調査によって中国国内の人口流動情勢も明らかになった。東部地域の人口は2.15ポイント増加して総人口の39.93%になり、西部地域は0.22ポイントと微増した。一方、東北地域は1.2ポイント減少して総人口の6.98%、中部地域は0.79ポイント低下して総人口の25.83%になった。

 こうした傾向は、資本の内陸地域と西部地域への移転に向けた鍵となる税金措置や投資奨励措置を打ち出すよう中国に促し、それによってUターン人材の誘致が期待される。また、ますます多くの地方が定住の要件を緩和している。こうした措置は、地域間のアンバランスが縮小する可能性のあることを意味する。全体として見ると、中国ではここ数十年に都市化プロセスが引き続き加速し、都市化率が10年間で14.21ポイント上昇して、63.89%に達した。これは中国の都市部住民が過去10年間で2億3千万人増加し、総数が9億200万人に達したことを意味する。都市部の労働人口の増加は生産力と消費水準がより高くなることを意味し、この2点は中国政府の打ち出す国内と国際的な2つの循環「双循環」の経済戦略が成功を収めるための必要条件だ。

NEWS9 日本発「中国高速鉄道所要時間マップ」が中国のスピードを証明



 最近、日本の中国鉄道時刻研究会がSNSで、一目でわかる「中国高速鉄道所要時間マップ」を発表した。レイアウトは中国の「八横八縦」に走る高速鉄道路線を再現し、発表されると瞬く間にネットで人気が出て、ネットユーザーから「いいね!」やコメントがたくさん寄せられた。日本のネットユーザーは、「中国はすごい。いつのまにか全国高速鉄道網を完成させていた!」と驚きの声を上げた。中国新聞網が伝えた。

 この一見シンプルなマップから、改革開放スタート以降の中国の破竹の勢いでの発展スピードと驚嘆すべき発展能力がうかがえる。現在、中国の鉄道営業距離は14万6300キロメートルで世界2位、このうち高速鉄道は3万8千キロメートルで世界一だ。時速数十キロメートルの各駅列車から数百キロメートルで走る高速鉄道「復興号」や「和諧号」、さらにはリニアモーターカーや国際定期貨物列車「中欧班列」まで、中国の鉄道は「海外進出」に大きく踏み出し、独自の知的財産権を備えた高速鉄道建設・設備製造技術体系を構築した。

 鉄道は国民経済の大動脈であり、経済社会の発展推進を支え、けん引する上で重要な役割を果たす。中国鉄道は交通の難所だった「天険」を「通行ルート」に変え、そのスピードは驚異的だ。今後、大国の「動脈」はさらに発展し前進して、中国経済と世界経済の高速発展をけん引するだろう。

NEWS10 中国大陸部の若い女性「結婚前に家を買うべき」が6割以上

 貝殻研究院が19日に発表した「独身の若者不動産購入調査研究報告」によると、独身の若者の7割以上が「住宅を購入したい」と考えており、半数近くが「購入予算は100万元(1元は約16.9円)」とし、若い女性の6割以上が「結婚前に住宅を購入する必要がある」との見方を示し、「パートナーが住宅を保有しているかどうか気にしない」とした人は「90後(1990年代生まれ)」が最も多かった。中国新聞社が伝えた。

 同報告は、18-36歳の若者に対するアンケート調査を踏まえて、中国大陸部の独身若者層は住宅購入消費でどのような特徴を示すかを考察したもの。

 恋愛中の若者や既婚の若者と比べると、独身の若者は住宅購入により強い意欲を示す。同報告によれば、独身の若者の7割以上が「住宅を購入するつもり」とし、住宅を保有していない若者ほど購入意欲が高い。全体としてみると、独身の若者の不動産購入率は41%に達し、このうち住宅を保有する独身の若者の60%が再び不動産を購入する意欲がある。

 同報告は、「独身の若者は住宅購入の実力という点で既婚の若者にやや及ばず、購入予算が100万元を超える人は、独身の若者では54.01%、恋愛中の若者では64.14%、既婚の若者では72.50%だった」と指摘した。

 「女性経済」の時代が訪れて、独身の若い女性は住宅購入ニーズが若い男性を上回り、住宅を保有しておらず「これから購入したい」という人が8割を超える。調査に回答した人のうち、独身の若い女性の住宅保有率は34%にとどまり、同じように独身の若い男性で結婚前に住宅を購入した人の割合が半数を超えるのに比べて17ポイント低い。

 他都市からやって来た大都市の独身若者は家という「安心材料」をより強く求めている。調査研究によると、一線都市に住む独身の若者の6割近くと新一線都市に住む独身の若者の半数近くが市外の出身で、住宅を購入したいとする人の割合が70%を超え、二線以下の都市を上回った。

 出身地以外の場所に住む独身の若者では、「今いるところで住宅を購入したい」が41.5%、「出身地に戻って住宅を購入したい」が22.03%、「働いている都市で住宅を購入しようとは思わず、出身地に戻って住宅を購入しようとも思わない」が36.44%だった。故郷で働く独身の若者は「故郷で住宅を購入しようとは思わない」が26.18%だった。

 同報告によると、独身の若者の5割強が、「男女とも結婚前に自分の住宅を購入するべき」との見方を示した。独身の若い女性の恋愛観・結婚観や不動産購入の見方はより独立した自主的なもので、「男女とも結婚前に自分の住宅を購入するべき」が6割を超えた。これと明らかな対照をなしているのは、独身の若い男性の6割以上が「男性が結婚前に自分の住宅をより購入するべき」との見方を示したことだ。

 「独身からの脱出」が独身の若者の住宅購入意欲に影響を与える要因の1つだ。同報告によると、独身の若者の7割以上が「独身から脱出したいため住宅購入意欲が高まった」とし、「独身から脱出した後で自分の住宅を購入したい」は35.2%、「パートナーと共同で住宅を購入したい」は35%だった。

 独身の若い女性では、77%が「パートナーと一緒に頭金を払いたい」とした。住宅を購入するのに自分の貯金や家族からの支援がある人の割合も男性より高く、75.56%が「住宅購入資金として自分の貯金がある」と答え、男性を6.06ポイント上回った。また「家族からの支援がある」と答えたのは63.99%で、男性を7.99ポイント上回った。


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