「2019年は正銘にとってどんな年だったのか」

早いもので2019年度もあと残すところ50日余りとなりました。上海では昨日11月5日、60か国が参加して第二回中国国際輸入博覧会が盛大に開幕しました。ますます、発展する中国経済を目の当たりにして正銘の事業の将来に揺るぎ無い確信と信念を持って取り組まなければならないと改めて決意した次第です。
ところで昨年2018年度は正銘にとってどんな年だったのでしょうか?
2018年12月第二週のブログを振り返ってみました。
2018年度の正銘の実績として大きく次の三点に集約していいます。。
第一は人事労務事業の基本戦略が確立できたことです。
第二は能力本位人事管理制度のコンセプトを構築できたことです。
第三は新戦略及び新コンセプトを実際に現場で実践して手ごたえが得られたことです。

第一の基本戦略に関しては3年間温めてきた人事労務事業が確立でき、これまでの基幹事業であった通関物流事業と大きく二本柱での経営体制を築き上げることができました。
人事労務事業の三本柱は「人財育成事業」「人事諸制度改革支援事業」「組織活性化事業」です。
第二の能力本位の人事管理のコンセプトに関しては労務管理と早期に決別することを訴えました。
「能力主義」ではなくあえて「能力本位」人事管理制度を提唱し始めたのは世界的にみても正銘が初めてだと自負しています。能力本位とは「企業にとり人事管理上の最高価値を「能力」に置くことを意味しています。能力主義にはこのような強い意味はありません。
別の言葉でいえば、人事管理上のすべての判断基準を「能力」に置くことです。人事評価制度や人事処遇制度、人財育成制度などすべての人事諸制度は能力を基準に決定され運用されることになります。
第三の新コンセプトを実践して手ごたえを感じたことに関して申しますと公開セミナーや日常のコンサルティング活動を通じてお客様から納得と支持が得られたことを実感しました。

◆2019年度はどんな年だったのでしょうか。
年初では正銘の課題は以下の三点と認識していました。
第一は人事労務事業を「起業期」から「発展期」へとシフトさせることです。
第二はそのためにも人財の量と質を充実させることです。
第三は積極的なマーケティング活動の実践です。

2019年度は上記の課題を一言で言いますと「能力本位の人事管理制度の深耕」の年だったと思います。具体的な実践活動を振り返ってみたいと思います。

第一は能力本位の人事制度構築の実践活動です。
これは昨年来取り組んできた顧客企業の人事制度改革の事例です。昨年度は能力本位の人事制度を導入する調査、企画、制度設計が中心でした。今年度は2018年度の新人制度案を導入することが主たる活動でした。
能力本位の人事制度は以下の五つの制度で構築されています。
①社員等級制度
②人事評価制度
③人事処遇制度(給与・賞与)
④人財育成制度(研修・異動)
⑤目標管理制度
今年度導入支援した企業を仮にA社と名付けます。新人事制度の柱は社員等級制度ですがA社では三階層と七等級に区分し全社員を格付けすることになります。格付けするためには全社員の能力を把握する必要があります。
そこで人事評価制度を先行させることになります。人事評価制度は評価者の評価能力が最も大切です。人事評価制度の成否を握っていると言っても言い過ぎではありません。
評価者にはいきなり評価してくださいと評価表を送りつけても評価者は戸惑うばかりです。これでは公正な評価が期待できそうにもありません。そこで一次評価者と二次評価者を対象にした評価者訓練を実施しました。A社ではこれまでも人事評価制度は存在していたのですが多面評価の仕組みはなく評価者も限定的でした。従って評価訓練参加者には評価した経験のない人が数多くいました。われわれの実務の世界は経験がものを言います。果たせるかな、これまでに人事評価を経験した人と未経験者とで理解度に大きな開きが出ました。また、人事評価では評価面談が重視されます。被評価者の評価結果に対する納得を得るためにも評価面談を丁寧に行うことがとても重要です。
今後の予定では現在評価期間中ですが今年度中に評価を終え社員等級の格付け完了させる予定です。さらにこれからは給与と賞与に適用されることになります。

第二は人財の量と質を充実させること。
コンサルティング会社にとり人財ほど大切な資源と資産はありません。この意味で当社にとり人材の充実は永遠の課題かもしれません。正直に申しまして顧客に人事管理の情報と問題解決を提供するなりわいである当社であるにもかかわらず最も難しくハードルが高い課題だと認識しています。とりわけ顧客のすべてが日系企業である当社にとって日本文化を理解した人事管理のエキスパートの採用は最重要であり最困難な課題です。
このビッグチャレンジを次年度以降も引き続き継続したいと考えています。
この紙面を借りて有意ある皆様のご参加を呼びかけさせていただきます。

第三の課題は積極的なマーケティング活動の実践です。
事業に成功した経営者の話です。事業成功の秘訣は以下の三つであると…。
第一は優れた事業コンセプトを創造すること。
 これは前述した通り能力本位の人事管理制度のコンセプトを確立するとともに具体的商品でもあるプロセスデザインと導入定着スキルを整えました。
第二は優れた経営者及び経営幹部を担当させること。
今の規模の当社の経営を担当する経営能力を備わった人財は充足できていると自負しています。
第三は顧客に積極的に商品を訴求すること。
2019年度及びそれ以降の正銘の最大の課題はここにあると自覚しています。現場の実践で証明された能力本位の人事管理制度という質の高い商品をいかに正確に顧客に届けられるかどうか正銘が成長軌道に乗せることができるかどうかのカギを握っているといっても言い過ぎではありません。
これまで上海とその近郊エリアをターゲットエリアとして事業活動を展開してきました。
2019年度に初めて華東地域以外にターゲットエリアを拡大しました。今年度はまだ種まきの段階ですが2020年以降本格的に展開する所存です。


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